てっぱんアプリ!

万一の浸水に備えてシミュレーションできる「ARお天気シミュレーター」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: ARお天気シミュレーター
開発者: Weathernews Inc.
価格: 無料
対応OS: iOS 13.0 以降、Android 7.0 以上
カテゴリ: 天気

 季節を問わず自然災害の多い日本。今の冬の時期は雪害、そしてこれから暖かくなってくると豪雨による洪水の可能性も高まってくる。しかし、まさか自宅が洪水被害に遭うなんてことをリアルに想像できる人は多くないはず。でも、あらかじめどれだけの被害になりそうか視覚的にわかれば、危険を自分ごととして捉えられるかもしれない。さっそく「ARお天気シミュレーター」で確認して、災害対策を進めよう。

浸水被害をCGでリアルに再現できる「ARお天気シミュレーター」

自宅が浸水し、がれきが流れてくる様子も再現

 「ARお天気シミュレーター」は、降雨や降雪、浸水をARでシミュレートできるアプリ。なかでも注目したいのは、浸水をリアルなグラフィックで再現できる機能だ。メニューから「浸水」を選ぶと、カメラ映像に合成された形でうねる水面が現れる。水深は一定の範囲内で変えることができ、たとえば自宅付近で50cmの深さの浸水被害があったときにどう見えるかが可視化される。

 デフォルトは透明感のある水で表現されるが、「色」の設定をオンにすることで、おそらくはよりリアルな濁った水に切り替わり、さらに「水流」の設定を速めることで、がれきがどんどん流れてくる様子も再現される。実際に浸水被害があったときの生々しい様子を目の当たりにすれば、もし洪水が発生したときにどこに逃げるべきか、大事なものをどこに保管しておくべきかなど、事前対策を取りたくなる気持ちが湧いてくるに違いない。

50cm浸水したと仮定したときの自宅前の様子
「色」の設定をオンにして水流も速めると、濁った水になってがれきが流されてくる
90cmの浸水。移動もままならないと思われる
1.2メートルの浸水では玄関扉を開けることができないだろう

今後の降雨・降雪の予測をグラフィックで画面に反映

 浸水のシミュレーションについては、河川の氾濫による浸水が想定される地域であれば、その危険度に応じた状況が画面上で再現されるようだ。大雨で自宅周辺の土地がどれだけ浸水することになるかを把握したうえで、避難経路を検討するのにも役立てられるかもしれない。

 また、本アプリでは降雨や降雪の様子もシミュレートできる。任意の降雨・降雪量を指定することでカメラ映像に雨や雪のグラフィックが合成され、視界がどのように変化するかを知るときの参考にもなる。現在地点における過去1時間~今後3時間の降雨・降雪量の予測を画面に反映させることも可能なので、出かけるときに傘を携帯するかどうかを感覚的に決めたいときのツールとしても活用してみよう。

4mmの降水量なら平気そうだが……
数十mmの降雨だと視界はかなり妨げられそうだ
降雨だけでなく降雪のシミュレーションも
1時間前から3時間後までの現在地の天気予報に基づいたシミュレーションで、出がけの心構えができる