本日の一品

クラウドベースで自宅を見守れる「Google Nest Cam」シリーズ

 最近また雲行きが怪しくなりつつあるものの、少し前まで新型コロナウィルスの感染拡大がひとまずの落ち着きを見せてきた先日、筆者の勤務形態も在宅から出社へ変わりました。ここで発生した問題が一つ。弊家は共働きのため、学校から帰ってきた子どもたちに留守番をしてもらう必要があるのです。

 もう小さい子というわけでもないので大丈夫だろうとは思いつつ一抹の不安は残ります。ということでGoogleのホームカメラ「Nest Cam」シリーズを使って、自宅のセキュリティを強化しつつ子どもたちを遠隔から見守ってみることにしました。

野外にも屋内にも設置可能なホームカメラ「Nest Cam」

「Google Nest Cam」屋内/屋外対応のバッテリータイプ。写真はスタンドを装着した状態

 「Nest Cam(ネストカム)」は自宅のWi-Fiに接続し、アプリ「Google Home」と連動させて使用する防犯カメラです。

 筆者が導入したのはバッテリー式のもので、家の入り口の柱などに設置しておくと、自宅に接近するものの動きを捉えてスマートフォンに通知を送ったり、動きを感知してからの数秒間を録画します。IP54相当の防水/防塵性能を備えるので、野外に設置しても(ある程度は)大丈夫なようす。完全に防水というわけではないので強い風雨に長時間さらすのは避けたほうが良さそうです。

カメラ後背部に強力なマグネットで接着する取付部があり、ここで角度を調整できます。家の壁に取り付けるアタッチメントも付属
本体の底面には電源や接続するためのアダプタ部やスピーカーを備えます。三脚穴もあるので取り付けの自由度は高いです。

 筆者宅の場合、庭を野良猫たちが通り道にしているらしく、庭を監視しているといちいち猫を感知して通知を送ってきてしまいます。野良猫の定点観測に役立つのは理解したので、屋内用のカメラとして帰宅した子どもたちを見守ることにしました。バッテリー式のNest Camも、専用台座「Nest Cam Stand」を使用すれば電源に接続したまま使用できる据え置き型の監視カメラになります。

動くものを感知するとスマホに通知が届きます。映ったものを登録しておくことで「何」を検知したのかの通知も可能です

 とりあえず部屋の棚の上に設置してみたところ、画角が広くほとんど部屋全体を見渡すことができました。レンズが明るいためか、部屋の照明がなくても日中ならほぼ問題はありません。

別売りの「Nest Cam Stand」に接続すれば据え置き型の防犯カメラとして使用できます

 これで前述の動体を検知する機能を用い、侵入者があった場合には検知できる……と思います。筆者の場合、そのような機会はなく(あっても困りますが)、Nest Camはもっぱら自宅の猫が健やかに昼寝している様子や、子どもたちが学校から帰ってきてちゃんと宿題をやっているか否かの確認などに使っています。離れていても家族の元気な様子が見守れて良い感じです。ちなみに宿題はやっていませんでした。

壁際においておいたらほぼ部屋全域を捉えられました

玄関先に設置できる次世代カメラ付きインターフォン「Nest Doorbell」

 「Nest Doorbell(ネストドアベル)」は名前の通り、玄関に設置できるカメラ付きのインターフォンです。Nest Camと同様に、家庭内のWi-Fiに接続してGoogle Homeアプリと連動することで、スマートフォンをはじめ、「Google Nest Hub」などのスマートディスプレイもインターフォンとして利用できるようになります。

カメラ付きインターフォン「Nest Doorbell」。玄関などの壁に固定して使用します

 インターフォンなのでボタンを押さないとカメラとして機能しないのかと思ったらそうではなく、前述のNest Camと同様に動くものを検知して自動的にカメラが作動し、録画をしてくれるドライブレコーダのような機能を備えています。

 さらにGoogleが本製品群のために用意しているサブスクリプションサービス「Google Nest Aware」に加入すると、カメラで捉えた人物を記憶して自動的に「誰」が訪ねてきたのかも判別できるようになるようです。

玄関ドアの横に設置してみました。取り外しにはコツがいるのと、専用金具から取り外すとスマホ側に通知が行くので、盗難の心配はあまりなさそうです

 筆者宅にはもともと録画機能の付いたカメラ付きインターフォンを備わっています。しかし設置されている門扉と家の玄関が庭を隔てて少し離れており、インターフォンを押さずに玄関前まで人が勝手に入ってくることがままあります。

 だいたいは知己の業者やご近所さんなのでほぼ問題ないとはいえ、近所に不審者の出没情報があり、家に子どもだけという状況では不安にもなろうというもの。玄関なら奥まった屋根の下にあるので風雨を防げますし、玄関先なら明確な意図をもって接近してくる人を感知できると思ったので、同製品を設置してみることにしました。

むっ、怪しいやつ……。動態検知で近づいてくるものをカメラに収めることが可能です

 設置を試みてから1カ月ほどのところ、幸いにして不審者を捉えたことはなく、動体検知で捉えるほとんどは荷物を「置き配」にきた配送業者の方でした。ただ何事もなかったことは防犯に備えない理由にはなりません。万が一の場合に備え、そして「この家は防犯対策をしている」と周囲に知らせる目的にも役立つ一品だと筆者は思いました。

本体に付属していたシール。「防犯カメラで撮影している」ことを明示するためのものだと思います。このシール一枚でも防犯効果はあるように思います

 ちなみに従来のカメラ付きインターフォンよりも比較的に安価かつ設置も簡単なので、単純に旧来の呼び鈴から乗り換えたいという方にもオススメの一品です。ただWi-Fiを使用する関係上、自宅のWi-Fiが届く場所に設置する必要があるのと、1カ月ほど持つとはいえ本体のバッテリーへの充電を忘れずにしなければならない点はご留意いただければと思います。

製品名購入場所価格
Google Nest Cam(屋内、屋外対応/バッテリー式)Google Store2万3900円
Google Nest CamGoogle Store3900円
Google Nest DoorbellGoogle Store2万3900円