本日の一品

耳の穴にスッポリと入ってしまう痛くない『寝ながらイヤホン』

 コロナ禍の現在、自粛の連続で溜まった疲れを癒すにはスマホで動画を見たり音楽やラジオを聴いたりしながら寝落ちするのが気持ち良い時代だ。

 独り者ならスマホからの音を流しっぱなしでもそれほど違和感があるとは思えないが、同居人が一人でも居ればなかなかそうもいかない。

 そんな時は普通ならイヤホンを使用するのが常套手段だ。しかし寝床で横になってごく普通のイヤホンをずっと聴きながら寝入るのは、けっこう痛くて辛くて気持ちよく寝入れないことも多い。

 装着した最初はそれほど違和感は感じないが、耳の中に押し込んだイヤホンが枕に押されてジワジワと痛くなってくる経験は誰もが一度はしているだろう。

 今回ご紹介するのは、そんな悩みを一気に解決してくれる「寝ながらイヤホン」という超小型でソフトな就寝前寝落ち用イヤホンだ。

ドライバ部分以外のほとんどはシリコンで超軽量小型の寝ながらイヤホン
何か面白いDVDが無いか見に行ったGEOの店頭で偶然見つけて買った

 基本的にイヤホンをして枕に頭を任せて寝ても、真上を向いて寝ている限り大丈夫だ。でも時には寝返りをうつ自由くらいは欲しい。まして動画などを観ている時にずっとスマホを上に持ち上げての姿勢は続かない。思わず横向きになった瞬間から”イヤホン痛い”のカウントダウンが始まる。

 起きている時はそれほどでも無いはずのイヤホンが痛い理由は、基本的にそのサイズと素材が原因の大半だ。極めて便利で人気のワイアレスイヤホンなら大きくて硬くてその両方のマイナス要素を持っている。

寝ながらイヤホン(中央)とサイズ比較。ワイアレス(左)とカナル型(右)

 また高音質・高性能なイヤホンならマルチドライバーは当たりまえ、イヤホン自体のサイズも大きくなり、ハウジングも強度を持たせたハードなモノになっていく。

大きさの違いもあるが、ハウジングメタルの強度がウリのハイエンドモデル

 ご紹介する寝ながらイヤホンは、その二つの要素を取り除いた超軽量(8g)の寝落ち専用イヤホンだ。イヤホンとしての大事な機能を担うドライバ部分を除いて殆どの部分が柔らかいシリコン製。そしてミニミニサイズで、普通の耳サイズの人なら本体全部が耳の穴の中に収まってしまう。

インイヤーカナル型の高級イヤフォンは20g前後はあるだろう
ドライバ以外のハウジングも全てがシリコン製の寝ながらイヤホンはたった8g

 もちろん、寝ながらイヤホンも良いことばかりではなく、価値ある”痛くないミニミニスペック”を実現するために少しだけサウンドのクオリティは犠牲になってしまったのは事実だ。

 しかし、20代をピークに人間の耳はだんだん可聴範囲が狭まり、オーディオ的には劣化し、40代では20代のベストな頃と比べて4000~8000Hzの聴力は20dB~30dB近くは低下する、更に60代では40dB~60dBの低下だ。残念ながらデジタル数字的に見れば、これは聴こえていないに近いレベルだ。

 それに比べると寝ながらイヤホンのスペックは犠牲になったと言うレベルでは無いだろう。筆者は普段、聴力の実力以上のスペックを持つAKG K3003と音域補正の為にAUMEO AUDIOプリアンプを愛用しているが、オーディオ的にでは無く本当に好きな音楽や動画に没頭している時はスペックの差など殆ど気にならないのが正直な印象だ。

左耳用はめちゃくちゃ小さな文字で”L”と書かれている

 加えて寝ながらイヤホンはスマホと連携して使うと便利な機能も搭載されている。音楽再生時には、プレイバックしている曲のポーズや再生、曲送りや曲戻しを行えるが、電話の着信時には通話応対や切断も可能となっている。

音楽再生時にも受話時にもリモコンとして機能するスイッチ

 筆者は就寝時にはType-C変換アダプターを使ってメインスマホであるGalaxy Z Fold2 5GでインターネットラジオやYouTubeを寝落ちするまで聞いている。競争の激化で性能的にも安定期に入りコスパの高い商品が増えてきたイヤホン業界。イヤホンもTPOに合わせて複数台を持つ時代だ。「寝ながらイヤホン」は寝落ちする前のハーフタイム専用超コスパイヤホンだ。

筆者はAUDIO→Type-C変換アダプタを使って利用している
毎夜このコンビネーションで寝落ちするまで。ずいぶん耳が楽になった
イヤホンも場所と時間に合わせて最適なモノを選び使う時代だ
商品名購入先価格
寝ながらイヤホンGEO999円