本日の一品
オンライン会議などに適した“タイピング音を90%削減”のキーボードを使いはじめてみた
2020年11月12日 06:00
静音マウスはだいぶ普及して、クリックのたびにカチカチ音がしないようなマウスが増えているが、キーボードの静音仕様は少ないように思う。キーボードはクリック音の大きなメカニカルキーボードも人気で、多少の音がしたほうが執筆気分も盛り上がるためうるさいキーボードは筆者も嫌いではない。
しかし、最近ではオンライン会議などでキータイプ音が入らないことが求められることもある。また、家族がいる家で作業をしていてキーボードの静かさを求められることもあるだろう。とにかく以前より静音需要が高まっているといえる。
静音仕様のキーボードは昔からあるにはあるが、メカニカルに比べると静かという程度で、本格的に音を抑えたものはあまりない。音を抑えた機種でも多少のカチカチ音はしてしまい、リターンキーを「ターン!!!」と押すような使い方ではそれなりの音を発する。また、本格的に静音のキーボードはキーがゴムのような特殊なもので通常のタイピングは望めない状況だった。
そんなときにロジクールから登場した「サイレントワイヤレスコンボMK295」は、通常の形状ながらタイピング音を90%削減とうたっている。実際にどの程度の静音性能か不安だったが、価格もそれほど高くなく静音マウスとセットはさらにお得なので思い切って現物を触らずに通販購入した。
届いて実物を見たところ、外見やキーの形状はロジクールのローエンドキーボードそのもの。しかし、触ってみると音を抑えており、ローエンド機とは別物だった。
安いキーボードは多少のキーのガタツキがあり、そこでわずかなカタカタ音がしてしまうもの。しかし、サイレントワイヤレスコンボMK295はそういったところがまったくない。キーを押したときの底付き感はグニャグニャではなく、分厚いゴムに当たるような感触だ。
キーが押し下がる途中でもひっかかりやガタツキがないため、底付きのときに鈍いトントンという音がする程度。カタカタやカチカチという音は全くない。キーを操作する音をよく聞くと、爪が伸びていて爪がキーに当たる音が耳に付くくらいだったので、爪を切って使い始めているくらいだ。
キーの反応する場所は奥のほうなので、手前で反応するメカニカルキーに慣れた後では少し使いにくいかもしれず、キーの高さもフラットで違和感を感じるかもしれないが、少し打てば慣れた。いやな感じのない底付き感とガタツキのないキーストロークは不安なく打ち続けられる。
そして、このキーはワイヤレスという点もうれしい。オンライン会議など静音が求められるときだけ使う場合、ワイヤレスならすぐ出して、すぐ片付けられる。ワイヤレスゆえにキーボードにスイッチが付いていて、オフにすれば誤操作もなく掃除もしやすい。ワイヤレスゆえにCAPS LOCKなどLEDがなく状態がわかりにくい点は我慢するしかない。
付属マウスも静音タイプでカチカチ音がしないが、角の取れたコツコツという感じの音。若干本体内にコツコツ音が共振していることもあって、キーボードの静かさに比べると静音度はいまひとつという感はある。それでも最新のワイヤレスマウスらしく動かしはじめの遅延などもなく快適に利用できるもの。マウスが必要ないのなら、キーボード単体モデル「K295サイレント ワイヤレス キーボード」もあるのでそちらを買えばいいだろう。
なお、開封時に注意したいのはUSBレシーバーが箱に付いてること。勢いよく開封して紛失に注意したい。そして、ロジクールのUnifyingレシーバーではないため、なくしたとしても簡単に代用品が見つからない。
例によって、キーボードを買った筆者はこの原稿を静音キーボードで打っている。メカニカルに比べると音が静かすぎて執筆リズムがとりにくい感じもあるが、キーボード自体はいやな感じではなく、しばらくは使い続けられそうだ。ワイヤレスなので机の上のキーボードをすぐに入れ替えられ、静かさが求められるときはすぐ使えるこのキーボード、使い分けのひとつとして常備していこうと思う。
製品名 | 発売 | 購入価格 |
---|---|---|
サイレントワイヤレスコンボMK295 | ロジクール | 3400円 |