本日の一品
一打席ごとの結果がバイブとLEDで伝わるプロ野球専用ウェアラブル「funband」
2017年10月12日 06:00
いまやプロ野球の試合の途中経過は、パソコンやスマホを使って手軽に確認できる時代だが、画面を目で追うことなく試合の経過をチェックできるウェアラブルデバイスが登場した。
その名も「funband(ファンバンド)」。スマホと連携してプロ野球の試合の途中経過などを通知したり、装着したユーザーの動きから盛り上がりを可視化したりできる、プロ野球に特化したスマートウォッチ風のデバイスだ。この記事の掲載時点では、プロ野球12球団のうち3球団(カープ/ホークス/ベイスターズ)の専用モデルが発売されている。
使い方はスマートウォッチに近く、スマホに専用アプリをインストールしたのち、Bluetoothでペアリングを行う。準備は基本的にこれだけで、贔屓チームの試合の途中経過がfunband本体に表示される。一打席ごとにその結果をバイブやLEDでプッシュ通知してくれるので、スマホの画面を目で追わなくとも、試合の進行を把握できるのが利点だ。
画面に表示されるのは「ヒット」「タイムリー」「ホームラン」や「三振」「フライ」などの打撃結果のほか、選手が打席に入った時は打率や本塁打、打点などの基本情報、相手投手との過去の対戦成績、最近5試合の打撃成績などさまざまな情報が表示される。また、他球場の途中経過を挟み込んだり、試合終了時には勝ち投手や負け投手を表示したりと、プロ野球ファンにとってはおなじみの情報が試合の進行に合わせて表示されるので、本製品さえあれば試合をリアルタイムで観戦した気分になれる。
96×39ピクセルという小さな画面ゆえ、スマホに比べて一度に表示できる情報量は少ない。しかし試合進行に合わせてそれらを適切なタイミングで表示することで、うまく臨場感を生み出しているのが面白い。表示される情報の種類は設定画面から切り替えられるので、あまりに情報量が多すぎると感じる場合は、例えば得点が入った時のみバイブで通知する、といった使い方も可能だ。
さらに面白いのは、本製品を腕に装着したユーザーが激しい動きをしていれば盛り上がっているとみなして、クラウドに送信して集計し、グラフでその盛り上がりを可視化したり、ランキング表示をしてくれることだ。言うなればクラウドを通して贔屓チームの応援合戦を行っているようなもので、スマホでは難しい、本製品のウェアラブルな特性が最大限に活かされた機能だ。
スマホの速報アプリと比較した場合のタイムラグや、表示された情報を見逃した際にプレイバックする機能がない点など、現時点で課題もあるが、実際に使った限りではきちんとプロ野球観戦を理解している人が設計していると感じられ、今後の機能追加にも期待が持てる。現時点ですでにペナントレースは終わりを迎えつつあるが、本製品の専用モデルがある3チームはいずれもクライマックスシリーズへの出場を決めている。興味のあるファンの人は来シーズンと言わず、クライマックスシリーズおよび日本シリーズで、本製品でこれまでにない楽しみ方を体験してはいかがだろうか。
製品名 | 販売元 | 価格 |
---|---|---|
funband 横浜DeNAベイスターズモデル | シャープ | 1万円(税別) |