本日の一品

スマホから“NAS的に”使えるWi-Fiストレージ

iPhone 7と「REX-WIFISD1H」

 Wi-Fi SDカードリーダーの「REX-WIFISD1H」は、スマホから使えるモバイルストレージデバイスだ。「REX-WIFISD1H」自体はストレージを内蔵していないが、SDカードやUSBメモリ、USBハードディスクをストレージとして使える。

 ファイル転送はWi-Fiを利用する仕組みだ。NASのように複数端末から同時にアクセスすることも可能で、スマホだけでなくパソコンからも利用できる。「NASのように使える」というのは、メモリーカードやLightning端子対応のUSBストレージとはひと味違った、面白い使い方ができるということ。

 たとえば、パソコンからはNASのように見えるので、バックアップ・ユーティリティソフトなどで作業フォルダの内容を「REX-WIFISD1H」にコピーしておく、なんていうことができる。外出するときにそのまま持ち出せば、家のパソコンの作業フォルダを出先で閲覧、編集し、共有できてしまうというわけだ。

側面にSDカードスロットとUSBポートがある

 ストレージ内のファイルはスマホ上の専用アプリ「WiDrawer 3」を使う。こちらのアプリ、iOSでも別アプリでファイルを開いたりできるので、PDFやOfficeファイル、テキストファイルなんかも対応アプリを用意していれば扱える。もちろんAndroidでも同様に使える。

専用アプリ「WiDrawer 3」。ストレージ内のファイルを操作できる
iOSでは他アプリでファイルを開いたりiCloud Driveへコピーしたりできる
設定もすべてスマホから行なえて、NFCやQRコードで簡略化されている

 パソコンの作業フォルダをスマホで持ち出すというのは、クラウドストレージを使えばもっと容易にできる。しかし。数GBクラスのフォルダを同期するとなると、クラウドだと有料の容量追加オプションが必要だったり、外出先での大量の通信が必要になってしまう。毎月数千円の追加出費が必要なほど、大容量ファイルを持ち出すならば、「REX-WIFISD1H」を導入した方が手っ取り早いかも知れない。

 パソコンを持っていない人にとっても、スマホ内の余分なデータを保管するNASとして活躍する。お宝動画など、容量が多くいろいろな意味でスマホで持ち歩きにくいデータは、コイツで自宅で管理すれば良い。大容量SDカードを使っても良いし、主に自宅で使うならUSBハードディスクを使うことで、スマホでは扱いきれないほどの大容量データを保管できる。

 最近はスマホからも使えるNASが増えているが、それでもパソコンがないと不便な製品が多い。その点、「REX-WIFISD1H」はスマホだけでも使える設計になっているので、パソコンを持っていなくても導入しやすい。

 「REX-WIFISD1H」には3000mAhのバッテリーが内蔵されていて、モバイルバッテリーとしても使える。決して大きな容量ではないが、長時間ガッツリというのでなければ十分な容量である。

 本体は108gと、いまどきのスマートフォンや5000mAhクラスのモバイルバッテリーよりやや軽い。ストレージとして見るとやや大きめだが、バッテリーを兼ねているのであれば持ち運ぶのがツライというようなサイズでもない。

スマホと比べるとやや厚みがある

 正直に言ってしまうと、使う人を選ぶデバイスだとは思う。しかし、「スマホとパソコンでデータを頻繁にやり取りする」、「スマホのストレージが足りなくて待避先がない」といった人にとっては、問題を解決してくれるユニークなデバイスである。スマホのデータ管理に悩みを抱えている人は、スマホ向けNASとも言うべきこの製品の導入を検討してみてはいかがだろうか。

製品名販売元参考価格
Wi-Fi SDカードリーダー REX-WIFISD1Hラトックシステム8980円(税込)