スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

スマホへの充電状態を調べる方法は? アダプターや“光るケーブル”などをマトメてご紹介!!!

 USB-Cケーブルでスマートフォンなどデバイスを充電。「電力表示機能付き」のUSB-Cケーブルを使うと、現在何ワットで充電されているかなどが可視化されて楽しい。

 いや、楽しい以上に、「ホントにデバイスが充電されているのか?」を明確に判断できて実用的。「もしかして接触不良とか断線で充電されてないのでは?」というモヤモヤがスッキリと解消して精神衛生上ヒッジョーによろしいと感じている。

 たとえば以下の記事で紹介した製品。モノはサンワサプライ「PD電力表示機能付き USB Type-Cケーブル PD100W対応 e-marker搭載 USB2.0 1m 高耐久 ポリエチレンメッシュケーブル 充電 データ転送 スマホ タブレット ブラック 500-USB076」だ。

サンワサプライのPD電力表示機能付きUSB-Cケーブル「500-USB076」。PD100W充電に対応する。通信はUSB2.0対応。直販価格は1880円。
コネクター部にディスプレイがあり、何ワットで充電されているのか、急速充電(PD表示=USB PD充電中)されているのかがわかる。

 ただ、こういった電力表示機能付きケーブルを使わなくても、「デバイスにちゃんと充電されているのかどうか?」を知る方法はいくつかある。なので今回はそういう方法をマトメてゆきたいッ!!!

電力表示機能付きアダプターを手持ちUSB-Cケーブルに追加

 前出の電力表示機能付きのUSB-Cケーブルの類の価格レンジはだいたい1500円から2000円といった感じ。表示部があるぶん、USB-Cケーブルとしてはけっこー割高だ。だが使うと実際イロイロ便利で快適なので、仕事場用、リビング用、車内用、モバイル用……と買い増したくなる。

 電力表示機能付きのUSB-Cケーブルを何本も使いたいという場合、表示部だけのアダプターを使うと安上がりだったりする。たとえば↓こんなアダプターがある。

Mcdodoブランドの電力表示機能付きアダプター。Amazonで1299円で売られていた。USB-Cケーブルの先端に着ける凹USB-C/凸USB-Cアダプターで、100WまでのPD充電に対応している。
SIKAI CASEブランドの電力表示機能付きアダプター。Amazonで799円。これもUSB-Cケーブルに表示機能を追加するための製品で、100WまでのPD充電に対応している。
それぞれのアダプターの表示例。ほぼ同じ。正確性については不明なので、数値は目安として見るべきかもしれない。実際の表示は写真ほど鮮明でないように見える。

 このテのアダプターは、PD100Wまでに対応という製品が多いようだ。現在は100Wを超える高出力のUSB-C ACアダプターが続々登場している。

 こういったアダプターを使いつつ高出力での急速充電をしたい場合は? ↓こんなUSB-C延長ケーブルを使うテもある。

PlugableブランドのPD240W対応・表示機能付きUSB-C延長ケーブル。Amazonで3280円。4K/60Hzでのディスプレイ接続や10Gbpsデータ転送に対応している。表示は前出のケーブル類とほぼ同じ。

 この延長ケーブルにUSB-C凸凸アダプターを追加したり、短いUSB-Cケーブルをつないだりして使うカタチ。ちょっとお高いが、検証用途まで含めて幅広く・長く使えそうな1本だ。

光るUSB-Cケーブルで「どハデ」に充電状態をチェック

 俺の記憶では、確か12〜3年前に「光るUSBケーブル」というのが流行った。デバイスのUSB充電中にUSBケーブルが光り、電流の流れをイメージさせるという製品カテゴリーだ。ケーブル全体が順繰りに光り、電源からデバイスへと電流が向かっていくような演出がなされる。

 そういった製品のなかには、充電状態によりデバイスへ流れる光のスピードが変化するものもあった。ある程度急速に充電しているときは光の流れが速くなり、充電終了間際の電流量が少ない状態では光の流れが遅くなる、みたいな。

 なんとなくフィーチャーホン時代にあった「光るアンテナ」みたいなノリの製品かもしれない。でもああいうの、現在もあるのだろうか? 探してみたら、しっかりあった。

カシムラ「AJ-638 USB充電&同期ケーブル 1.2m A-C ホワイトLED」。光るUSB-C/USB-Aケーブルである。近所のオートバックスで購入。
通常販売価格1280円のところ、セールで半額の640円となっていた。ちなみにこのケーブルは白く光る。その横にあった青く光るタイプ(同シリーズ)は通常価格で売られていた。クルマ野郎には青が人気?
「流れる白い光、速さが電池残量によって変化」とのこと。公式サイトには「電池残量 約0~85%:高速 約85~95%:中速 約95~99%:低速 充電完了/未接続時:消灯」とある。
長さ1.2mのUSB-C/USB-Aケーブルで、許容電力は20V3A(60W)となっている。
電流量が多い状態(充電される側の電池残量が少ない状態)では光が速く流れる。さらに電流量が多いともっと速く光が流れる。
電流量が少ない状態(充電される側の電池残量が多い状態)では光が遅く流れる。

 一見ネタな感じのアイテムに見えるが、そこそこ実用的。ケーブル全体が光るので、視界にチラ見えしていれば「充電されているかどうか」がわかる。光の流れが遅くなれば「そろそろ充電完了だな」とわかる。ただし光はあまり明るくないので、明るい環境下では実用性がやや下がる感じ。

 なお、このテの「光るUSB-Cケーブル」は、購入時に注意点がある。それは同様のケーブルの多くが「単に光るだけ」だったりするからだ。「光ってキレイ」「光って楽しい」「光ってカワイイ」ということを主眼に置いた光るケーブルだったりするわけだ。流れる電流量にかかわらず同じ明るさや速さで光るようだ。

 なので充電状態確認のために購入する場合は、光の流れる速さによって充電状態がわかるかどうか要チェック。ちなみに、このテのケーブルは家電量販店ではなく、なぜかカー用品店に多く置かれていたりする。

光で充電状態がわかり、音で充電完了を知らせるUSB-Cケーブル

 1月にサンワサプライから興味深いUSB-Cケーブルが発売された。「音と光で充電状況がわかる」というUSB-C/USB-Aケーブルだ。型番は「500-USB059」

 充電時は両コネクター根元が赤く光り、非充電時は青く光る。また充電がほぼ完了した頃になるとアラームが鳴る。なお、これら通知機能は、充電時の電流が少なくなったことを検知することによるもので、満充電になったかどうかはデバイス側を確認する必要があるようだ。

1mのUSB-C/USB-Aケーブルで、データ通信はUSB2.0。光るのは両方の端子根元。
端子根元が青く光れば非充電時。ケーブルをUSB-ACアダプターなどUSB電源に接続しただけで光る。
デバイスに充電中は赤く光る。充電がほぼ完了した頃になると青になる。なお、光る明るさは「ほんのり」という感じで、あまり明るくはない。
USB-Aコネクター側にはボタンがあり、これによりアラームのオンオフを切り換えられる。アラームはUSB-Aコネクターに内蔵されたスピーカー(ピエゾ・ブザー)から鳴る。
USB-Aコネクターのボタンを押すと、アラームのオンオフを切り換えられる。充電完了時にもこれと同じアラームが鳴る。

 音と光で充電状態を知らせるわけだが、「あっ充電終わった」ということがわかって便利。USBケーブルとしては高性能って感じではないが、充電用ケーブルとして実用的だ。

 なお、このUSB-C/USB-A以外にも、USB-A/micro USB・USB-Cの型番「500-USB069」や、USB-A/Lightning・micro USB・USB-Cの型番「500-IPLM028W」もある。それらのコネクターは変換アダプターで切り換えられる。

USBチェッカーで充電の様子をしっかり調べる

 それからUSBチェッカー(USBテスター)を使う方法。電源とデバイスの間をUSBケーブルを介して接続すると、流れている電流や電圧をはじめ様々なデータを細かく見ることができる。

 ネットで「USBチェッカー」や「USBテスター」で検索すれば多々見つかる。値段は1000円ほどから1万円オーバーまで機能によりイロイロだが、「ちゃんと充電されている?」かどうかを知るなら安価なものでも十分だろう。

多くのUSBチェッカー(USBテスター)はポケットサイズ。コレは5年くらい前に1000円くらいで買ったような……。
電源とデバイスの間にセットすると、充電中にこんな表示がなされる。「どんな電流・電圧で充電されているのか?」を詳細に知ることができる。

 USBチェッカー(USBテスター)の類を使うと、充電状態が細かくわかる。またリアルタイムで細かく変化していくので、非常に興味深く観察できる。

 なのだが、スマートフォンなどの急速充電がどういう電圧・電流で行われるかなどについて、ある程度の知識がないと「なんか数字が出て動いてるから充電中っぽいけど、よくわからない」ということになるかも。手軽に「ホントに充電されてるの?」という疑問を解消するなら、前出のようなお手軽系のケーブルやアダプターがオススメだ。

 てな感じで「このデバイスちゃんと充電されてるの?」という疑問を解く方法をご紹介してみた。アナタの充電に関わるスッキリ感向上につながれば幸いである。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。