三井公一の「スマホカメラでブラブラ」
もっと撮りたくなるスマホ「Nothing Phone (3a)」の魅力とは
2025年4月30日 00:00
ユニークなデザインと斬新なGlyphインターフェースで注目を集める英Nothingから、「Nothing Phone (3a)」が登場した。先代モデルのデュアルカメラからトリプルカメラに進化し、日常的な撮影をスムーズにこなせるような端末に仕上がっていた。奇抜なルックスだけでなく、描写性能と機能も素晴らしい物であった。
端末の特徴や詳細スペックなどは、本誌別記事を参照いただきたい。
3つのカメラを搭載した「Nothing Phone (3a)」
トランスルーセントのバックパネルに鎮座する3つのカメラは本気のデザイン面での特徴だ。
カメラのスペックはこのとおり。
項目 | 内容 |
---|---|
メインカメラ | 50MP 光学手ブレ補正搭載、1/1.57インチセンサー、焦点距離24mm |
望遠カメラ | 50MP、1/2.75インチセンサー、焦点距離50mm 2倍光学ズーム、4倍センサー内ズーム、30倍ウルトラズーム 0.64µm、f/2.0、視野角49.5° |
ウルトラワイドカメラ | 8MP、1/4インチセンサー、焦点距離15mm、視野角120° |
ルックスとは反対に、カメラ撮影画面はオーソドックスなデザインだ。
設定画面もご覧のとおり。
各画角の写りを見てみよう。ウルトラワイドカメラと広角カメラは自然で見た目に近い仕上がりだ。望遠とその4x時はやや像がくすみがちな印象である。
ただ使用感はいたって軽快で、電源ボタンのダブルクリックで起動してサクサクとスナップショット撮影を楽しめた。
「Nothing Phone (3a)」は「TrueLensエンジン 3」という映像エンジンを搭載し、撮影した結果を演算して1枚の写真に仕上げている。HDRは「Ultra XDR」と呼ばれ、1ショットで8枚のRAW画像を取得し、「TrueLensエンジン 3」とSnapdragon 7s Gen 3 AIエンジンで高速処理される。ポートレートモードやナイトモードでも同様だ。
また「プリセット」機能もユニークだ。簡単に言えば自作および共有できるフィルターなのだが、LUT(.cube)の読み込みもでき、ステップを踏んでの自作プリセットの制作が面白い。色合いというか味わいがなかなかよく、とても気に入ってしまった。撮影に適用するのも簡単で、気軽にさまざまなプリセットを適用できるところもいい。
「Nothing Phone (3a)」はディスプレイも大きくて明るく、日中の撮影でも視認性が高くフレーミングしやすい。またボディもエッジが立ってるもののホールドしやすく、使っていてとてもいい印象を受けた。
「Nothing Phone (3a)」でブラブラ実写スナップ
本機は電源ボタンのダブルクリックでのカメラ起動も高速で、街を歩きながらのスナップショット撮影も快適に行えた。カメラの切り替えもスムーズで、プリセットの適用も素早く行えるので、ストレスを感じることなくシャッターを切ることができた。またSIMを入れなければシャッター音がしないので、静かなシーンでも安心である。
「Nothing Phone (3a)」まとめ
斬新で奇抜なルックスで話題の「Nothing Phone (3a)」だが、実際に使ってみてとてもいい印象を持った。まずは持ちやすく使いやすいサイズ感、そして軽快な動作のカメラ。そして作りやすく共有しやすいプリセット。「Nothing Phone」はシリーズ独自の世界観を持つが、外観、アプリのデザインも統一されていてその「ワールド」にハマってしまった感じだ。
何よりもカメラの色合いがよく、もっともっと撮影したいという気分にさせてくれた。ちょっと欲しくなったスマートフォンである。日本未発売のフラッグシップ機の「Nothing Phone (3a) Pro」も気になるところである。