本日の一品
Bluetoothタグとは一味違う見守りグッズ「HITOCOCO」
2016年7月21日 06:00
小3の息子と一緒に大型商業施設に出かける際、筆者につきまとうのは迷子の懸念である。いなくなった! と思ったら、大抵は電器屋のケータイ売り場に置かれたスマホでゲームしているか、本屋で漫画を読んでいるかのどちらかなのだが、常にそうかというとそうとも限らず、なかなか頭の痛い問題である。
以前にはスマホとペアリングして利用するBluetoothタグのような製品も試してみたが、捕捉できる距離が短く、常に数メートルの範囲にとどめておきたい場合にはいいが、息子のアクティブ度が増し、知恵をつけると、わざとブザーを鳴らして遊び始める始末。誰に似たのか……。
そんな中、筆者のニーズにぴったりのデバイスがあることを知った。AUTHENTIC JAPANが販売している「HITOCOCO」(ヒトココ)という製品である。920MHz帯の電波を使い、親機-子機間で通信し、見通し1kmの範囲で子機までのおおよその距離が分かるという代物だ。
Bluetoothタグとの違いは、通信できる距離の長さと、子機までのおおよその距離と方向が分かるという点だ。もちろん、電波の特性上、反射波をキャッチする場合には精度にバラつきが出てしまうが、巷のBluetoothタグとは雲泥の差。携帯のGPSの場合、衛星が見えない屋内では使い物にならないが、HITOCOCOは屋根の下でも使用可能。
というわけで、AUTHENTIC JAPANにお願いし、しばらくお貸出しいただいたHITOCOCOを使ってみた。
週末によく行く大きなホームセンターでさっそくテスト。息子に子機を持たせ、かくれんぼを行ってみた。探索を開始し、10秒ほどで子機を捕捉。その距離110mと出た。矢印が示す方向に向かって歩いていくのだが、建物の壁やお店の棚に電波が反射している影響なのか、120mとなったり、90mとなったり、なかなか方向がつかめない。とにかく距離が減る方向に歩いてみようと思い、通路をフラフラしていると、70mに距離が縮まり、それまでの広域モードから近距離モードに切り替わり、いきなり10.0mと出た。その後、再び広域モードに戻ったりしつつも、距離が短くなる方向に歩き続け、息子を確保。ここまで約5分。
うまく探すコツとしては、方向を示す矢印はあまり気にせず、立ち止まらずにとにかく距離が減る方向に向かって歩いてみるのが良さそうだ。
HITOCOCOには、10m程度~100m程度で距離を設定できる「見守り機能」も用意されており、設定した範囲よりも離れた場合にアラートを出せる。使い勝手としてはBluetoothタグによる迷子防止・紛失防止機能に近いが、Bluetoothタグと違い、距離感をコントロールできるところが面白い。
息子にはmamorino3も持たせているが、当然のことながら、屋根がある商業施設内ではGPSによる位置情報の取得はできない。もちろん、mamorino3の通話機能を使えば、電話で所在を確認することもできるが、そんなに遠くに行っていないな、とだけ確認できれば安心できるという場面では、HITOCOCOの絶妙な心理的距離感は頼もしい。
子供やお年寄りの見守りのほかにもさまざまな活用方法が考えられそうで、この技術が携帯電話に搭載されると便利そうだなとも思える。日額のレンタルサービスも提供されているので、気になる方はそちらで試してみてはいかがだろう。
製品名 | 販売元 | 参考価格 |
---|---|---|
HITOCOCO 通常モデル 親子セット | AUTHENTIC JAPAN | 31,968円(税込) |
HITOCOCO 見守りモデル 親子セット | AUTHENTIC JAPAN | 42,120円(税込) |