本日の一品

YouTubeとMiracastに対応した「Fire TV Stick 4K」

「Fire TV Stick 4K」本体

 今年7月、Amazonの「Fire TV Stick」シリーズにYouTubeアプリの提供が始まった。AmazonとGoogleは映像配信においてハード・ソフトの両面で競合していることから、Amazonの製品にYouTubeアプリが提供されない状態が続いていたが、両社の和解により提供が再開された。

 筆者宅では、2歳の息子がYouTubeで動画を見るようになり、再生デバイスとして筆者のPlayStation 4を提供していたが、PS4は仕事道具でもあるので代わりのものを探していた。そこに先述の話が飛び込んできて、「Fire TV Stick」シリーズが選択肢に入った。

 もう1つ、以前から筆者が探していたのがMiracast受信デバイス。スマートフォンの映像をWi-Fiで飛ばして、HDMIでテレビに出力するものだ。筆者が使っているスマートフォン「AQUOS R SH-03J」には有線のビデオ出力機能がなく、スマートフォンアプリのレビューなどで画面を撮影したい時に、結構面倒な準備を強いられていた。Miracastで映像を飛ばせれば、HDMIキャプチャユニットだけで録画できて手間がない。

 「Fire TV Stick 4K」は、以前はMiracastに対応していなかったのだが、今年4月のアップデートによりMiracastに対応した。これで「Fire TV Stick 4K」は、筆者の2つのニーズを満たす製品となった。

 実は筆者宅のテレビはまだ4Kではないので、「Fire TV Stick」でもよかったのだが、「Fire TV Stick 4K」がAmazonプライムデーのセールで4480円になっているのを発見。「Fire TV Stick」の通常価格(4980円)より安くなっていたので、将来性を考えて「Fire TV Stick 4K」を購入した。

 接続はとても簡単で、本体をHDMI端子に挿し込み、ACアダプタから電源を取るだけでいい。後はリモコンに電池を入れ、画面の指示に従ってセットアップをする。これもWi-Fiの接続設定程度の知識があれば、迷うことはない。問題があるとしたら、セットアップ後に流れるガイドビデオが結構長くて退屈なことくらい。

 ほどなくホーム画面が表示された。リモコンの上下左右で操作する前提で考えられた、わかりやすいUIだ。またリモコンがとても優秀で、テレビの電源のオンオフや音量の調整もできるほか、HDMI CEC対応のテレビならリモコンのホームボタンを押すだけでテレビの電源が入り「Fire TV Stick 4K」の初期画面を表示させることもできる。テレビのリモコンを触ることなく操作が完結するのでとても便利だ。

ホーム画面は大きなアイコンを使ったわかりやすいUIになっている
リモコンは「Fire TV Stick 4K」だけでなく、テレビの電源オンオフや音量調整もできる

 YouTubeアプリは最初からインストールされておらず(経緯を考えれば当たり前だ)、自分でインストールする必要がある。画面上部のメニューからアプリを選択すると、おすすめのアプリとしてYouTubeが表示されており、探すこともなくインストールが完了した。

 YouTubeアプリの画面はPS4で見ていたものと全く同じで、登録チャンネルや視聴履歴にすぐアクセスできる。PS4版より起動も早く、動作はとても軽快だ。またPS4版では検索時に検索ワードを1文字ずつ入力するのが少々手間だったが、「Fire TV Stick 4K」ならリモコンのマイクボタンを押しながら検索ワードを言うだけで検索してくれる。喋り言葉が想定した文字に変換されない場合もあるが、それを加味しても十分使える。

YouTubeアプリを起動。デザインはPS4版と同じで、筆者としては慣れ親しんだもの

 Miracastの利用時は、リモコンのホームボタンを長押しすると表示されるメニューから「ミラーリング」を選択。「Fire TV Stick 4K」が接続待機状態になるので、スマートフォンから接続する。「AQUOS R SH-03J」側で事前にいくつかの設定が必要だったが、「キャスト」アイコンを押して「Fire TV Stick 4K」のデバイス名を選ぶだけで接続できる。

ミラーリングも数十秒あればスタートできる。これで画面のキャプチャも楽になる

 ちなみにこのデバイス名、Amazonが筆者のアカウント情報をもとに「石田's Fire TV stick」という名前を自動で付けてくれていた。この名前を変えようと本体設定を眺めてみたが、どこにも見あたらない。調べてみると、AmazonのWebサイトから変更できることがわかった(関連リンク)。

 ともあれ、当初の目的は目論見どおりに完遂し、操作もより快適になった。想定外だったのは、リモコンのマイクに向かって「明日の天気は?」と尋ねると、とても詳しく天気を教えてくれたこと。我が家には「Google Nest Hub」があるのだが、天気を聞いても情報量が物足りない。アレクサは賢いなあ、とAmazonのスマートスピーカーにも興味が沸いたのだった。

製品名発売元実売価格
Fire TV Stick 4KAmazon6980円
Amazonで購入