みんなのケータイ
ラスベガスの展示会で見かけたポラロイドのWindows Phone
山根康宏
(2015/9/18 06:00)
毎年秋に開催される展示会としては最大規模のIFA2015(ベルリン)が今年も終了。ライター陣の方々は各自ドイツビールやソーセージを楽しむために延泊したり、あるいは他のヨーロッパ諸国に立ち寄るなどIFA取材の疲れを癒しながら帰国の路についたようだ。
一方、筆者はというと、IFAに続いてラスベガスで開催されたCTIA Super Mobilityを今年も取材。ベルリンから大西洋を越えてアメリカまで飛んでいった。IFAは家電とITの総合見本市だが、CTIAは通信関連の総合イベントでありこちらも見どころ満載。今年のCTIAは5Gや室内カバレッジ、スマートライフなどが大きなテーマだった。
さて、そのCTIAには端末メーカーも多数出展しいてた。各社の製品はほぼAndroidだが、Windows Phoneの姿もちらほら見られた。中でもちょっと珍しい製品がPolaroidのWindows Phoneだ。Polaroidは日本ではトイザらスなどでエントリー向けスマートフォンを販売しているが、海外ではハイエンドモデルも含め多数の製品を展開中。そのラインナップの中にWindows Phoneがあるのだ。
Polaroidブースには端末だけではなく同社ブランドのモバイルバッテリー、ヘッドフォンなどを展示。さらにはPolaroidカメラデザインのiPhoneケースなどなかなか面白い製品も揃っている。ブースの展示を見るとPolaroidはスマートフォンメーカーなのだろうか、と思ってしまうほど様々な製品が展示されていた。
端末の展示コーナーの隅に置かれていたWindows Phoneの製品名は「Polaroid W4」。その名の通り4インチディスプレイを搭載、解像度はWVGA、RAM512MB、ROM4GB、500万画素カメラ搭載のエントリーモデルだ。製品は今年3月に発表したもののようやく実機が出回ってきた模様。ただし発売は近日中とのこと。ターゲットは先進国よりも中南米の新興国で、フィーチャーフォンからの乗り換え需要を狙っているという。
ちなみに、Polaroidは自らスマートフォンは開発しておらず、すべてODMメーカーの製品に自社ブランドを付けて販売している。このWindows Phoneも、実は中堅スマートフォンメーカー、BLUの「WIN JR」だ。システム設定の電話の情報を見ると端末名もそのままBLUのものとなっている。
日本語ロケールも搭載しており、そのまま日本語で利用できるのもうれしい仕様だ。しかもWindows 10へのアップデートも予定されている。Windows 10版として出てくるのならば、これはぜひ日本でも発売してほしい気がする。人と違ったスマートフォンが使いたい人や、iPhoneやAndroid端末を持っている人のサブ端末としてもいいかもしれない。せっかく日本で販路を持っているPolaroidだけに、ぜひ検討してもらいたいものだ。
なお、Lumiaの最新情報でもないかと会場内を回ったが、噂の「Lumia 950」の情報はさすがにどこにも無し。端末販売代理店のいくつかではLumiaを扱っていたが、なつかしいNokiaのロゴを掲げているところも見かけた。Microsoftに変わったとはいえ、出展していた代理店に話を聞くと、ターゲットとする中南米市場ではまだまだ消費者の多くがNokiaブランドに親しみを持っているため、そのままNokiaの名前を使っているという。とはいえこれらの表示も来年にはMicrosoftに変わっているのだろう。