本日の一品

電池交換対応で使い勝手の上がった失くし物探しのお守り「Tile Mate」と「Tile Pro」

 スマートトラッカーというジャンルのガジェットがあるのをご存じだろうか。端的には、大切なもの・なくすと困るものを見つけるための多目的小型装置といったところだろうか。たいていはスマートフォンと紐づいて動作する。その製品群の一つ「Tile」は以前より発売されており、当コーナーでもすでに紹介されているのだが、内蔵電池が交換できないという点でユーザーに不満を持たれていたようだ。その声を受けたのが、今回紹介する「Tile 電池交換版」だ。編集部より2種を借り受けたので使用感をご説明したい。

左がTile Mate、右がTile Pro。失くし物探しのお守りガジェットだ

 Tile Mate(電池交換版)とTile Pro(電池交換版)は、いずれもスマートフォンと連動して動作するスマートトラッカーだ。スマートフォンにアプリをインストールして、アプリ側から機器を探して登録する。スマートフォンとTileはBluetoothで接続され、アプリからTileを呼び出す操作をすると、Tileからメロディが流れ出す。逆にTileのボタンをダブルクリックすると、スマートフォンが鳴るという、双方向の呼び出しができる。

 これまでは充電・交換不可の内蔵電池が切れたら本体ごと買い替えるしかなかった。メーカーでは耐久性を理由に交換できない仕様としていたのだが、検証開発の結果、電池交換できるモデル発売の運びとなったようだ。新モデルはボタン電池(Tile MateはCR1632、Tile ProはCR2032)で動作する。また、Bluetoothの到達距離も伸び、Tile Mateは約45m、Tile Proは約90mの範囲でスマートフォンと接続状態を維持できる、としている。

前モデルから仕様を見直し、ボタン電池で動作する「電池交換版」としてリニューアル

 単に鳴らしてお互いを見つけるというだけでなく、付加価値も盛りだくさんだ。スマートスピーカー(Alexa/Googleアシスタント)に話しかけることでスマートフォンとTileをどちらも鳴らすことが出来る。同様に、Siriに話しかけて鳴らすといったことも可能だ。

 また、スマートフォン側のアプリには、最後にTileと接続が切れた場所のGPS情報が記録されるので、おおまかにどの辺にあるのかは確認できる。それでも見つからない時(Tileが遠くに移動してしまっていたときなど)には、同じくTileを使うユーザーのコミュニティに、見つからないTileを探してもらえる。Tileアプリを使用しているユーザーが該当のTile近くを通りがかった時に、自動でその位置をなくしたユーザーに通知するという仕組みで、もちろん見つけたユーザーが誰なのかはわからないし、そもそも探しているという意識もなく協力できるようになっている。

 実際にカギと財布に入れて使ってみた。ただ、この使い方は筆者にとってはあまりよろしくなかったようだ。というのも、筆者はカギも財布もかならず定位置に置く習慣が浸透していて、家の中で見つからずに困ったという経験がない。スマホもたいてい目に見える位置に置いているからだ。

Proをキーチェーンにつけてみた。小さめの、車のリモコンキーといった趣だ
Mateを財布の小銭入れに。しばらく使用したが、誤動作することもなかった

 筆者の使い方としては、もう少し使用頻度の低いものに括り付けたほうが活用できそうだ。時々しか使わない割にあちこちに置きがちな、腕時計やカフスボタンのそばに置いておくほうが良いかもしれない。もちろん、滅多に探すような事態が無いにしても、万が一の時の懐刀としては心強い。それだけでなく、頻繁にものを探すときにも有用な多目的ガジェットなので、アイデア次第で様々な場面に活用できそうだ。

製品名販売元価格
Tile Mate(電池交換版)SB C&S3110円(税込)
Tile Pro Black(電池交換版)4190円(税込)