スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
万が一の「幸運」は自分で引き寄せるのだッ! 備えあれば憂いナシのアナログ&デジタルの緊急連絡術!
2026年9月7日 00:00
今年に入ってふと思ったのは「iPhoneのメディカルIDって緊急時に実際使われるのか?」ということ。この「メディカルID」とは、iPhoneユーザーの持病やアレルギーや緊急連絡先など「緊急時に必要になりがちなユーザー個人情報」をiPhone上に登録でき、それを簡単な操作で表示できるというしくみ。本人が意識不明で救急搬送された場合、医療関係者が搬送された人の情報を得る手がかりとして使われたりする。
万が一のときに役立つかもしれない情報提供方法で、調べてみたところ救急隊員をはじめとする医療関係者への周知は広いようだ(世界的に)。一方で、ユーザーが実際にメディカルIDを設定していないケースがまだ多いため、「(医療関係者などが)見てもメディカルIDが登録されていないことが多い」といった理由で「すぐにはメディカルIDを見てもらえない」ことも多いっぽい。
なお、メディカルIDの登録や設定は、iPhoneのヘルスケアアプリから行う。ヘルスケアアプリを開き、右上のユーザープロフィールアイコンをタップし、メディカルIDの登録や編集を行う。ちなみにメディカルIDは「誰でも」見ることができる。なので、悪用の可能性があり、つまりは個人情報を盗まれる可能性がある。だがそれを防止する設定にもできる。
などと急にメディカルIDについて考えていたのは、サイクリングの頻度が高くなっているから。頻度に加え、距離や時間も長くなっている。そして↓こういうトコロを走りがち。
俺の場合、土日祝日などはサイクリングをせず、もっぱら平日のサイクリング。で、上記のような道を走りがち。走行時間は3時間から6時間といったところだ。サイクリング自体のリスクがありつつ、走行時間もけっこう長く、人の行き交いも稀な道が多いということで、「えぇっ、あんなに元気だったのに……お気の毒に」的なことが起きる可能性もソコソコ高い気がする。
そんなわけで「メディカルIDって万が一のとき役立つ?」とか思ったりしたわけだ。だが、考えたり調べたりした結果、メディカルIDは身体に異常をきたして倒れたりしたときに「すぐ役立つ」というわけではないようだ。「病院に搬送された後に役立つ可能性があるかも」くらいな「万が一のときに役立つかもしれないお守り的な存在」なのだと思う。とは言え、万が一に備えて設定しておいて損はない非常に有効なツールであることは間違いない。
でもやはり、より確実性や即効性が高い「緊急事態に役立つツール」があると、より安心感が高い。具体的には緊急連絡先カードなどの「物理的なモノに書かれた緊急情報」だ。
ヘルメットに緊急連絡先を装着していたが……
俺の場合、サイクリング時には当然だがヘルメットを着用している。サイクリング中に頭部損傷で死ぬ可能性を下げるためだ。「サイクリングロード走行くらいで死なないだろう」とか思いがちだが、ヘルメットを着用しないで走って事故を起こすと、けっこう簡単に死に至る。
自転車事故全体の統計では、単独事故での死亡原因の約5割~6割が「頭部損傷」だ。また、ロードバイクなどで時速25km程度で走行中に転倒した場合、頭部への衝撃は「建物の2階(高さ約3~4メートル)からコンクリートへ垂直に落下したとき」とほぼ同等と言われてもいる。ヘルメットなしでそうなったら……?
ちなみに、ヘルメットを着用している場合の致死率は低く、死傷者全体における割合は0.1~0.2%程度。一方で、ヘルメットを着用していない場合の致死率は「着用時の約2.3~3倍(約0.23~0.6%)」になるという。ここで意識したいのは「200回の事故で1人死ぬ程度じゃん」ということではなく、「ヘルメット着用で死亡リスクを1/3くらいまで抑えられる」ということだ。
ツイデに、サイクリングロード上の事故で少なくないのが「スポーツ自転車同士の正面衝突」。お互いが時速25kmで走っていたとすると、衝突の瞬間の速度は時速50km(自動車の衝突並み)となる。こういう事故が起きてケガをしないのは「奇跡的」と言えよう。つーか、こういう正面衝突が死亡事故になるケースもある。
って話が逸れたが、俺の場合はサイクリング中に常時着用するヘルメットに、緊急連絡先を装着している。↓こんな感じ。
これら緊急連絡先グッズは15年以上前から使い続けている(予備も保有して劣化したら入れ替えて使用している)。だが、改めて考えると「これに緊急連絡先が入っているって……わかりにくくない?」と思ったりした。「英語表記だし、ヘルメットのデザインの一部にも見えるし」みたいな。
また、そこそこトシだしということもあり、よりマジメに緊急連絡先グッズについて考え、緊急連絡先などがさらに伝わりやすいグッズを使うようになった。結果、サイクリングでも日常生活でも、ちょっと安心感がアップした。
緊急連絡先などがより伝わりやすいグッズとは?
結局のところ、紙などでできた物理的な緊急連絡先カードが無難という結論に至った。単純明快に「よくある緊急連絡先カードを数枚(別の位置に入れて)携行する」ということだ。
多くのケースで「緊急事態に陥った人の連絡先などを探るには財布を見る」のが定番的方法らしい。「緊急時に見て!」的なグッズはさらに効果があると思う。また、スマートフォンの待ち受け画面を緊急連絡先画像にしておけば「他人がスマートフォン画面を見たら連絡先を伝えられる」という即時性が得られるとも思う……が、個人情報が漏れやすいとも言える。
ともあれ、こういうカードを財布に入れている。また、自転車ならツールバッグやフロントバッグなどにも入れている。最近ではより目立つ小型の緊急連絡先カードを自作した。下記のようなもので、これを名刺サイズで印刷して防水加工を施して使っている。
こういうカードに、さらに「iPhoneにメディカルIDあり」など情報を追加するといいのかもしれない。あ、よろしければ自作緊急連絡先カード画像をコピペして改造してお使いください。
QRコードを活用する方法もある
iPhoneのメディカルIDは知らなくても、iPhoneやAndroid端末でQRコードを読み取る方法なら知っている、という人は非常に多いのではないだろうか。基本的にはスマートフォンのカメラでQRコードを見るだけだし。最近ではうかつにQRコードを読みとったら詐欺だったというケースもあるほど、メジャーになっているQRコード。
そんなQRコードを使った緊急連絡先グッズ/サービスも存在する。調べてみたらけっこうイロイロあったが、「レスQR」という有料グッズ/サービスが継続性・簡単さにおいて良さそうだった。QRコードをいろいろなカタチで身に付け、万が一のときにそのQRコードを読んでもらい、緊急連絡をしてもらったり、QRコードが誰かに読まれたことが家族などに伝わったりするというもの。サンプルのQRコードから体験できるので、興味のある方は試してみてほしい。
前出のような緊急連絡先カードを、そのままJPG画像やPDFドキュメントへとデジタル化すれば、デジタルの緊急連絡先カードをQRコードから表示することもできる。たとえばGoogleドライブやDropboxといったクラウドサービスにデジタル緊急連絡先カード(画像やPDF)を保存し、そのファイルのURLを取得し、そのURLをQRコードとしてプリントすれば、必要に応じたスタイルで利用できる。
また、デジタル緊急連絡先を示すURLにパスワードを設定し、プリントしたQRコードの近くや裏にそのパスワードを書いておけば、「ある程度のセキュリティを保ちつつのデジタル緊急連絡先運用」が可能になるだろう。ただ、パスワード設定をするには有料サービスの利用が必須というクラウドサービスもあるので、あるいはNASなどの「自前クラウド」を使うのがよりスムーズかもしれない。
てな感じで緊急時に連絡先を提示するグッズやサービスはいろいろあるが、それ以前に「緊急事態にならないような本人の心がけ」が超絶大切。それをしたうえでも緊急事態に陥ってしまった場合、その先は運の要素にけっこう左右されてしまうとは思うが、緊急連絡先カードやメディカルIDの用意が「より幸運を引きつけやすくなる」ような気がしている。

















