本日の一品

ワイヤレスイヤホン似のなんちゃってメディアプレーヤー

 某社の愛好家の方々の中には、数年前に登場したワイヤレスイヤホンが“耳からうどん”と揶揄されたことが痛くお気に召さない方も多いらしい。当時、筆者はなかなかユーモア満載で、そのデザインを言い得た絶妙のネーミングだと感じたものだった。

 そんな懐かしい元祖“耳からうどん”により大きなオマージュをささげるべく誕生したイヤホンではないビッグなBluetoothスピーカーが某Webサイトで紹介された。

 あいにく、いつもスタートダッシュの遅い筆者はその時に買いそびれてしまった。しかしその後、しばらくしてまた秋葉原で2度目の販売情報が流れた。ところがその日も家を空けることができず、自宅から山手線で10分ほどにもかかわらず、秋葉原に行けなかった。

 しかし、幸いにも秋葉原に勤務先のある友人にお願いして速攻で第一希望のホワイトモデルを手に入れることができた。

売り切れで買えず終いだったBt Big スピーカーを2回目の販売時に友人に買ってもらった
カラフルな色をラインアップしているが……ここはやっぱりホワイトで行きたい
代わりに秋葉原まで買いに行ってもらった友人にお願いしたホワイトをゲット
同梱品は3点と極めてシンプル

 商品は「Bt Big スピーカー」という何の変哲もこだわりも無いちょっと残念なネーミングをされたBluetoothスピーカーだ。同梱物は本体であるBt Big スピーカーと取扱説明書、充電用microUSBケーブルの3点だけだ。

 Bt Big スピーカーという分かりやすい機能だけを商品名として前面に押し出しているが、実はこの商品は、単なるBluetoothスピーカーなどではなく、もっと多機能で汎用的なミュージックプレーヤーだ。一般的なメディアプレーヤーと異なるのは映像系が全てサポートされていないことだ。

 本体のサイズは身近にあるもので表現するなら昔のイエデンの受話器やヘアドライヤーのサイズだ。付属のmicroUSBケーブルと一般的なUSB ACアダプターを使って約4時間の充電で1時間の再生が可能だ。

スマホとBT接続して、昔の家電の受話器(ハンドセット)のようにも使える

 サポートしている外部ストレージ及びネットワークは、microSDカード(4GB~32GB)、USBメモリー、AUX、Bluetoothの4つだ。これらソースの切り替えは、本体に4つ並んだ四角いボタンの最もスピーカー寄りに配置されているモード切替ボタンを1回押す度に、microSDカード→Bluetooth→AUX→USBメモリーと切り替わりループする。そして現在のソースが音声でガイドされる。

持った感じは昔の家電の受話器やヘアドライヤーに似た感じだ
左列の4つの四角いボタンはモード切替スイッチと音量調整、再生・停止・早送り・巻き戻しなどのボタン。右列は上から電源オンオフスイッチ、充電用microUSBポート、USB Type-Aポート、TFカード(microSD)スロットだ
microUSBカードは完全に内部に収納できるので邪魔にらずBt Big スピーカーのメディアとしては一番だ
無理矢理大きなUSBメモリーを使ってみたが、超邪魔だ。指先サイズのコンパクトなUSBドライブがお薦めだ

 もちろん普段USBメモリーを使うことが無く、挿入されていなければ、その時点でループから自動的にパスされる。microSDカードに収録した音楽データ(推奨は128Kbps)の再生時に本体外にメディアが出っ張ることがなくスマートだ。

 ただし、USBメモリーの音楽再生は、コネクタープラグと本体サイズの関係で、どうしてもBt Big スピーカーの外側に飛び出してしまう。USBメモリーをメインの音楽ソースメディアと考えているなら、できる限り外観の小さなUSBメモリーが良いだろう。

一回だけMK-101とペアリングすれば以降はモード切替でBluetoothソースに切り替えるだけで即自動接続してくれる

 BluetoothはBt Big スピーカーのデバイスネームであるMK-101をスマホ側で一度ペアリング登録してしまえば、モード切替ボタンでBluetooth接続を選ぶだけで、自動的に周囲を探して目的のスマホに接続してくれる。無事接続が成功すれば、Bt Big スピーカーから直ぐに“Bluetooth Device Connected Succesfully”と音声メッセージが流れる。

 音声ガイドやメッセージは、モードボタンを押してソースを切り替える都度、microSDカード、AUX、USBメモリーのどのモードであるかを音声ガイドしてくれるのでなかなか便利だ。AUXだけは専用の有料オプションケーブルを購入する必要があるようだ。

 AUX以外のソースを使ってメディアプレーヤーとして音楽再生中には、microSDカード、Bluetooth接続のスマホ、USBメモリーのいずれの場合も、モード切替ボタンの隣に並んでいる3個の操作ボタンのいずれかを押すことによって、音量調整(長押し)や再生、停止、巻き戻し、早送りの手動操作も簡単にできる。

 またスマホとBluetooth接続されたBt Big スピーカーはマイクロフォンも搭載されており、Bt Big スピーカー全体を手に持って音声通話用のハンドセットとしても活用できる。通話応答、通話終了は先ほどと同じ操作ボタンの一つを使用する。

筆者の場合、内部のmicroUSBカードとBluetooth接続のスマホの両方の音楽データの再生がほとんどだ

 Bt Big スピーカーは耳からうどんのジョーク満載の外観だが、機能はいずれもなかなか素晴らしい。筆者もさすがにハンドセットとしてはそれほど活用していないが、普段は32GBのmicroSDカードにお気に入りの音楽データを収納して机の上や寝室でBGM的に愛用している。モード切替ボタンによる他ソースへの切り替えも素早く便利だ。秋葉原で見かけることが出来れば是非ともゲットして頂きたい一品だ。

Bt Big スピーカーは単にBluetoothスピーカーというよりより広範囲なソース切り替えを実現してくれるミュージックメディアプレーヤーだ
製品名発売元価格
Bt Big スピーカートーシン産業1500円