スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

無線シンクロ&スマホ対応の自転車用ライト!

CATEYEの「SYNC」シリーズがキてる!

 その存在を知ったときに思わず声を出して「えっ!?」とか言っちゃいましたのが、ライトをはじめとする自転車用品メーカー「CATEYE(キャットアイ)」(公式ページ)から発売された「SYNC」シリーズ(公式ページ)。自転車用のライト類ですが、無線でリンクし、さらにスマートフォンからの操作も可能なんです。

CATEYEのSYNCシリーズ。左から、ヘッドライトの「SYNC CORE」(公式ページ)、テールライトの「SYNC KINETIC」(公式ページ)、ウェアラブルライトにもテールライトにもなる「SYNC WEARABLE」(公式ページ)です。これら3つのライトはワイヤレスで連動したり、スマートフォンから遠隔操作もできます。どれもUSB充電式(microUSB)です。
これらのライトは、現在は店頭販売のみのようです。パッケージは「SYNC CORE + SYNC KINETIC セット」(メーカー希望小売税別価格1万4500円)と「SYNC WEARABLE」(メーカー希望小売税別価格6000円)の2つが存在します。単品での販売は2019年5月頃を予定しているとのこと。そのタイミングでネット通販でも購入可能になると思われます。

 斬新な機能性としては、たとえば、上の3つのライトのどれか1つをオンにすれば、ほか2つもオンになります。オフも同様。あるいは、ライトのオンオフや設定をスマートフォンアプリから行えます。

 いや~自転車用ライトが無線連動とかスマホ対応とかってそんな必要は……いや、ある! あるあるあるある。トンネル入った瞬間にハンドルのヘッドライト点けたらテールランプとかも点くなんて便利じゃ~ん! スマホでライトの状態がわかったり設定ができたりしたら、これも便利じゃ~ん♪

 そして、メーカーはこのテのライトで定評のある老舗CATEYE。購入に迷いはありません。速攻でこれら3つのSYNCシリーズをゴソッと買い、すぐ使い始めました。結果、非常にイイですこのシリーズ。てなわけで以降、SYNCシリーズの機能性や使用感についてレポートしてみたいと思います。

それぞれのライト、どう連動するか?

 SYNCシリーズのライトとしての性能は後述するとして、まず各ライトがどんなふうに連動するか? について。メーカーWebサイトにわかりやすい図がありましたので、とりあえずご覧ください。

※CATEYEウェブサイトより抜粋。

 3つのSYNCシリーズライトは無線接続で連動します。単体でも使えますが、連動させるためにはスマートフォンアプリ「CatEyeSYNC」を使ってライトをペアリング(最大7台まで可能)する必要があります。なので、SYNCシリーズライトの有効活用には対応スマートフォンが必須。なお、アプリはiOS版とAndroid版があります。

 さて、ライトがどう連携するかというと、まず「どれかのライトをオンオフするとほかのライトもオンオフ」します。点けるときも消すときも、1つのライトのボタンを押せばOK。

 実際に使っていると、ヘッドライトはハンドルに装着しているので、ヘッドライトのオンオフだけでテールランプやバックパックなどに装着したランプも追従してオンオフ。これだけで、ま~ホントに手間が省けます。以前はいったん自転車を降りてテールランプをオンにしたり、バックパックを降ろしてランプを点けたりしていたんですから。

SYNCシリーズライトは無線連動。どれか1つのライトをオンオフすれば、それに追従してほかのライトもオンオフできます。激坂登坂中に突然トンネルが現れたりしても、自転車に乗ったまま余裕で全ライトをオン! なんてことも可能。

 それから赤い2つのライト。SYNC KINETICとSYNC WEARABLEは、どちらかのライトのボタンを操作して点灯モード(点滅パターンなど)を変えると、もう一方のライトの点灯モードも変わります。これら2つのライトには6種類のよく似た点灯モードがありますが、ワンタッチで同じ点灯モードに揃えられるというわけです。

 もうひとつ、ヘッドライトのSYNC COREの電源ボタン部のインジケーターで、ほかのライトとの接続状態や電池残量を確認できます。たとえば緑点滅だったら、接続中のライトのなかにバッテリー残量が少ないものがある、とか。もちろんこのインジケーターによりSYNC COREのバッテリー残量などもわかります。

 3つのライトのうちどれかをオンオフすれば、ほかの2つもオンオフ。3つじゃなくて2つ使っても同様に連動します。複数の赤色ランプの動作モードを揃えられるのも気が利いてますよね~。この無線連動機能の実用性だけで、既に非常に便利です♪

スマートフォンからコントロール!

 これらSYNCシリーズは、スマホ対応。専用スマートフォンアプリ「CatEyeSYNC」から操作や設定ができます。なお、CatEyeSYNCアプリやSYNCシリーズ本体の説明書はコチラから参照できます。

 ともあれ、スマートフォンアプリでどんなことができるのかを、スクリーンショットともに見てみましょう。以下はiOS版アプリのスクリーンショットです。

スマートフォンから各ライトのバッテリー残量を確認したり、各ライトをオンオフしたりできます。また、ライトのファームウェアアップデートがあれば通知されます。バッテリー残量が少なくなったらスマートフォンへ通知させることもできます。
各ライトの詳細設定も行えます。たとえばヘッドライトの SYNC CORE ならライト点灯モードのうち使わないモードを不使用に設定したり、SYNC KINETIC ならキネティックモード(減速時に明るい赤色光で点灯する動作)をオンオフしたり。
ファームウェアアップデートの様子(Mac用アップデータのスクリーンショット)。ファームウェアはMacやWindows PC経由で行います。ていうか自転車用ライトのファームウェアアップデートってなんか新鮮ですね。

 といった感じです。バッテリー残量をパーセンテージで見られるのは、安心感がありますし、その後の走行スケジュールの一考にも役立つと思います。各ライトの詳細設定もできるので、ライトの点灯モードなどをユーザー好みにカスタマイズできてイイ感じ。

 スマートフォンからライトの点灯? とか思ったりもしましたが、乗車時にSYNCシリーズライトが手が届かない位置にある場合、非常に便利です。自転車から降りなくて済むどころか、もはやライトに触れる必要すらナシ! 自転車走行中にスマートフォンでナビやロガーを使ったりするユーザーなら、「ライト操作もスマホに統合された」という感じで、自転車機材がさらに最適化されますネ♪

SYNCシリーズ各機、ライトとしてはどう?

 最後になりましたが、3つのSYNCシリーズライトの「ライトとしての性能」について少々。でもまあ筆者的結論から言っちゃうと、どのライトも光量・機能性とも十分実用的です。細かな点灯モードや仕様についてはメーカーが提供している説明書をご覧いただくとして、3つのSYNCシリーズライトが点灯している様子を見ていきましょう。

ヘッドライトの「SYNC CORE」(公式ページ)が点灯する様子。左は消灯で、右は点灯。曇天下での点灯イメージです。どのモードで光らせても、直視するのが危険もしくは目に強い残像が残る程度、明るいライトです。
同じく SYNC CORE の点灯イメージ。左は薄暗い駐車場で、右はどうにか歩ける程度のかなり暗い場所(常夜灯が点灯中)です。
こちらはテールライトの「SYNC KINETIC」(公式ページ)。シートポスト(サドル下のパイプ)に装着していて、曇天下の点灯イメージです。後方から見ると鋭いような赤色光がよく目立つライトです。なお、このライトは走行からの減速時に赤く明るく光ります(キネティックモード)。ブレーキランプ的に使えるというわけです。
薄暗い駐車場とかなり暗い場所。夜間は非常に目立つテールライトとなります。
こちらはウェアラブルライトにもテールライトにもなる「SYNC WEARABLE」(公式ページ)。曇天下での点灯イメージです。ライトのクリップを使い、バックパック上部のストラップ通しに装着。テールライトSYNC KINETICほどではありませんが、これも目立つ赤色ライトです。なお、SYNC KINETICのキネティックモード発光と連動させ、減速時に赤く明るく光らせることができます。
薄暗い駐車場とかなり暗い場所。暗い場所でSYNC KINETICとSYNC WEARABLEが同時に点灯していると、後方の車両などに存在感を強くアピールできます。さらに減速時のキネティックモード発光で2つの赤色ライトが赤く明るく光ると、すご~く目立ちます。

 といった感じ。ヘッドライトのSYNC COREは暗い道で路面を照らすのにも十分役立つ明るさですし、後方へのアピールやブレーキランプ代わりになるSYNC KINETICとSYNC WEARABLEも安全なライドのために大きく役立つと思います。

 ひとつ難点を言うとすれば、お値段の高さ。現在のところ、パッケージは「SYNC CORE + SYNC KINETIC セット」(メーカー希望小売税別価格1万4500円)と「SYNC WEARABLE」(メーカー希望小売税別価格6000円)がありますが、3つのライトを揃えるとメーカー希望小売税別価格で2万500円。ヘッドライトとテールランプのセット品だけ買うとしてもメーカー希望小売税別価格1万4500円ですから、けっこう悩ましいところではあります。

 でも便利。点灯消灯や点灯モード変更の手間が激減して快適。スマホ連動もなかなか使える。ということで、興味のある方はぜひジックリとチェックしてみてください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。