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ネットスーパーと「Amazonパントリー」、どっちがおトク?
【ARROWS NX F-04G】
日沼諭史
(2015/9/24 06:00)
Amazonが9月15日から新しいサービス「Amazonパントリー」を開始した。52×28×36cmサイズの箱に、最大12kgのAmazonパントリー専用商品を好きなように詰め込んで、290円の送料で配送してくれるというもの。品揃えは食品や日用品がメインで、一度にさまざまな種類の生活必需品を少量ずつ購入したい、という人にぴったりのAmazonプライムユーザー向けサービスだ。
これまでも食品・日用品はAmazonでフツーに購入することはできたけれど、安価な単品だと「あわせ買い対象」という扱いになってしまい、一度に合計2500円以上の注文がないと発送してくれなかったり、単品ではそもそも取り扱いがなく、10個とか50個とかの、いわば「箱買い」で大量注文しなければならなかったりと、かゆいところに手が届かないものだった。
Amazonパントリーでは、単品注文も比較的気軽にでき、しかも通常よりさらに安価に設定されている商品もあったりして、一人暮らしもファミリー世帯にも、うれしいサービスになっているようだ。が、実際のところ、どれくらいおトクなサービスなのか、ちょっと気になった。ということで、同様に食品や日用品をオンラインで購入すると配達もしてくれる「イオンネットスーパー」と比べてみることにした。
商品は、我が家でよく購入するものを中心に、Amazonパントリーとイオンネットスーパーの両方で取り扱っているものを選択。商品数はAmazonパントリーの箱に入りきる分に合わせた。参考までに通常のAmazonでの販売価格も調べ、以下の通り表にまとめている。
商品 | 個数 | Amazonパントリー | イオンネットスーパー | 従来Amazon |
---|---|---|---|---|
エスビー食品 生風味パスタソース たらこ 1パック(1人前×2袋入) | 1 | 199円 | 199円 | 197円 |
エバラ食品 横濱舶来亭 カレーフレーク 180g | 1 | 300円 | 300円 | 540円 |
カゴメ トマトケチャップ 300g | 1 | 202円 | 203円 | 665円 |
サントリーフーズ 南アルプスの天然水 2L | 2 | 178円 | 182円 | 362円 |
日清フーズ マ・マー 密封チャック付結束スパゲティ 1.6mm 600g | 1 | 320円 | 321円 | 単品扱いなし |
日清フーズ 青の洞窟 カルボナーラ 140g | 1 | 224円 | 246円 | 単品扱いなし |
日清オイリオ 日清キャノーラ油 1300g | 1 | 332円 | 429円 | 577円 |
ネスカフェ ゴールドブレンドエコシステム 110g | 1 | 578円 | 797円 | 810円 |
P&G ジョイコンパクト オレンジピール成分入 本体 200ml | 1 | 130円 | 159円 | 130円 |
ライオン デンターシステマ ハブラシ超コンパクト | 2 | 462円 | 388円 | 404円 |
ライオン リード ヘルシークッキングペーパー 38枚×2ロール | 1 | 414円 | 410円 | 375円 |
水切りネット排水口用 | 1 | 118円(50枚) | 95円(40枚) | 268円(50枚) |
日本製紙クレシア BOXティシュ 5箱 180組 | 1 | 300円 | 307円 | 430円 |
旭化成ホームプロダクツ サランラップ 30cm×50m | 1 | 357円 | 365円 | 398円 |
送料 | 290円 | 324円 | - | |
金額合計 | 4404円 | 4725円 | 5156円(参考) |
結果は300円ほどAmazonパントリーの方が安く上がった。といっても、1個1個の価格にそれほど差はなく、ごく一部の商品で安価になっていたり、逆に高価だったりしているものがある。商品ラインアップもだいたい同じで、どちらかといえばイオンネットスーパーの方がオリジナルブランドの商品がある分、選択肢が少しだけ多いかな、という感じ。Amazonパントリーの品揃えが不満、というほどではない。
なお、通常のAmazon(プライム)は、やはり単品購入だと割高で、見かけは安価でも個別に送料がかかるパターンが多い(表内は本体価格のみ)。唯一安価に買えるのが「クッキングペーパー」だ。
配達にかかる時間は、注文のタイミングにもよるが、Amazonパントリーもイオンネットスーパーも翌日か翌々日で変わらない。ただ、イオンネットスーパーの場合、配達時間帯をある程度選べるのと、自宅を留守にしがちな人向けに、自宅とは別の指定場所に配達してくれるサービスもあるので、使い勝手はやや上と言えそう(Amazonパントリーでは配達時間帯の指定、コンビニなど登録住所以外の配達先指定はできなかった)。
Amazonパントリーの方は、規定の箱のサイズ一杯に詰め込まないとどうしても損するような気になってしまうため、選ぶのに時間がかかる。商品1つ1つに箱に占める割合が明示されていて、購入するものを調整すればきっちり100%に収めることはできるので、余さず購入するのが大変ということはないのだが、余計に物を買ってしまいがちなのが欠点といえば欠点だ。
それはともかく、「Amazonショッピングアプリ」からの商品検索が不便なのが気になるところ。商品カテゴリーのリンクが小さくて誤ってタップしてしまうし、キーワード検索ではいつの間にかAmazonパントリーのみ対象ではなく、全体を対象に検索していることがあって、やり直すことたびたび。
とはいえ、これまでより食品や日用品を気軽に、安価に買えるようになったことは確か。いつも買っている商品で特に安価なものをあらかじめ探しておき、定期的にまとめて注文する、という使い方もアリかもしれない。せっかくならAmazonパントリー専用アプリを提供してもらえれば、通常のAmazonの注文と区別できて、すごくありがたいのだが。