スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
iOS 13が来た! てゅーかiOS 13がキてる!!!
2019年9月30日 06:00
即、インストール! まずウワサのアレを試す
iPhoneやiPod touch用のOSが最新の「iOS 13」(公式ページ)へとメジャーアップデートされましたね~♪ 筆者は使用中のiPhone XS Maxに即インストール。早速使用開始しました。で、筆者的結論をいきなり書いちゃいますと、iOS 13すご~くイイです! こんなポジティブな気分にさせられたiOSアップデートって初めてかも。
なお、iOS 13へアップデートできる端末は新しめ世代のiPhoneやiPod touchです。具体的には、iPhone SE、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone X、iPhone XR、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、それからiPod touch(第7世代)です。iPadは先日リリースされたiPad OSが専用OSとなり、iPadにiOSをインストールすることはできなくなりました。
ちなみに、iOS 13は2019年9月20日(日本時間)にアップデート提供開始となりましたが、その5日後の25日(日本時間)にはiOS 13.1のマイナーアップデートが提供開始されました。なので、現在の最新iOSバージョンは13.1ということになります。
さてさて、最新版iOSはいろいろ良くなってますが、具体的にはアップル公式ページ「すべての新機能」に書かれています。たくさんの新機能がありますが、ここでは筆者が「おっ、イイね!」と思った新機能に絞ってiOS 13をレビューしていきます。
で、まずは気になっていたBluetooth関連。「いつできるようになるのかな~?」と以前から期待していたワイヤレスマウスの接続&利用、一応できるようになりました。アクセシビリティ機能の一端としてBluetoothマウスやUSBマウスの接続と使用が可能になりました。下の写真のように、画面上に丸いポインタが出てマウスが使えます。
iOSでマウス! 使用感的には、慣れると「コレはコレであり!」という、わりとスムーズな使い勝手です。macOSなどとマウスの操作感を比べてみると、場合によっては「iOSのマウス操作のほうが便利かも」と思えたりも。
マウス以外では、Bluetooth接続のゲーム用コントローラーも使えるようになりました。具体的にはPlayStation 4用のBluetoothコントローラーやXboxワイヤレスコントローラが使用可能。これらを使ってiOS用ゲーム(の一部)をプレイできるようになりました。
上の写真のバイクの爆走系ゲームをこのコントローラーでプレイしてみました。このゲーム、バイクの進行方向をiPhoneの傾きで決めますが、これがコントローラー操作で行えるといきなり難易度が下がりますね~。ちょっとチートに近い感じ? ともあれ、確かにゲーム用コントローラーをiPhoneで使えました。すべての操作ができるわけではなく、まだまだ手でタップするなどの操作が必要なシーンが多かったりしますが、今後はゲーム用コントローラーだけでiOS用ゲームが楽しめるようになるのかもしれません。
写真が便利になった~♪
iOS 13を使い始めてまず好印象だったのは、純正の写真アプリ。写真タブが非常に便利です。ブラウズしやすく、編集も手軽になりました。例えば、大量の写真から目的の1枚を探してレタッチして利用する、みたいなフローがスムーズに。具体的にスクリーンショットと説明文で見ていきましょう。
一気に使いやすくなった写真アプリ、という印象です。特に写真タブの日別表示は、大量の写真を場所や時間といった軸でダイジェストのようにまとめてくれるので、目的の写真をとても探しやすい。余計な写真が目に入りにくく見やすい。画面推移で「あれ~さっきの写真どこにあったんだっけ~」的に写真を見失うことが少ないのもイイ。非常に快適に使えるようになりました。
見やすく疲れずイラつかないダークモード
iOSにもダークモードが搭載されました。ダークモードはmacOS Mojaveにも搭載された表示機能で、ウィンドウなどの表示色を暗くし、ユーザーが作業に集中できるようにするというものです。iPhoneなどのダークモードも同様の効果を発揮するようですが、プラスして画面が目立ちすぎないというメリットがあります。夜間にiPhoneを使っていると画面が明るくて目立ったり周囲に迷惑がかかったりしますが、それが解消されるというわけです。
しばらく使ってみましたが、イイですね、スマートフォンのダークモード。文字などは読みやすいままで、画像なども見やすい感じ。他の機能で見やすさや探しやすさなど快適性が高まっているiOS 13なので、ダークモードを使うとさらにフラストレーションが低減されるという気がします。
それと、端末によってはダークモードの使用がバッテリー持続時間延長にもつながります。具体的にはディスプレイが有機EL(OLED)タイプのiPhone 11 Pro/iPhone XSシリーズ。一般のLEDはバックライトが画面全体を照らし続けますので、画面を暗い色にしても消費電力を減らせず、輝度を落とせば消費電力を減らせます。一方、有機ELディスプレイは各画素それぞれが発光しますので、表示色が暗く画面輝度が低いほうが(つまりダークモードを使ったほうが)電力消費が少ないというわけです。
外部ストレージのファイル全部読める~♪
iOS 11から使えるようになった「ファイル」アプリですが、以前はけっこう制限がありました。例えばiOSデバイスに接続したSDメモリーカードやUSBメモリーなどにある全ファイルを自由に扱うことはできませんでした。デジカメ画像を読み込むとか、アプリからファイルを書き出すとか、クラウドストレージのファイルを読み込むとか、なんか遠回りな感じのファイル操作制限。
iOS 13では、こういった制限がほとんど解除され、iOSデバイス・外部ストレージ間で自由にファイルをやりとりでき、さらにはZIPファイルの圧縮・展開にも対応しました。どんな感じで使えるのか、スクリーンショットと説明文で見ていきましょう。
ファイル関連の新機能は他にもイロイロあり、LANでよく使われるSMBファイルサーバーへのアクセスが可能だったり、Safariでダウンロードしたファイル類を一括管理できたり。ともあれ外付けのストレージに対する読み書きができるようになって、いや~iOS端末の活用幅がグッと広がりましたね~。ようやくAndroid端末と肩を並べたとも言えますが、よりパソコン的に使えるようになったiOS 13搭載端末です。
地味だけど非常に使いやすい小さな機能性
これスゲくイイじゃ~ん! と思える小さな機能もたくさんあります。とりわけイイのは、例えば長いウェブサイトや長文ドキュメントのスクロール。これまではフリックの連続でスクロールさせていましたが、iOS 13では画面右にあるスクロールバーを長押ししてドラッグすると目的の位置へ自由にスクロールできるようになりました。
それからテキスト編集時のカーソル移動。これまでは、画面上の目的の位置をタップしたり、キーボードに左右カーソルキーが表示されたらそれを使ったり、3D Touch対応iPhoneならキーボード長押しでトラックパッド機能を使ったり、3D Touch非対応端末ならスペース(空白)キー長押しでやはりトラックパッド機能を使ったりして、カーソル移動をしてきました。
トラックパッド機能があることで、最近はかなり便利になっていたテキスト編集時のカーソル移動操作ですが、iOS 13ではさらに便利化。カーソル付近を長押しするだけでトラックパッド機能に近いカーソル移動ができるようになりました。また、テキスト選択の操作感も向上。総じて直感的でスムーズなテキスト操作が行えるようになっています。
それからテキストつながりで、ミー文字もちょっと楽しくなりました。iPhone Xから加わったアニ文字(ユーザーの表情をカメラでキャッチ・トレースしてアニメーションする立体的キャラクター絵文字)を、ユーザーオリジナルのキャラクターとして作れるようになったのがミー文字です。モンタージュ写真的に、自分とそっくりな顔文字を作れますが、このミー文字の作成がより詳細に行えるようになりました。加えて、作成したミー文字をもとに、メッセージなどに貼って使えるステッカーパックが自動生成されるようになりました。
スクロール操作やカーソル操作については、痒い所に手が届いたといった感じ。小さな機能性向上ですが、iOS端末がより快適になりました。
常用アプリもしっかり進化
iOS端末ユーザーの多くが常用していると思われるSafariやメモ。これら純正定番アプリも進化しています。
例えばSafariでは、ダウンロードマネージャが加わってダウンロード進捗を知ったりダウンロード後のファイルに直接アクセス可能です。他にもたくさんのブラッシュアップが施されたSafariですが、筆者的にはフォントサイズを手軽に変えられるようになった点、スタートページが使いやすくなった点が便利。
また、iOS 13には「フルページマークアップ」という機能があり、ウェブページやEメールや各種ドキュメントなどの縦長ページ全てをスクリーンショット(PDF)として保存する機能もあります。もちろん注釈などを加えての保存が可能。Safariでも使えるので、長~いページをオフラインで読む時などに役立ちます。
メモアプリも、さらに便利になっています。イロイロな機能アップを果たしましたが、筆者的に便利だと感じたのは、まずギャラリー表示。メモのサムネイル表示なんですが、意外に探索性が高くて実用的です。それから検索も手軽になり、スムーズに絞り込んで検索していくような使い方ができます。
……あと、iOS 13を試している中で音声入力を使っていたら、な~んか認識率や変換速度が高くなったような気も。気のせいかもしれませんが、でもこのくらいツカエルなら今後は多用しようと思いました。
どちらのアプリもちょっとした進化なんですが、使い勝手が大幅によくなった感じです。常用アプリがより使いやすくなったのは非常に嬉しい。
細かな部分もイロイロとイイ感じに♪
筆者がiOS 13をインストールした端末はiPhone XS Max。使っていて感じられるのはパフォーマンスの向上です。例えば、顔認証ログオンことFace IDのロック解除が明らかに速くなりましたし、アプリの起動も高速化したと感じます。ロードの遅いゲームアプリもササッと起動するようになった印象です。
それから、長押し機能各種。アプリのアイコンやウェブリンクなどを長押しすると、アプリ固有機能を一覧から実行できたり、ウェブサイトの内容の一部をプレビューできたりします。これまで数ステップあったことが長押しからのワンステップでできるので、端末がササッと使えて快適~という実感につながっています。
この長押し機能各種、いろいろ話が早いというか手っ取り早いというか、iOS 13搭載端末をスムーズに使いこなすための入り口となってくれる感じ。アプリもコンテンツも「とりあえず長押しで!」と思わせるイカシた機能性です。
現在ちょっと不明というかよくわかっていないけど気になっている機能に、「カスタムフォント」があります。App Storeからフォントをダウンロードでき、そのフォントをiOS 13対応端末にインストールし、アプリで利用できる……そうですが、イマイチ正しい使い方がわかりません。
フォントが使えて、マウスも使えて、スレート型端末として快適性がググッと高まって……まだハッキリと見通せないものの、なんか非常にポジティブなiOS的近未来がキてるという印象です。ともあれ、喜べたり楽しめたりする要素が非常に多いメジャーアップデートのiOS 13。オススメです。ちなみに、iOS 13インストール後のiPhone XS Maxですが、トラブルは特に起きておらず、快適に使えています。