本日の一品
新潟県産カエデ無垢材製の自慢したい曲げ木アイテム
2018年11月26日 11:50
人類が初めて生活を快適にする道具として使ったのは、きっと身近にあった石や木だったに違いない。食べるため、戦うため、そして生き残るためには様々な道具が必要だったはずだ。道具の素材の選択や応用技術はきっと民族の存亡にも関わったことは想像に難くない。
そして近世になれば、自然の恵みの素材だけではなく、合金や樹脂、ガラス、合板、など数多くの新世代の素材が登場し、人の生活シーンは急激に拡大変化した。同時に、昔ながらの天然の美しい木目の“木”にも再度注目が集まり、多くの技術的チャレンジが繰りかえされた。
本日ご紹介する新潟の商品ブランドである「ストーリオ」もそんな革新的な技術で太古の時代からある木製プロダクトを現代にマッチさせ、進化させた商品だ。ストーリオの商品には、同社が開発した「AvanWood」(以降「アバンウッド」)と呼ばれる無垢材を使った「曲げ木加工技術」が採用されている。
従来からある「曲げ木」は、薄い板を奇数枚貼り合わせて曲げる「成型合板」が一般的だった。生活様式の変化で需要の拡大した家具やテーブルなど、大型の生活用品に向いた加工技術ではあるが、残念なことに厚みと柔軟性加工には明らかに限界があった。
それは同時に人が身に着けるようなコンパクトなステーショナリーアイテムには不向きな加工技術でもあった。今回は、木目と断面の美しいたった1枚の無垢材に画期的な曲げ木技術を応用したアバンウッドの「名刺入れ」と「メガネケース」(マルチ型)の2つを入手したのでご紹介したい。
ご紹介する二つのアイテムはいずれも木目の特徴的な“無垢の楓材”を使用した無駄のない最小限のコンパクトなケースだ。筆者は現在、前作の名刺入れを愛用しており、今回のモノが2つ目の名刺入れととなる。
いずれの名刺入れも名刺を縦置きするタイプだ。サイズ的には前作より横幅で15㎜、長さで7㎜ほどコンパクトになり、ポケットやカバンからの出し入れは極めて容易になった。名刺の出し入れに関してもクラシカルな“ひもとじ”方式からマグネット式の“スナップ方式”になり、好みの問題はあるが、名刺交換時における名刺取り出しや収納のスピードはかなり加速した。
名刺交換が終われば、いただいた名刺を収納し、開口した名刺入れを指先で抑えるだけで、折癖の付いた革製のマグネットスナップが自動的に復元吸着して閉じてくれる。また前作は側面にアバンウッドは使用されておらず、名刺の収納枚数によって厚さが増すタイプ。今回作は側面にも色味の違う“ダークな曲げ木”を使った贅沢仕上げだ。名刺以外にクレジットカードやポイントカードなども収納可能だ。
一方のメガネケースは、名刺入れと同じアバンウッド技術で作られた、同じ設計コンセプトのコンパクトなメガネケースだ。筆者の入手した商品は、バーミリオン(朱染め)。内部は柔らかい革張りで収納するメガネを安全にホールドしてくれる。
表面と側面で色味の異なる楓材の組み合わせと張り合わせ手法が極めてオシャレで自慢できる逸品だ。
あいにく近眼だけの筆者は常時、眼鏡はかけているので今のところメガネケースとして活躍するのは海外行きの夜行飛行機内くらいだ。しかし頻繁に老眼鏡を付けはずしする人には極めて便利で堅牢な構造デザインだ。
曲げ木のスプリング部となる末端は極めて見事にカーブ成型されており、ジャケットなどの内ポケットからの出し入れがスムースだ。また鞄などの細身の内部ポケットにケースごと収納しておき、その場所でスナップを取り外し、メガネだけを出し入れすることも十分可能だ。
前述した理由で常時メガネの筆者はメガネケース(マルチ型)のもう一方の有用な使い道である“ペンケース”として毎日愛用している。万年筆、ボールペン、シャープペンシル、えんぴつホルダーや薄型スティック消しゴムなど数点を収納して持ち歩け、一覧性に優れ必要なモノをいつでもすぐに取り出せるので重宝している。
高級感とセンスあふれる無垢の楓材を特殊技術で曲げ木に加工したストーリオの名刺入れとメガネケースは会う人すべてに注目される自慢アイテムだ。天然素材を活用したコンパニオンアイテムと組み合わせて見せびらかしたい。
製品名 | 発売元 | 価格 |
ストーリオ 名刺入れ | ストーリオ | 8900円(税別) |
ストーリオ メガネケース(マルチ型) | 1万2000円(税別) |