みんなのケータイ
CM1は思い出をきちんと残せるカメラ
【LUMIX CM1】
すずまり
(2015/4/2 06:00)
1月末頃からLUMIX CM1(以下、CM1)を使い始めて、約2カ月が経過しました。その間、MWCの取材のためにバルセロナへ行き、その後、ついでに観光でパリにも滞在しました。今回はその経験を踏まえた感想をお届けしたいと思います。
CM1は、カメラとして、現地のSIMカードを挿したスマートフォンとしてフル稼働でした。昨年9月にIFAの取材でベルリンに行ったときは、ほぼiPhone 5sでの撮影だったのですが(iPhone 6/6 Plus発売前だったので)、今回のプライべートのスナップは、ほぼすべてCM1で撮影しました。普段使わない28mmの単焦点ということもあり、念のためミラーレスのDMC-GF6も持っていたのですが、一度も取り出すことなく終えました。
前回ご紹介した通り、サイドの切り替えスイッチが大活躍! とりあえずカメラ、地図とカメラ、Ingressとカメラ、メッセージやメールとカメラ、翻訳アプリとカメラなどなど、カメラの単体起動からアプリとの切り替えまで、壊れるんじゃないかというくらい使いました。
現地にいたときは、ライブで感動を共有することを優先していたので(というより一方的な公開ですが)、撮った写真も動画も、すぐSNSに投げていました。結果、自分もSNSを通じて見ることがほとんどでした。持ち帰ったIngressのポータルキーによれば遠く1万kmは離れているのに、時間帯によっては即反応がある。それがまた旅を盛り上げてくれたのです。
今は寝る前に写真を眺めては、当時の想い出に浸っております。改めてCM1の画面で写真を見ると、これがまたキレイ! SNSでは圧縮されて細部がもやもやしていた動画もクッキリ見えます。石畳、彫刻にあふれた街並、カフェ、美味しそうな料理、すべてがいきいきと感じられます。そのとき、ふと思いました。
「CM1は、思い出をきちんと残せるカメラなんだな~」
と。これまでのスマートフォンでは、画質と携帯性に感動しつつも、シェアするためにスマートフォンで撮って、それとは別にデジタル一眼でも撮影しておくということをしていました。しかし、CM1はそれが不要になったのです。実際、鞄の中からプライベートスナップ用のデジタル一眼が消えました。荷物が減った! と言いたいところですが、逆にモバイルバッテリーが5400mAhから12000mAhに増量し、巨大化したんですけれど……それでもちょっと減ったのは事実です。
心配していた28mm単焦点ですが、ほとんど不足はありませんでした。むしろ旅に28mmはいいんですね! もともとは広角はほとんど使わなかったんですが、もし50mmだったら切り取り切れない風景がたくさんありました。テーブルの上はどうしてもゆがんでしまいますが、28mmだったから1枚に収められた景色もあり満足しています。ゆくゆくは光学ズームに対応してくれたら嬉しいですが。
ちなみに、CM1を語るとき価格の話題は避けて通れません。約13万円というのはかなりパンチが効いています。「値段なりの価値が自分にあるかどうか」というのが判断の大きなポイントですね。私の場合、今回の旅を経て購入した価値はあったと判断しました(それまでは正直ドキドキでした)。
釈然としない方は、Android 5.0へのアップグレードが約束された日本ブランドのSIMロックフリー端末(5万円前後)+1型センサーを搭載した高級超コンパクトデジカメ(7万円前後)と考えてみてはいかがでしょう。もちろんそれぞれ別々に購入して安くあげるという手はありますが、おそらくこういう端末が気になる方は、それなりのガジェット好きで、何かこれまでにない新しい価値を求めているはず。だったら、なるべく早く手に入れて、その価値を存分に味わい尽くすことが幸せに繋がるはずです。
以下、ささっと撮影してきたスナップを無加工でご紹介します。