本日の一品

高いレベルで完成されたPixel 3用のワイヤレス充電スタンド「Pixel Stand」

 自腹でハードウェアを購入する機会が多い筆者は、それらを手放す頻度もまた高い。それゆえ特定のハード専用に設計されたオプションは、あまり手を出さないようにしている。買うのはよほどのプラスがあると判断した場合のみなのだが、今回そのハードルをクリアして購入に至ったのが、Googleのワイヤレス充電スタンド「Pixel Stand」である。

背丈が低く未使用時にもデスク上で邪魔にならず目立ちにくい
同梱品一覧。ケーブルのコネクタは両端ともにUSB Type-C

 「Pixel Stand」は一般的なQi規格に対応した充電器で、Qi対応の他社スマホ、例えばiPhoneとの組み合わせでも問題なく利用できるのだが、同社のスマホ「Pixel 3」および「Pixel 3 XL」との組み合わせでのみ利用できるさまざまな独自機能があり、これがなかなか重宝するのである。

Pixel 3を立て掛けた状態。正面からだと背面プレートはほぼ見えない
横向きでの充電にも対応。台座やコイルを動かさず横向きに対応できる製品は珍しい
最大10Wの急速充電に対応。立て掛けた直後はストッパー手前のLEDが点灯する
規格としてはあくまでQi対応の充電器なので、iPhoneも問題なく充電できる

 まず充電周りでは、専用品ということで最大10Wの急速充電にも対応しているほか、本体を横向きにしての充電にも対応しており、動画などを視聴しながらの充電が行えるのが利点だ。汎用的なスタンドタイプのQi充電器では、これに対応できる製品が意外と少ない。また外観面では、背丈が低く、未使用時にデスク上で威圧感がないのもプラス要因だ。

指定した内蔵の写真をローテーション表示するフォトフレーム機能も使える

 また、目覚ましが鳴る15分前から徐々に画面を明るくしていくめざましディスプレイ機能や、Pixel 3本体に保存した画像をローテーションで表示してくれるフォトフレーム機能なども、機能的にはそう目新しくなくとも、スタンドに立てるだけでオンになるので、非常に快適に利用できる。

設定はPixel 3側の「設定」→「接続済みの端末」で行える。呼び出しにくいのはネック
めざましディスプレイ機能。音量ではなく画面の明るさが連動するのは面白い

 もうひとつの目玉は、ボタンを押したり画面にタップすることなく、Googleアシスタントが使えることだ。日本向けのウェイクワード「ねぇ Google」には反応せず、「OK,Google」でなくてはならないのはマイナスだが、問いかけに対する答えが音声ではなく画面に表示されるのが、いまどきの画面付きスマートスピーカーのようで重宝する。

「OK,Google 明日の東京の天気は」と話し掛けた結果。画面に表示されるので分かりやすい

 つまり突出したひとつの機能ではなく、複数の機能の合わせ技によって便利と感じているわけだが、完成度は非常に高いせいで、しばらく使ったあとで汎用のQi充電器を使うと、物足りなさを感じてしまうほどだ。汎用のQi充電器の価格が劇的に下がっている現在、ギリギリ1万円を切る本製品は割高なのは事実だが、使ってみるとナルホドと納得できる一品だ。

 なおマイナス点も挙げておくと、Pixel 3の厚みを前提にストッパーの位置が決められているため厚みのある保護ケースに対応しにくいこと、また背面の指紋認証センサーが背面プレートに半分ほど隠れており、ロックを解除するにはスタンドから持ち上げなくてはいけない点が、個人的にはやや不満だ。モデルチェンジの際はぜひ改善を期待したい。

ケースに3mm以上の厚みがあったり、背面にスマホリングやホルダーを装着していると立て掛けられない場合も。汎用的な充電器に比べるとかなりシビアだ
Pixel 3を立て掛けると背面の指紋認証センサが半分ほど隠れるため、ロック解除時は必ず本体を前に倒すか持ち上げなくてはいけない。ちなみにPixel 3 XLは問題ないようだ
製品名発売元価格
Google Pixel StandGoogle9504円