【AQUOS PHONE SERIE SHL21】

手間のかかるメールデータの引き継ぎ

2012年11月26日 06:00
(法林岳之)

 auは元々、ケータイ時代から仕様を統一することが多いキャリアとして知られているけど、スマートフォンでも海外メーカーが参入しやすい環境を作るため、au側でアプリを提供するなど、ある程度、仕様を統一してきている。たとえば、「○△□@ezweb.ne.jp」のアドレスを使うEメールのアプリもそのひとつ。

 今回、ボクはauのメイン端末をSHL21に機種変更したんだけど、実はこの機種、au標準のEメールアプリではなく、シャープ独自のメールアプリがプリインストールされている。シャープ製スマートフォンとしては、昨年の冬モデルのIS13SHまで独自メールアプリが採用されていて、今夏のISW16SHなどではau標準のEメールアプリがプリインストールされていたんだけど、再び独自メールアプリが復活した格好だ。

 シャープ独自メールアプリは、EメールとSMS(Cメール)が統合されているなどの特徴があるんだけど、そのあたりの話はちょっと置いといて、機種変更時に困ったのがメールデータの引き継ぎ。メールアプリが同じならともかく、別のアプリなので、メールデータの引き継ぎがほとんど考慮されていない。何とかならないものかとネットを調べたり、いろいろと試してみたところ、やり方がわかったので、まとめてみた。

 まず、従来の端末で、これまでに受信したメールをバックアップするんだけど、au標準メールアプリを起動し、メニューキーを押して、[Eメール設定]-[バックアップ・復元]-[バックアップ]の順にタップする。メールのフォルダの一覧画面が表示されるので、バックアップしたいフォルダにチェックをつけて、[OK]ボタンをタップ。これで送受信したメールがバックアップされるんだけど、バックアップしたファイルは本体メモリーの以下のフォルダに保存されている。

種類 パス ファイル名
未送信メール /sdcard/PRIVATE/au/email/BU/DR/ DR_(年月日時分秒).vmg
受信メール /sdcard/PRIVATE/au/email/BU/RE/ RE_(年月日時分秒).vmg
送信メール /sdcard/PRIVATE/au/email/BU/SE/ SE_(年月日時分秒).vmg

 バックアップしたファイルはバックアップした日付を含むファイル名が付けられている。複数のフォルダを選んだときはそれぞれ個別のファイルで保存されるので、受信メールをフォルダに分けているときは、ファイルサイズなどを見て、どのフォルダがどのファイルなのかを確認しておくと、あとの作業がやりやすい。

 一方、SHL21のシャープ独自メールアプリはメールアプリそのものにバックアップのメニューがなく、本体の設定メニューに機能が統合されている。具体的には、[設定]-[microSDと端末容量]-[microSDバックアップ]-[読み込み]から操作するんだけど、バックアップ先は以下のフォルダが指定されている。

種類 パス
未送信メール /sdcard/external_sd/PRIVATE/SHARP/BACKUP/MAIL/OUTBOX/
受信メール /sdcard/external_sd/PRIVATE/SHARP/BACKUP/MAIL/INBOX/
送信メール /sdcard/external_sd/PRIVATE/SHARP/BACKUP/MAIL/SENTBOX/

 ちなみに、Androidスマートフォンを使いはじめたばかりの人がよく戸惑うんだけど、ファイラーアプリでフォルダを見たとき、ルートにある「sdcard」はその端末のメモリー全体を指す。Windowsで言えば、エクスプローラーを起動したときの[コンピューター]や[マイコンピュータ]というわけ。これに対し、本体に装着するmicroSDカードは「external_sd」というフォルダ名でマウントされている。

 ということで、従来の端末でバックアップした「.vmg」の拡張子がついたファイルを本体メモリからmicroSDカードにコピーし、それをシャープ独自メールアプリで読み込めるフォルダにコピーする。ファイル名はそのままでかまわない。あとは[設定]-[microSDと端末容量]-[microSDバックアップ]-[読み込み]を選び、読み込みの画面で[受信メール]や[送信メール]にチェックを付け、読み込むファイルを選ぶ。[追加登録開始]と[上書き登録開始]をタップすれば、メールが読み込まれるんだけど、新しい端末ですでに受信したメールがあるときなどは[追加登録開始]で読み込む方が安全だ。

 とまあ、こんな感じで無事にメールデータを移すことができたんだけど、正直なところを書いちゃうと、めんどくさい。独自のメールアプリをプリインストールしたシャープの意図は理解できるんだけど、それを採用するんだったら、auの標準メールアプリからメールデータを移行しやすくするアプリなどを用意するべきでしょう。同じことはau標準のEメールアプリにも言えて、アプリ内に[バックアップ・復元]のメニューは用意しているものの、買い換えた機種にもっと簡単にメールデータを移せる手段を提供して欲しい。特に、IS03発売から約2年が経ち、今後、スマートフォン同士の買い替えユーザーが増えてくることを考えれば、こういうところもしっかりとサポートするべきじゃないでしょうか。

 ちなみに、NTTドコモはメールだけでなく、電話帳やブックマーク、通話履歴、ユーザー辞書など、さまざまなスマートフォン上のデータをmicroSDカードにバックアップし、復元ができる「SDカードバックアップ」というアプリを提供し、2012年冬モデルからは[ドコモバックアップ]のアプリと統合したものを提供している。スマートフォン間で機種変更したNTTドコモのユーザーは、試してみるといいかもしれません。

AQUOS PHONE ISW16SH(左)からAQUOS PHONE SHL21(右)に機種変更。実はメールアプリが違う まずは従来の端末で、au標準メールアプリの[バックアップ・復元]からメールデータをバックアップする
バックアップするフォルダを選択する。要らないフォルダはチェックを外してもかまわない au標準メールアプリでバックアップしたデータは本体メモリ側の[BU]フォルダ(「BackUp」という意味)内に種別ごとに保存される。ファイラーを使って、シャープの独自メールアプリのバックアップフォルダ(microSDカード内)にコピーする
SHL21の設定メニューから[microSDと端末容量]の[microSDバックアップ]を選ぶ [microSDバックアップ]内のメニューで[読み込み]をタップ。このメニュー内でメールをmicroSDカードに保存することも可能
受信メールをタップし、ファイルを指定すれば、読み込み準備完了。すでにメールを受信済みのときは左下の[追加登録開始]をタップすれば、上書きされない 無事にメールデータの移行が完了。フォルダの自動振り分けなどは再設定が必要

個人的に手書き入力ブーム再燃
【AQUOS PHONE SERIE ISW16SH】

個人的に手書き入力ブーム再燃

2012年11月14日 06:00
(湯野康隆)
「Note Anytime」(iPad版)

 iPad向けに登場した「Note Anytime」という手書きノートアプリの出来栄えが素晴らしいので、個人的に手書き入力ブームが再燃している。

 筆者の場合、文書の校正作業が日課になっているのだが、取材や出張でオフィスにいないことも多く、オンラインストレージサービスとAdobe Readerなんかを組み合わせてスマートフォン上で校正を行うこともしばしばある。従来、iPadでは「GoodReader for iPad」を使うことが多かったが、至る所で小回りがきくNote Anytimeが登場してからは完全に後者に乗り換えた。

 元々、GALAXY NoteなどでMetaMoJi製のアプリ「7notes」を使うことに慣れていたこともあり、校正作業以外では、手書きで取材メモを取ることも多い。現時点においては、Note Anytimeが使えるのはiPadとWindows 8のみとなっており、Android版の登場が待たれるところだ。

ISW16SHプリセットの「即メモ」ウィジェット内で手書き認識機能を利用

 で、話を普段使いしているISW16SHに戻すと、実は、こちらにも手書き文字認識機能が搭載されている。実は、7notesやNote Anytimeで使用される手書き変換システムの「mazec」の文字認識部分には、フランスのVision Objects社のエンジンが使われているが、ISW16SHでもVision Objects社のエンジンが使われている。このため、7notesやNote Anytimeで利用できる「後から変換」には対応していないものの、漢字と仮名がまじった「交ぜ書き」にも対応しているし、都度変換についてはかなりの精度で行えるのだ。

 まあ、フリック入力の方が片手でも行えるし、手書きするより早い場面も結構あるのだが、古くて新しい手書き入力の面白さと可能性を感じずにはいられないのだ。