スタパ齋藤のApple野郎

iPhoneで写真撮るならコイツがいいかも! 自立型スマホスタンドホルダー「PS-2」の使いごこち

 ふと「あっ、コレってじつは便利なのでは?」と思って……いや、気が迷って、Leofoto(レオフォト)の「自立型スマートフォン用スタンドホルダー(アルカスイス互換)PS-2」というのを買ってみた。1台3役のスマートフォンホルダーだ。いやーLeofoto製品好きなんスよ〜。

Leofoto「自立型スマートフォン用スタンドホルダー(アルカスイス互換)PS-2」はアルミ製のスマートフォンホルダー。1台3役と言えるホルダーで、卓上ホルダー、1/4インチネジ穴付き三脚装着用ホルダー、アルカスイス互換三脚装着用ホルダーとして使える。メーカー価格1万3200円。カラーはシルバーとブラックがある。
収納時サイズは、長さ98×幅28×奥行き39mm。重さは145g。

 1台3役ってコトだが、まずは卓上スマートフォンホルダーになる。クランプで挟むタイプの2本脚ホルダーとなり、クランプ開口部は60mmくらい~90mmくらいまで。「iPhone 14 Pro Max」や「Google Pixel 7 Pro」など大きいスマートフォンや「Google Pixel 4a」などの小ぶりサイズのスマートフォンをセットできる。

iPhone 14 Pro Maxと同サイズのモックアップをセットしてみた。安定感があり、タッチ操作もとくに問題なく行える。
脚はこんなふうに開いて使う。これ以上は開かない。
横向きでも使える。
脚が机面に接する部分には3箇所に滑り止めのラバーがあり、これが安定性をもたらしている。
脚を手前にしても一応自立はさせられる。この状態なら、状況や使うレンズによっては撮影用の簡易スタンドにもなり得る。ただし机面などには点と線で接しているような状態で滑り止めラバーなどもないため、操作するとズリッと動いてしまう。

 卓上スマートフォンホルダーとしては、まあ普通。クランプで挟むタイプで滑りにくく安定感があるので使用感は良好だ。ただ、クランプのバネがけっこー強いため「いちいちこの硬いバネを開いて挟んだり取り外したりするのがちょっと面倒」という気はする。

脚はアルカスイス互換、自由雲台との組合せが好印象

 続いてアルカスイス互換のスマートフォンホルダーとして。卓上ホルダーとして使う時の脚を閉じると、その脚の両側がアルカスイスプレート互換の形状になっている。ここをアルカスイス互換クランプ(雲台)で挟み込めば、三脚にスマートフォンをセットできるというわけだ。

ホルダーの脚を閉じるとアルカスイス互換のプレート形状になる。
こちらは三脚側。ミニ三脚にアルカスイス互換クランプを装着している。
ホルダーの脚を三脚のクランプにセット。脚をクランプに滑り込ませてツマミを少し締め込めばしっかりセットされる(ほかのアルカスイス互換プレート・クランプも同様)。
そこにスマートフォンをセット。ホルダーのクランプは回転するので、もちろん縦向にも横向きにもセットできる。

 アルカスイス互換の三脚(雲台)に容易にスマートフォンをセットできるようになる。まあ、アルカスイス互換の三脚装着用スマートフォンホルダーはほかにも多々あるが、この製品の場合は卓上ホルダーにもなるという点がなかなかイイ。

 それと構造的にアルカスイス互換の三脚装着用スマートフォンホルダーとして非常に使いやすい。とくに自由雲台との組合せが好印象だ。簡単な操作でスマートフォンの位置を自在に設定できる。

 また、広角レンズでの撮影時に問題も出にくい。最近のスマートフォンは超広角で撮影できたりするが、三脚にセットするタイプのスマートフォンホルダーを使うと、超広角撮影時に三脚などの一部が写り込んでしまったりする。三脚やホルダーの構造によっては、その映り込みを絶対回避できなかったりするが、このホルダーを自由雲台と組み合わせればそういう問題もほぼ回避できると思う。

脚のアルカスイス互換プレート部が水平になるようにセットした様子。スマートフォンレンズ画角によっては三脚やホルダーが写り込むことがある。横向きだとなおさらだ。
プレート部を45度にした様子。これだと写り込みを回避できることが多い。
プレート部を90度にした様子。こうすれば写り込みが非常に起きにくい。さらにスマートフォン固定位置を上にすれば写り込み問題はたぶん起き得ない。

 あとこのホルダー、アルカスイス互換自由雲台と組み合わせると、スピーディーに上の写真のようなセット状態へと変えられるのに加え、スマートフォンやホルダーのバランスを手軽に取れる。なので、ミニ三脚と組み合わせた場合、三脚の脚が短くても容易に安定させられる。「倒れないバランスの位置」を見つけやすいのは、このホルダーの意外な使い勝手の良さであった。

1/4ネジ穴があるので、普通の三脚にもスマートフォンをセット可能

 3役目は1/4インチネジ穴があること。普通の三脚に装着されていがちな普通の雲台(1/4インチネジがある雲台)に装着できるのだ。

クランプの片側に1/4インチ三脚ネジ穴がある。これを使えば1/4インチのカメラ装着用ネジがある雲台にこのホルダーをセットできる。

 ただ、メーカー的にはそのためのネジ穴だと考えていないかも。メーカーは↓こういう使い方を想定しているようだ。

Leofoto「自立型スマートフォン用スタンドホルダー(アルカスイス互換)PS-2」のクランプ部両端には、アクセサリーシューと1/4インチネジ穴がある。スマートフォンをホールドしつつ、マイクやライトなどをセットして、撮影リグ的に使うことを想定しているっぽい。ワンタッチ撮影リグ、みたいな。

 でも、まあ、一応普通の雲台にこのホルダーをセットしてみる。この場合も自由雲台のほうが使いやすいかもしれない。

スマートフォンを横向きに装着できるセット方法。
こちらはスマートフォンを縦位置に装着できるセット方法。ただしミニ三脚だとけっこうバランスに問題が出てくるかもしれない。

 といった感じで「1/4インチネジ穴によりホルダーを普通の三脚にもセットできる」という3役目には、若干の無理があるかもしれない。ただ、このホルダーがあれば、「急に普通の三脚雲台にスマートフォンホルダーをセットする必要が出た!」という場合でも、臨時的に対応ができそーなので、イイんじゃないかな、と。

 ……開閉する脚のどちらかに1/4インチネジ穴があれば、立派な1台3約のマルチなホルダーとなったのに、なんか残念。まあ、このホルダーとともに「1/4インチネジにすぐセットできるアルカスイス互換の小型クランプ」を携行するって方法もあるが。

 てな感じのLeofoto「自立型スマートフォン用スタンドホルダー(アルカスイス互換)PS-2」。あと0.5歩! という惜しさはあるものの、相変わらずLeofotoらしい精密な作りと堅牢性があり、なかなか満足度が高いのであった。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。