法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 今年9月から販売されたアップルのApple Watch Series 3には、セルラー機能を搭載したGPS+Cellularモデルがラインアップされている。本コラムではすでにApple Watchのレビュー記事を掲載したが、今月末までに公開される「watchOS 4.1」では、待望のApple Musicのストリーミング再生など、最新機能がサポートされる。ひと足早くwatchOS 4.1の環境を試すことができたので、セルラー機能を利用したストリーミング再生を中心に、最新バージョンのレポートをお送りしよう。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 iPhoneを使わなくてもさまざまな機能が利用できるようになったApple Watch Series 3のGPS+Cellularモデル
iPhoneを使わなくてもさまざまな機能が利用できるようになったApple Watch Series 3のGPS+Cellularモデル

セルラー機能搭載で変わるApple Watch

 今年9月、米クパチーノで開催されたSpecial Eventで、iPhone 8/8 Plus、iPhone Xなどを発表したアップル。よく知られているように、元々はパソコンのメーカーとして、成長してきたが、2000年代はiPodやiTunesなどのオーディオプレーヤーや音楽配信サービスで成長し、この10年はiPhoneやiPadがその成長を牽引してきた。

 そんなアップルがここ数年、積極的に取り組んでいるのがウェアラブルデバイスの「Apple Watch」だ。iPhoneで培われたモバイルデバイスのノウハウを活かしたスマートウォッチで、iPhoneの通知を受けたり、アプリを利用したりと、iPhoneと連携することで、今までにない新しいライフスタイルを訴求しようとしている。2015年に初代モデルが発表され、2016年から販売が開始されたApple Watchは、世代を重ねるごとに、ハードウェアやプラットフォームが更新され、進化を遂げてきた。

 今回、発表された「Apple Watch Series 3」はその名の通り、三代目モデルという位置付けになる。チップセットはより高速なデュアルコアプロセッサ「S3」、ワイヤレスチップは「W2」を搭載し、Apple Watchを支える「watchOS」もバージョンアップを重ね、「watchOS 4.0.1」が提供されている。

 今回のApple Watch Series 3の最大の特徴は、本コラムのレビュー記事でも触れたように、新たにGPS+Cellularモデルがラインアップされたことが挙げられる。これまでのApple Watch、今回のApple Watch Series 3のGPSモデルは、いずれもiPhoneと連携することで、さまざまな機能を実現しているが、Apple Watch Series 3のGPS+Cellularモデルは、LTEによるデータ通信機能を搭載しているため、Apple Watch単独で利用できる機能が拡がっている。電話の発着信をはじめ、メールやSNSの通知、マップの表示など、これまではスマートフォンとワイヤレスで接続することで実現できていた多くの機能がApple Watch単独でも利用できるようになっている。

Apple Watchのみで音楽やRadioを楽しめる

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 WatchOS 4.1ではコントロールセンターのデザインが少し変更された。新たに追加されたWi-Fiのアイコンが目を引く。あまり強くないWi-Fiに接続されたとき、強制的に切ることができる
WatchOS 4.1ではコントロールセンターのデザインが少し変更された。新たに追加されたWi-Fiのアイコンが目を引く。あまり強くないWi-Fiに接続されたとき、強制的に切ることができる

 今月末に公開される「watchOS 4.1」では、発表当時に明らかにされていた「Apple Musicのストリーミング再生」などの新機能がサポートされる。これまでもApple Watchで音楽を再生することはできたが、あらかじめApple Watchに音楽を転送しておく必要があり、Apple Watchのメモリー容量も限られていたため、利用シーンは限定されていた。watchOS 4.1の環境ではセルラー機能を利用したストリーミング再生などが可能になるため、Apple Watchのみを身に着け、iPhoneを持たずに外出しても音楽を楽しめるようになるわけだ。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 音楽再生はApple Watch内の[ミュージック]アプリを利用する
音楽再生はApple Watch内の[ミュージック]アプリを利用する
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 WatchOS 4.1の環境では標準で4つのプレイリストが同期される
WatchOS 4.1の環境では標準で4つのプレイリストが同期される

 Apple Watchは標準でいくつかのアプリがインストールされるが、音楽を再生するには、[ミュージック]アプリを利用する。[ミュージック]アプリは従来のwatchOSでも提供されており、iTunes(iPhone)で管理するプレイリストを1つだけ同期することができた。これに対し、watchOS 4の環境では複数のプレイリストが同期できるようになり、[ヘビロテ][フェイバリット・ミックス][ニュー・ミュージック・ミックス][チル・ミックス]という4つのプレイリストが標準で同期される。これらに加え、自分がiTunesで管理するプレイリスト、Apple Musicで公開されているプレイリストを同期するリストに加えることも可能だ。

 Apple Musicに登録していない場合でも[ミュージック]アプリを使い、iCloudミュージックライブラリに保存されている楽曲をApple Watchでストリーミング再生することが可能だ。iCloudミュージックライブラリは元々、同じApple IDでサインインしたiPhoneやiPad、iPod touch、Mac、Windowsパソコンで、自分のライブラリに保存されている音楽を楽しむことができたが、この対象デバイスにApple Watchが加わるわけだ。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 radioアプリはさまざまなジャンルの楽曲を自由に楽しむことができる。
radioアプリはさまざまなジャンルの楽曲を自由に楽しむことができる。
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 Beats1をはじめ、数多くのテーマに基づいたプレイリストが用意されている。
Beats1をはじめ、数多くのテーマに基づいたプレイリストが用意されている。

 また、新たに追加された[Radio]アプリでは、Apple Musicで提供されているラジオを楽しむことが可能だ。[Beats1]をはじめ、[J-Pop][ロック][アニメ][クラシック]など、さまざまなジャンルの音楽番組を楽しめるほか、なかにはBBCやブルームバーグといった海外のニュース、スポーツなどのラジオも登録されている。これらのラジオの一部は、Apple Musicのメンバーに登録しなくても楽しむことが可能だ。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 Apple Watchのストリーム再生は、音質を変更して、データ通信量の節約ができる
Apple Watchのストリーム再生は、音質を変更して、データ通信量の節約ができる

 Apple Musicのサービス内容については、ここで詳しく説明しないが、約4000万曲の楽曲やRadioをいつでも広告なしで楽しむことができる音楽配信サービスで、iPhoneやiPad、iPod touchなどのiOSデバイスをはじめ、Apple TV、MacやWindowsパソコンのiTunes、Androidプラットフォーム、CarPlay対応端末で利用できる。Apple WatchについてはwatchOS 4.1からストリーミング再生に対応するが、GPS+CellularモデルがApple Watchのみでの再生できるのに対し、GPSモデルではペアリングしたiPhoneが必要になる。

 Apple Watchの料金プランは、個人が月額980円、最大6人が利用できるファミリープランが月額1480円、学生は480円で利用できる。個人向けプランは年額9800円の年間プランを選ぶこともでき、10カ月分の料金で1年間利用できるおトクな設定になっている。支払い方法はクレジットカード、デビットカード、キャリア決済、iTunesカード、Apple Musicカードが利用できる。3カ月の無料トライアルも提供されているので、Apple WatchのGPS+Cellularモデルを入手したユーザーは、これを機に一度、試してみるのもいいだろう。

Bluetoothデバイスで再生

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 AirPodsはiPhoneとペアリングしてあれば、AirPodsに継承される
AirPodsはiPhoneとペアリングしてあれば、AirPodsに継承される

 Apple Watchで音楽を再生するには、Bluetoothデバイスを利用する。もっとも標準的な方法としてはBluetooth対応のイヤホンやヘッドフォンになるが、Bluetooth対応スピーカーに接続して、友だちや家族といっしょに楽しむこともできる。

 今回はAirPodsと他社製Bluetoothイヤホンを試してみたが、どちらでも快適に利用することができた。ただし、AirPodsはiPhoneでペアリングしておけば、Apple Watch側で特に操作をしなくてもすぐに利用できるのに対し、他社製BluetoothイヤホンはApple Watchの[設定]アプリの[Bluetooth]でペアリングする必要がある。

 実際の操作感については、これまでiPhoneで音楽を再生し、Apple Watchでコントロールしていたときと同じで、Apple Watchの画面に表示されるミュージックプレーヤーの画面を操作すれば、再生、一時停止、スキップ、前の曲、音量の調節などができ、プレイリストもApple Watchの画面から切り替えることができる。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 標準で[ヘビロテ][フェイバリット・ミックス][チル・ミックス][ニュー・ミュージック・ミックス]のプレイリストが同期になる
標準で[ヘビロテ][フェイバリット・ミックス][チル・ミックス][ニュー・ミュージック・ミックス]のプレイリストが同期になる
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 Siriを使って、音声でコントロールすることが可能。曲名やアルバム名で再生させることも可能
Siriを使って、音声でコントロールすることが可能。曲名やアルバム名で再生させることも可能

 ちょっと違った使い方としては、Siriを使うという手もある。Apple Watchのデジタルクラウンを長押しするか、「Hey Siri」と話しかけ、音楽を再生することができる。Siriの反応については、いろいろなところで話題になるが、AppleがiTunesやApple Musicなどを提供しているからか、Siriの音楽関連の話しかけに対する応答は意外にいいとされている。筆者自身が見つけたわけではないが、たとえば、アーティスト名を略して「ドリカムの曲をかけて」で再生したり、「ダース・ベイダーのテーマをかけて」(正しくは「The Imperial March (Darth Vader's Theme)」)というように、正確ではない曲名を話しかけて、再生することができる。アーティスト名や曲名、アルバム名などを指定せず、「静かなピアノの曲をかけて」「ランニングにぴったりのプレイリストを再生」というように、Siri任せで音楽を再生することも可能だ。もちろん、これらの操作はiPhoneでもできたわけだが、今後はApple WatchのGPS+Cellularモデルのみを身に着けて、出かけても再生できるようになるわけだ。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 Apple Watchで利用したデータ通信量はiPhoneの[Watch]アプリから参照できる
Apple Watchで利用したデータ通信量はiPhoneの[Watch]アプリから参照できる

 ところで、Apple WatchのGPS+Cellularモデルで、モバイルデータ通信を使いながら、Apple Musicなどのストリーミング再生を利用すると、データ通信量やバッテリーの消費が気になるところだ。データ通信量についてはiPhoneの[Watch]アプリの[モバイル通信]の[モバイルデータ通信の使用状況]で確認することができる。あまり長時間ではないが、今回試した範囲では、数十分間の再生で数十MBというレベルで、それほど大容量のデータ通信は発生しないという印象だった。ちなみに、ストリーミング再生の音質については、iPhoneの[設定]で、[ミュージック]-[モバイルデータ通信]の順にタップし、[高品質ストリーミング]で設定することができる。[高音質ストリーミング]をオフに切り替えれば、ストリーミング再生のビットレートが低くなり、モバイルデータ通信のデータ通信量を抑えることができる。

 バッテリー残量については、Apple Watchの文字盤の画面を上方向にスワイプしたときに表示されるコントロールセンターで確認できるが、モバイルデータ通信を利用しての音楽再生は、通常の利用よりも残量が減るものの、急速に減るという印象はなく、比較的緩やかに消費していくような状況だった。Apple Watchでの音楽ストリーミング時のバッテリー消費については、後日、アップルからも目安となる情報が開示される予定だ。

増えてきたセルラー機能対応アプリ

 Apple Watch Series 3が発売され、約1カ月ちょっとが過ぎたが、徐々にApple Watchのアプリにもセルラー機能に対応したアプリが増えつつあるようだ。ここでは代表的なアプリをいくつか紹介しよう。

アメミル

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 リアルタイムの降雨情報を知ることができるアプリ。iPhoneではAR(拡張現実)を使った表示が可能だが、Apple WatchのGPS+CellularモデルではiPhoneが手元にない状態でも地図で雨雲の様子を知ることができる。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%9F%E3%83%AB/id640441905?mt=8

Nike+ Run Club

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 Nikeが提供するランニングアプリ。最新版ではすべてのランデータを記録することが可能で、音声ガイド付きランで走ったり、友だちからの声援を受けながら走ることもできる。

https://itunes.apple.com/jp/app/nike-run-club/id387771637?mt=8

カメリオ

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 登録したキーワードやジャンルに基づいたニュースがいつでも読めるアプリ。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AA/id733772494?mt=8

乗換案内

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 電車などの公共交通機関の経路検索アプリ。検索した経路をApple Watchに転送し、乗り換えの時刻に通知で知らせることが可能。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E4%B9%97%E6%8F%9B%E6%A1%88%E5%86%85/id299490481?mt=8

Onefootball

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 世界中のサッカーのクラブチームや代表チーム、リーグ、カップ戦などを登録しておき、いつでも最新のスコアやニュースを知ることができる。

https://itunes.apple.com/jp/app/onefootball/id382002079?mt=8

Shazam

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 今、流れている楽曲を聴かせて、調べるアプリ。iPhoneが手元にない状態でもApple WatchのGPS+Cellularモデルのセルラー機能で、通信が可能。

https://itunes.apple.com/jp/app/shazam-%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E8%AA%8D%E8%AD%98/id284993459?mt=8

Yahoo!防災速報

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 現在地と登録した地域のさまざまな災害情報を知らせてくれるアプリ。iPhoneが手元にない状態でも通知を受けられる。

https://itunes.apple.com/jp/app/yahoo-%E9%98%B2%E7%81%BD%E9%80%9F%E5%A0%B1/id481914139?mt=8

なみある?

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 サーフィンと波の情報を提供するアプリ。Apple WatchのCMやSpecial Eventでも使われていたが、サーフィン中にiPhoneがなくてもApple Watchで着信に応答が可能。サーフィン中のアクティビティも記録することができる。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%81%AA%E3%81%BF%E3%81%82%E3%82%8B-%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3-%E6%B3%A2%E6%83%85%E5%A0%B1/id880911250?mt=8

エキサイト翻訳

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 日本語と外国語を翻訳するアプリ。これまではiPhoneが必須だったが、Apple Watchのみでも利用できる。Apple Watchを身に着けたまま、翻訳し、文字盤を相手に向ければ、ディスプレイが上限反転し、翻訳した内容を相手に見せることができる。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%A8%E3%82%AD%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E7%BF%BB%E8%A8%B3/id363988053?mt=8

Uber

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タクシーやハイヤーをすぐに手配できるサービスのアプリ。登録にはスマートフォンが必要だが、利用するときはApple Watchのみで完結できる。

https://itunes.apple.com/jp/app/uber/id368677368?mt=8

タビーナ - TABEENA

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 写真で旅を記録するアプリ。ちょっとした空き時間にApple Watchで起動すると、周辺のスポットを見つけることもできる。

https://itunes.apple.com/jp/app/%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%8A-tabeena/id661035948?mt=8

緊急SOS(標準機能)

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3

 緊急時にSOSで電話をかけることができる機能。これまではiPhoneを経由して、発信するか、Apple Watchを接続したことがあるWi-Fiネットワークを経由していたが、GPS+Cellularモデルはセルラー機能で発信が可能。万が一のときに役立つ。

https://support.apple.com/ja-jp/HT206983

iPhoneが手元になくても意外に大丈夫?

 Apple Watch Series 3のGPS+Cellularモデルは、iPhoneとの連携が必須とされていた従来のApple Watchと違い、Apple Watch単独でもさまざまな機能が利用できるため、これまでのスマートウォッチとは違った使い方ができる。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 外出するときは、Apple WatchとAirPodsのみで、音楽を楽しめる
外出するときは、Apple WatchとAirPodsのみで、音楽を楽しめる

 今回のwatchOS 4.1ではApple Musicのストリーミング再生をはじめ、いくつかの機能が強化されたが、本コラムのレビューでも触れたように、iPhoneが手元にない状態でもさまざまな状況にアクセスし、便利に活用できる環境が整いつつある。たとえば、もっともニーズが多そうなランニングやウォーキングなどは、手元にiPhoneがなくても歩数や速さ、移動距離、位置などを計測できるうえ、音楽も再生できるようになる。ランニングやジョギング以外のワークアウトも同様で、かなり身軽にスポーツを楽しむことが可能だ。

Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 マップを起動すると、現在地の地図が読み込まれる
マップを起動すると、現在地の地図が読み込まれる
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 付近の飲食店などを検索することができる
付近の飲食店などを検索することができる
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 ガソリンスタンドの情報も参照できる
ガソリンスタンドの情報も参照できる
Apple Musicのストリーミング再生に対応、watchOS 4.1で利用シーンが拡がるApple Watch Series 3 Apple Watch Series 3のGPS+CellularモデルとAirPodsの今後の展開に期待したい
Apple Watch Series 3のGPS+CellularモデルとAirPodsの今後の展開に期待したい

 また、普段の生活において、近所にコンビニエンスストアに行くとき、犬の散歩で出かけるとき、郵便物などを出しに行くときなど、ちょっとした用事で外出するときに、これまではiPhoneを手に持って出かけることが多かったが、Apple Watch Series 3のGPS+Cellularモデルであれば、電話にも応答できるうえ、移動中に音楽を聴いたり、コンビニエンスストアの支払いをApple WatchのApple Payで済ませられるため、Apple Watchのみを身に着けて、出かけることが可能だ。ユーザーの意識としては、常にiPhoneを手元に持っておきたくなりそうだが、試してみると、意外にApple Watchのみで済みそうなケースも多い。watchOS 4.1のリリースで、Apple Watch Series 3のGPS+Cellularモデルが活躍するシーンがさらに増えることになりそうだ。

法林 岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話・スマートフォンをはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるゼロからはじめる iPhone 7/7 Plus超入門」、「できるゼロからはじめるAndroidスマートフォン超入門」、「できるポケット HUAWEI P9/P9 lite基本&活用ワザ完全ガイド」、「できるWindows 10b」、「できるゼロからはじめる Windows タブレット超入門 ウィンドウズ 10 対応」(インプレス)など、著書も多数。ホームページはこちらImpress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。