スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

最新・第5世代「iPad mini」買ったゼ!

待ってました~最新iPad mini♪

 久々に超速攻で予約購入したモノと言えば、話題の最新タブレットことアップルの第5世代「iPad mini」(公式ページ)です。従来機の第4世代iPad mini発売から約4年ぶりとなる、2019年最新型 iPad mini。機種名は「iPad mini (第5世代)」のようですが、以下では「iPad mini 5」として書いていきます。

第5世代となるiPad mini(以下iPad mini 5)。8インチクラスのタブレットですね。Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルがあり、ストレージは64GBと256GBから選べます。カラーは、シルバー、スペースグレイ、ゴールドが用意されています。従来機種iPad mini 4と比べると、プロセッサ処理能力の大幅アップとApple Pencil対応あたりが主な刷新要素で、外観的な変化はほとんどありません。ただし、iPad mini 4とはカメラやボタンの位置が若干異なるため、iPad mini 4用のケース類は使用不能。また、使えるApple Pencilは軸が丸くてツルツルの第1世代の製品です。iPad mini 5のアップルストア税別価格レンジは4万5800円~7万7800円。

 筆者はiPad mini 4を使っていたんですけど、ナニカと便利なので「iPad miniの新型が出たら買おう!」と期待していました。しかし前述のとおり、iPad miniシリーズは4を最後に3年以上も新機種ナシ。「もうiPad miniは製造終了なのかな?」と思って半ば諦めていました。

 iPad miniシリーズの画面は7.9型ですが、このサイズ(8インチクラス)のタブレットは画面サイズと携帯性のバランスがいいので大好き。また、Macユーザーなので、便利な8インチクラスタブレットがiOS端末であると、さら~に便利。macOS用標準アプリとiOS用標準アプリはクラウド連携しまくりなので、手間なしでMacとiOS端末でデータ共有できるからです。

 そういう利便があるのにiPad mini 4は3年以上前のスペックのまま。アプリやデータは重くなりつつあるので、iPad mini 4の動作はけっこうモッサリと。じゃあいいや、ということでiPad mini 4に見切りをつけ、筆者はファーウェイの「MediaPad M5」(レビュー記事)を使っていました。

 そこにiPad mini 5登場。マジで!? 再来! 了解しました~ポチッと購入~♪ 速攻で予約購入したというわけでした。というわけで以降、iPad mini 5の使用感について書いてみたいと思います。スペックなど主な仕様や機能は公式サイトをご覧ください。

iPad miniの第4世代と第5世代の主な違い

 まずは、とりあえず、iPad miniの4と5の主な違いを少々。先代機種と最新機種の差ですね。前述のとおり外観的にはボタンやカメラの位置が微妙に変わったくらいで、本体サイズは同じ(長辺203.2mm×短辺134.8mm×暑さ6.1mm)です。

 大きな違いは、まずプロセッサ(CPU)。iPad mini 5には「A12 Bionic(Neural Engine内蔵)」という最新のプロセッサが組み込まれています。これは iPhone XS/XS Maxなどと同じプロセッサで、かなり速い。ほとんどの処理をサクサクとこなせます。

 メモリ(RAM)やストレージの容量も違います。メモリは、iPad mini 4では2GBだったものが、iPad mini 5では3GBにアップ。ストレージは、iPad mini 4では最大128GBだったものが、iPad mini 5では最大256GBを選べるようになりました。

 それからApple Pencilへの対応。第1世代の Apple Pencil(←丸軸でツルツルのもの)のみに対応していて、新しい「細身で転がりにくくてマット質感で握りやすくて充電もペアリングもスマートなApple Pencil」には非対応で超残念です。が、しかし、速くなったiPad mini 5でApple Pencilが使えること自体、予想以上のインパクトがありました。詳しくは後述します。

 あとはインカメラ(フロントカメラ)が120万画素→700万画素にアップされました。アウトカメラ(リアカメラ)は800万画素のままです。iPad mini 4でのインカメラは「どうにかFaceTimeビデオ通話ができる程度」という低画質だったんですが、iPad mini 5では高画素化してRetina Flash(画面全体がフラッシュ代わりに明るく点灯する機能)も使えますので、インカメラ撮影でもかなりキレイに撮れます。

 さらに、画面は新たに広色域のTrue Tone対応となりました。なので、Retina Flash顔面自撮り撮影とかは、こっ恥ずかしいほど精細に写ってしまいます。

 ほか、細かいところでは1080p HD ビデオ(30fps)撮影に対応したとか、CellularモデルのLTEバンド数が増えたとか、Bluetoothバージョンが上がったとかありますが、主な変更点は上記のとおり。「速くなって、容量にも余裕ができて、Apple Pencilも使えて、インカメラもキレイ」になったiPad mini 5です。

 ちなみに、お値段は前述のとおり、アップルストア税別価格レンジが4万5800円~7万7800円です。筆者的には「この価格でiPhone XS/XS Maxなどと同じ高速なプロセッサが使えて、さらにApple Pencilまで使える」ということで、使用中の iPhone XS Maxのコストパフォーマンスが下がった感じがするっていうかなんか、「iPad mini 5のお買い得感はかなり高い」と感じています。何しろ、iPhone XS/XS Maxのアップルストア税別価格レンジはどちらも10万円オーバーですから。まあスマートフォンとタブレットは一緒くたに比べられませんけどね。

使ってみてよかったところ

 さて、実際にiPad mini 5を使い始めてまだ半月くらいしか経ってませんが、使用感的な印象を先に書いちゃいますと「超絶イイ!」です。とても便利で快適。また、このサイズの端末でApple Pencilが使えると、「できること・やろうと思うこと」が大きく変わったりも。

 まずは、やっぱりこのサイズ感がイイですね。片手で持てるサイズ。質量は約300gで、文庫本2冊分程度。片手で長時間持ち続けても疲れませんし、小ぶりのバッグに入っちゃうサイズですし、冬なら上着の大きめポケットに入ります。この携帯性と画面サイズでiOS端末であり、さらにどのアプリでもキビキビ動くという時点で、筆者はかな~り満足です。

筆者の場合、iPad mini 5は片手で握って使えます。端末の端を親指でつまむ感じでも片手で保持可能。重ねているのはA5サイズノートですが、iPad mini 5はA5ノートより一回り小さいんですね。この小ささ薄さで先端的処理能力があるスマートデバイスというあたり、やはりトキメキます。

 あと、Apple Pencilとの相性が非常にいいこと。Apple Pencilで書いたり描いたりしたときの「iOS端末側の反応や追従性」という点では、ほかのApple Pencil対応iOSデバイスと使用感の差はありません。ですが、「このサイズのiOSデバイスでApple Pencilが使える」という点が、大きなアドバンテージになっていると痛感します。予想以上の利便性。

 単純なことですが、片手でiPad mini 5を持ち、Apple Pencilで書いたり描いたりできます。ペンと手帳に近い使用感であり、携帯感です。また、iPad mini 5は処理性能が高いので、パソコン的な用途もカバーしてくれます。

 たとえば動画編集なんかもイケますし、楽器系やDAW系のアプリも快適に使えます。筆者的に気に入っているのは写真のレタッチ。このくらい処理性能がある端末だと、Adobeの高機能な写真編集アプリもフツーに使えます。そしてやはり、片手で端末を持ちつつ、Apple Pencilを使って効率よくレタッチできるのがイイ感じなんです。

iPad mini 5と写真レタッチアプリ「Photoshop FIX」(App Store)を使って、入道雲の写真から電線を消している様子。そしてオリジナル壁紙完成。片手で握れるiPad mini 5だと、Apple Pencilを使っての各種作業がとても身近になります。※ただし、現在のところPhotoshop FIXをiPad mini 5で使うと読み込み画像が縮小されるなどの制限が生じるようです(iPad Pro 11インチやiPhone XS Maxではその制限なし)。

 ほかのApple Pencil対応iOSデバイスでも同様のことができますが、iPad mini 5は片手で握れて処理速度も十分。とりわけ写真のレタッチとかが手軽に行えるようになって非常にイイ感じです。

 やや余談ですが、Apple Pencilと対応iOS端末を使い始めると、Apple Pencilでの画面操作が快適なので、指よりもApple Pencilを多用するようになったりする筆者。テキスト入力もソフトウェアキーボードをペンで打ったり、あるいは手書き文字入力したり。テキストの範囲指定なども、ペンだと容易に行えて快適です。結果、いろいろ快適になるんですが、副次的効果として画面に指紋が付かなくなったりもして、さらに好都合です。

 ほか、当然ですが、前述したmacOSとの連携もバッチリ。メールやスケジュールやカレンダーを扱うにも、iPad mini 5の画面サイズなら十分快適ですし、そういう端末を気軽に常時携帯できる点でも非常に実用的です。「やはりこのサイズ感が数々の快適さを生んでいるのだ」と再認識した次第です。最小のiPadは、や~っぱりイイ!

ダメだったところ

 筆者的にiPad mini 5のイマイチだったところダメだったところを挙げると、顔認証のFace IDに対応してくれなかったところ。iPad mini 5は指紋認証です。顔認証だとナニカとスムーズで便利なんですが、残念。

 それから、さらに残念なのが、新しいApple Pencilには対応していないこと。iPad mini 5で使えるApple Pencilは第1世代の、古いほうです。

 新しいApple Pencilは、古いApple Pencilからいろいろと改良されています。筆者は古いほうのApple Pencilについて、デジタルペンとしての性能はいいと思いますが、手にして使うペンとしては完成度が低いと感じています。新しいほうは、そういう完成度の低さが克服されていると感じます。

古いほうのApple Pencil。キャップを抜いて端末のLightningポートに挿してペアリングや充電を行います。充電時は不格好ですし、ペンが突き出た端末の置き場に困りますし、キャップはなくしそうになります。ペンは筒状でツルツルなので、転がりやすく滑りやすく書きにくい。デジタルペンとしての性能は秀逸なんですが、それ以外は……。
新しいほうのApple Pencil。表面はマットな質感になり滑りにくく、筒状の一部が平らな面になっているため転がりません。新しいiPad Proの長辺(ボリュームボタン側)にマグネットで吸着し、それだけでペアリングや充電が行われます。すご~く使いやすい♪

 筆者的には、新しいApple Pencilに対応したiPad mini 6的な8インチクラスiOSタブレットが発売されたら即買います。明日発売なら今日予約します。そのくらい、新しいApple Pencilが好きです。

 とくにイイのが、新しいApple PencilがiPad Proの長辺に吸着するところ。充電やペアリングにも便利なんですが、Apple PencilとiPad Proを一緒に持ち歩く方法として、この「マグネットで本体に吸着」というのがスマートで実用的だと感じています。

 もちろん、iPad mini 5にはApple Pencilはマグネット吸着しません。バラで持ち歩く必要があります。でも前述のとおり、iPad mini 5とApple Pencilを組み合わせての使い勝手は非常にいい。超絶イイ。

 というわけで、iPad mini 5においてApple Pencilを少しでも快適に利用するために、強引にマグネット吸着させてみました。まだ改良の余地がありまくりですが、どんなふうにくっつけたのか、写真でどうぞ。

透明の熱収縮チューブを使い、Apple Pencil(第1世代)にネオジム磁石を固定。ちなみにこのApple Pencilにはシリコンカバーを被せてあります(滑りにくくするため)。この状態で、Apple Pencilが iPad Smart Cover の端(ボリュームボタン側)に吸着します。端末を軽く振っても落ちない程度、強めに吸着しています。なお、ネオジム磁石がiPadにどんな影響を与えるか不明なので、この方法を真似する場合はあくまでも自己責任でどうぞ。

 なんかカッコ悪いんですが、実用性はなかなかのものです。ネオジムマグネットの大きさや位置を最適化したり、あるいは別の方法にすれば、よりスマートにiPad mini 5とApple Pencilを合体&携帯できるかもしれません。iPad Smart Cover の端には鉄定規など平らなスチールがかなり強力にくっつくので、スチールプレートを使う方法なども模索してみたいと思います。

 ともあれ、外見的には前のままだけど、処理性能が上がりつつApple Pencilにも対応し、かな~り活用範囲が広がったiPad mini 5。とりわけApple Pencilが使えるようになったことは、前のiPad miniと比べると大変革とも言える使用感の向上につながっていると感じられました。かなりイイ。「この値段じゃあなぁ~」的な価格の高さ、でもありません。ということで、興味のある方は、ぜひ実機に触れてみてください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。