本日の一品

単行本と同等の厚み、モバイルバッテリーそっくりの薄型USB PDアダプタ

 USB PDに対応した急速充電器は、最近ではさまざまな種類の製品が登場し、小型化もより進んでいる。また複数のポートを搭載した製品も当たり前となりつつあり、1ポートだけを搭載した製品は、何らかの特徴がなければ生き残ることは難しい状況だ。

USB PD対応の充電器としては珍しい薄型だ。重量は82gと軽量

 こうした中、本体の薄さという点で群を抜くのが、今回紹介するRAVPowerの「RP-PC104」だ。発売が1年以上前と、決して新しい製品ではないのだが、GaN(窒化ガリウム)の採用によって小型化および発熱の少なさを実現しており、昨今の新製品に引けを取らない。

プラグは折りたたみ式
横から見たところ。その薄さがよく分かる

 一般的に「小型のアダプタ」といえば、体積を指すことが多く、幅、厚み、奥行き、どれかが突出して薄い製品は少ない。本製品は、面積こそそこそこあるものの、プラグを折りたたんだ時の厚みはコミックの単行本程度しかない。

 それゆえ外出先で持ち歩く際に、バッグの中でかさばらないのが大きな利点だ。サイコロ型のアダプタだと、バッグの中に入れる場所を確保するだけで四苦八苦するが、本製品はスマホやモバイルバッテリーと同じ感覚で、バッグのポケットにもスッと入る。

公称値は16mmということで、単行本(左)と同等の厚みしかない
USB Type-Cポートを1つ搭載。最大出力は45W、テスタでチェックした限りではおかしなPDOも見受けられなかった

 また、最大出力は45Wということで、スマホやタブレットはもちろん、多くのノートPCにも対応する。いまやiPhoneにもUSB PD対応の充電器が添付される時代だが、あちらは最大出力が18Wと少なく、ノートPCなどの充電には使えない。その点、本製品ならば容量からして余裕がある。ポートは1つしかないが、これならば十分に意味があるだろう。

壁面コンセントに挿したところ。隣のコンセント口に干渉こそしないが、かなり広い面積を塞ぐことが分かる

 そんな本製品の弱点は、底面のプラグが本体の中央寄りにあり、コンセントや電源タップに挿した時に、高い確率で隣の口に干渉することだ。設計段階でもう少し何とかならなかったのかという気もするが、プラグを底面に収納するのであれば、おそらくこれ以外の配置は考えにくい。この点だけは注意したほうがよいだろう。

電源タップに挿す場合はなるべく端の口に差し込まないと、ほかの口を完全に覆ってしまう
隣のコンセント口がACアダプタを使っている場合、短い延長プラグを併用するなどの対応が必要となる

 なおこの製品、これまでAmazonの売価が激しく乱高下しており、一時期は7千円オーバー、その後5~6千円台を行ったり来たりを繰り返している。同じくGaNを採用した薄型モデルが他社から登場したためか、本稿執筆時点では4千円以下と直近の最安値となっているが、ここまで極端な値動きをする製品もなかなかないので、うっかり高値の時に飛びつかないように気をつけて欲しい。

製品名発売元実売価格
RP-PC104RAVPower3999円
Amazonで購入