XOOM/Honeycombで使うFirefox 7
XOOMで表示したAndroid版「Firefox 7」 |
日頃使い慣れたブラウザを変えるというのは、パソコン、モバイル端末を問わず面倒くさいもの。旧バージョンで使い勝手がイマイチだったとなればなおさらだ。
本稿を執筆する直前、Firefoxの最新版であるバージョン 7.0がリリースされた。Firefoxはメジャーバージョンアップを早いサイクルで続けていく方針で、バージョン 6.0.2を使っていたところ、「バージョン7があります」と表示されるのだから、メジャーバージョンの大盤振る舞いといった気がしなくもない……。
そんなFirefoxだが、少し前のバージョンから、モバイル端末向けとパソコン向けが同時に提供されるようになっている。レンダリングエンジンや改善される機能などの面も共通化されている部分が多い。パソコンでFirefoxの最新版の案内を受け取ると、同時にモバイル版でも最新版が提供されている、といったことが増えている。Android版のFirefoxは、初期では不安定な動作が目についたが、最近のコンスタントなメジャーバージョンアップもあってか、動作の安定性も改善されている様子だ。
すでにXOOMの標準ブラウザを使い込んでいる場合、ブックマークなどの情報をFirefoxに移動するといった「使い勝手の移動」には手間がかかる印象。一方、パソコンでFirefoxを使い込んでいる場合、モバイル端末でもFirefoxを利用するメリットは大きい。
Firefoxには、現在では「Firefox Sync」の名称で同期サービスが組み込まれている。パスワードやブックマーク、履歴などを複数のデバイスのFirefoxで共有できるというもので、ここに、ログインが必要なサイトのパスワードを保存(依存ともいう)している筆者にとって、「Firefox Sync」が使えるかどうかが、Webサイトを快適に利用できるかどうかの分かれ目になるといっても過言ではないのだ。そういった意味において、XOOMで利用するFirefoxは便利だ。
Flashコンテンツの表示ができず、文字サイズの変更ができないなど、使い勝手に改善を望みたい部分はまだまだ多いが、(標準ブラウザ同様に)HTML5に準拠したコンテンツの表示をサポートし、描画速度は高速な部類だ。アドオンによるカスタマイズが可能で、画面を左右にずらしてタブやメニューを表示させる操作方法もユニーク。XOOM/Honeycombでの利用に耐えうるか? という意味でも、今後が楽しみなブラウザになっている。