やってみないと分からない海外でのケータイ利用

2012年3月30日 06:00
(房野麻子)

 先日、出張で韓国を訪問しました。私にとっては恥ずかしながら初の“ケータイ持参”海外旅行ということで、ローミングできるだろうか、ネットにつながるだろうか、ということが一番の心配事。同業者のみなさんによる、海外でケータイを使うときの設定のあれこれやプリペイドSIMの話は興味深く読んでおりましたが、やっぱり実際にやってみないと分からないものだなあ、というのが素直な感想でした。

 韓国に入国して、ともかくローミングの設定です。普段メインで使っているauのスマートフォン向けには「GLOBAL PASSPORT」アプリがあるということは知っていたので、それは日本でインストールしておいたのですが、忙しさのあまり出発前によく説明を確認しておかなかったのが致命的な失敗でした。結果から先に申し上げると、私のARROWS Zは、国際電話はできましたが、パケット通信ができませんでした。渡航先での利用設定は正しくやったので、原因が何かを考えてみると、日本で最新のPRL(ローミングエリア情報)に更新しておかなかったのが悪かったようです。GLOBAL PASSPORTアプリには「Eメール初期設定」も必要だと書かれていますが、Eメールはすでに使っていたので、これが原因とは思えません。

auスマートフォン向けの「GLOBAL PASSPORT」アプリ。「接続事業者確認」で海外ダブル定額が適用される事業者を確認できる。「利用料金・電話のかけ方」もお世話になりました「ご利用にあたって」で、海外で利用する際の注意点が記載されている。これを「日本で」しっかり読むべきでした……

 それにしても、ドコモのスマートフォン(Optimus LTE L-01D)もソフトバンクのiPhone 4Sも、現地で通信事業者を選んでデータローミングをオンにするだけであっさりネットにつながったというのに、au端末はなぜ日本でこのひと手間が必要なのでしょう。自分の確認ミスとはいえ、とても残念でした。また、国番号を付けて電話をするのが意外に面倒なこと、韓国から1本だけ原稿を送る際にテザリングを利用して、これが本当に便利なことも身をもって実感しました。あとは、今月のケータイ料金がどのくらいの金額になっているかで、海外パケット定額の魅力 or 怖さが実感できるでしょう。

 20年近く自宅のカギに付けていたウェンガーの小さなアーミーナイフを、出国時に没収されて失ったりと、個人的に残念な体験も記憶に残った旅行でした。ナイフを飛行機に持って入れないのはもちろん知識としては知っていたのですけど、やっぱり体験してみないと本当には理解しないものですね。