本日の一品

USB-C直差しのコードレスモバイルバッテリー「iWALK」

スマホ本体に直結して充電するモバイルバッテリーも徐々に出てきている

 ここ1年~2年、新しく発売されたスマホの多くは4000mAh~5000mAhほどの大容量バッテリーを内蔵している機種が多い。以前の機種と比べたら、余裕のバッテリー環境だと思われるが依然としてモバイルバッテリーは人気の周辺機器だ。

 6インチを超える大きな液晶、より速いプロセッサー、常時接続で取り込むグラフィックデータやビジネスデータのサイズや頻度も、昔とは大きく違うので当然バッテリー消費も大きいのだろう。

 そんな環境の中、USBモバイルバッテリーもさまざまなアイデアを盛り込んだ商品が登場してきている。スマホ本体と直接ドッキングできるコンパクトな商品や、規格案が登場して10年以上経って実用段階になったワイヤレス充電とその技術を利用したワイヤレスモバイルバッテリーなどだ。

 ガジェット好きの筆者は、有線直結型のモバイルバッテリーの初期の製品である「FINGER POW」という商品を買って緊急超小型充電池として愛用している。1個600mAhと容量は少ないが超軽量でおまけにデイジーチェイン接続で最大4個までのバッテリーを直列接続して最大2400mAhになるというアイデア商品だ。

ドッキング充電モバイルバッテリーの初期製品であるFINGER POW
600mAhの超小型バッテリーを最大4個まで強力マグネットで直列使用できる

 今回ご紹介する直差しコードレスモバイルバッテリーの「iWALK」は単体で使用するが、発想的にはほぼFINGER POWのそっくりさんだ。FINGER POWは600mAhで重さはたったの17g。一方、iWALKは4500mAhの電池容量で実測95gだ。

iWALKは、FINGER POWの発想を大容量化した商品だ
iWALKは実測95gで電池容量は4500mAh。一般的なモバイルバッテリーは総電池容量に関わらず1000mAhで約20gなので妥当な重さだ

 現在、モバイルバッテリーの多くは2000mAh~20000mAh前後が多いが、基本的には1000mAh当たり20g前後が標準だ。まあ、単純に重さは電池容量に比例すると考えれば良いだろう。電池容量と携帯重量のバランスで自分にピッタリの商品を選べばよいと思う。

 筆者の購入したiWALKはスマホへの給電ポートがType-Cスタイルの商品で携帯時はシリコン製のポート保護キャップがデリケートなType-Cプラグを守ってくれている。側面にはオン・オフスイッチと壁面ACアダプターから充電する時のType-Cポートがある。

両側面には充電ポートと給電オン・オフスイッチが配置され、携帯時はType-Cポートはカバーされている

 内蔵バッテリーの残量が少なくなってきたスマホに給電するにはシリコンキャップを外してスマホ下部の充電ポートに差し込むだけ。ライトニングポートと同様、Type-Cポートも向きが無いので接続はハズレが無く安心確実だ。意外とカッチリと接続できて、給電しながら操作もそれほど問題なさそうだ。

 実際にiWALKを筆者のメインスマホの何台かに取り付けてみたが、一部の機種を除いてそれほどの違和感は無い。Type-Cポートが標準のスマホの大多数は6インチクラスの液晶で単画面なのでiWALKを付けたままでもなかなかスマートだ。筆者は標準的な6インチスマホであるLeitz Phone 1に取り付けて操作してみたが極めてナチュラルだ。

6インチ前後の標準的スマホにはバランスもバッチリだ

 多少違和感のあるのは昨今流行の兆しが出てきた折り畳みスマホの仲間だ。筆者は現在、Motorola razr 5GとGalaxy Z Fold2 5Gの2台を使っているが、razrの方は折りたたんだ状態ではバッテリーの大きさとrazr本体のサイズがアンバランスだ。使用時は開くのでサイズは気にならない。移動中のバッグの中で折りたたんだ省スペース状態のrazrに充電することも考慮すると便利かもしれない。

折り畳んだ状態が極めて小さなMotorola razr 5Gはちょっと違和感があるがディスプレイを開くと極めて普通だ

 Galaxy Z Fold2 5Gの方はrazrと異なりスクリーンを開いた見開き状態の時にはアンバランスでかなり違和感があるが、それも見慣れてしまえばそれほど感じなくなる程度だろう。人の感覚はその程度のモノだ。

Galaxy Z Fold2 5Gは両画面使用時には液晶画面を開くのでアンバランスな感じになってしまう

 一般的にモバイルバッテリーからスマホへの充電ロスを35%くらいあると想定すると、IWALK(4500mAh)で実質充電できるのは約3000mAhくらいだ。この程度であれば昨今の6インチクラスのバッテリー残量ゼロのスマホでも7割くらいまではリカバリーできそうだ。

 最後にiWALK付属の取説の日本語説明ではiWALKをACアダプターで「充電しながら放電する場合、まず携帯電話を満充電してから本製品に充電してください」と訳の分からない日本語の解説が書かれているがこれは変だ。

 本来は「充電の為にスマホにドッキングしたiWALKにACアダプターで充電する場合、まずスマホをフル充電して、続いてiWALKを充電する」という"パススルー充電機能"の優先充電の順番を説明しているものだ。

iWALKはSDGs時代の最良の直結型モバイルバッテリーかもしれない

 令和の現代、テクノロジー最前線のワイヤレス充電も魅力的だが、SDGs時代にプロセス中に消えてしまうエネルギーロスを考えると直結型のモバイルバッテリーは最良の選択肢なのかもしれない。

商品名価格購入場所
iWALK 超小型 モバイルバッテリー 4500mAh USB-C コネクター内蔵2980円Amazon