てっぱんアプリ!
日本語の文字起こしもOK。多言語の会話の翻訳をリアルタイムに行なえる「Group Transcribe」
2021年3月12日 06:00
スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!
アプリ名: Group Transcribe
開発者: Microsoft Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 12.0 以降
カテゴリ: 仕事
AIによる音声認識の技術がますます進んでいる。マイクロソフトの従業員が思いついたアイデアを形にするプロジェクト「Microsoft Garage」からリリースされた「Group Transcribe」も、音声認識技術を活用したアプリだ。これを使うことで、文字起こしや、複数の言語が入り乱れる会議の翻訳をリアルタイムにできるようになる。
外国語のメンバーのセリフは文字起こしと同時に翻訳も
「Group Transcribe」は、話した内容の文字起こしや、外国語の翻訳をリアルタイムで行なってくれるアプリ。アプリ上で仮想的な会議室となる「セッション」を開始すると自動で割り当てられる5文字のコードを合言葉に、複数のユーザーがそのセッションに参加できる。それぞれが端末のマイクやBluetoothヘッドセットのマイクに話しかけると、その内容をテキスト化して参加者全員の画面に表示する仕組みだ。
相手の音声がアプリを通じて聞こえるわけではないので、どちらかというと本アプリは対面での会話を補助するための文字起こしアプリという位置付け。相手が外国語話者の場合、同時に自分の言語に合わせて機械翻訳されたテキストも表示するので、多言語が飛び交うミーティングでもコミュニケーションがしやすくなる。
ただし、試した限りでは、セッションに複数の参加者が加わろうとすると接続が切断されてしまったり、文字起こしが遅れて表示されたりと、動作がやや不安定なところもあった。Microsoft Garageの取り組み自体、α版やβ版に近いものなので、これからの安定化に期待したいところだ。
オンライン会議の文字起こしにも便利
複数の参加者が加わるセッションではなく、自分が開始した自分1人だけのセッションであれば安定して利用できる。この場合は同時翻訳の機能は使えないが、単純な文字起こし用途なら実用的。端末に話しかけた内容が高精度なテキストに変換され、履歴として保存される。セッション終了後は共有機能を使って、他のアプリにテキストを貼り付けたり、ファイル保存したりすることが可能だ。
直接マイクに声を吹き込むことを想定しているものの、スピーカー越しに聞かせた音声でも文字起こししてくれる。明瞭で、かつ文章として整っているようなしゃべり方であるほど、より高精度にテキスト化してくれるようだ。オンライン会議やイベントなどで、メモを取るときの補助ツールとして活用してみてはいかがだろう。