がんばれ! Marketplace

2010年12月14日 06:00
(村元正剛)

 先日、Windows Phone 7を搭載するスマートフォンに触れる機会に恵まれた。タッチ操作を前提にユーザーインターフェイスがデザインされているので、従来のWindows Mobileとは全く異なる操作感だった。動きも期待していた以上に軽快で、カードをひゅいひゅいとめくるような3Dライクな画面アクションも楽しかった。日本でも早く発売してほしいなぁ、と思った次第。

 いまボクが使っているWindows Phoneは、Windows Mobile 6.5を搭載するIS02なのだが、本音を言えば少々飽き始めている。まだ使い始めて半年も経たないのだが、メインに使う端末としては、やはりiPhoneかAndroidがいいように感じている。IS02の機能には満足しているのだが、アプリの少なさに対する不満は高まっている。

 Windows Phoneも他のスマートフォンと同様に、好きなアプリをダウンロードして追加できる。「Marketplace」というアプリマーケットが用意されており、Windows Liveのアカウントを登録するだけで利用できる。有料アプリを購入する場合はクレジットカードで決済できる。使い勝手は悪くない。しかし、いかんせんアプリ数が少ないのだ。

 iPhone向けの「App Store」や、Android向けの「Androidマーケット」には探しきれないほどたくさんのアプリがあるので、人気ランキングからの検索だけでは物足りず、興味のあるカテゴリーを開いてみたり、キーワードで検索してみたりといったことを週に何回かは行っている。しかし、Marketplaceは数日間チェックすると満足してしまうのだ。新しいアプリが登場する頻度も残念ながら少ない。日本向けマーケットでは動作確認された日本語対応アプリだけが配信されているようで、IS02の場合、入手できるアプリ数は300本ほどしかなく、そのうち約90本はゲームだ。ゲームにさほど興味がないボクがこれまでに落としたアプリは10本くらいだ。

 Windows Phone向けアプリは、個人で配信するユーザーも多く、対応アプリを入手できるPCサイトも多数あるようだが、やはりMarketplaceから全てのアプリを検索・購入できるのが理想的だと思う。実際、Windows Phone 7ではそのようになっているようで、対応アプリも続々と増えているようだ。日本でWindows Phone 7が発売されるときには、アプリ探しも楽しめるようになっていてほしいと切に願う。

Marketplaceのトップページ。初回アクセス時はWindows Liveアカウントの登録が必要他のユーザーの評価やレビューを読んでアプリを探せるようになっている。しかし、登録アプリ数が少ない

 IS02で使ったアプリについて、ひとつ報告しておきたいことがある。Marketplaceからダウンロードできる「SPB Mobile Shell」というアプリがある。ホーム画面のデザインとインターフェイスをまるごと変更できることでWindows Phoneユーザーに人気が高いのだが、IS02ユーザーが使う場合は注意が必要だ。一度このアプリをインストールすると、初期設定の東芝オリジナルのホーム画面(NX!Screen)が使えなくなってしまうのだ。マスタークリア(端末リセット)の操作をすれば初期設定に戻せるが、端末内の電話帳、画像、追加したアプリなどのデータも消えてしまう。ボクは、そんな仕組みになっているとは知らず、あとで愕然とする羽目になってしまった。

 「SPB Mobile Shell」そのものは、端末の操作感がガラリと変わる魅力的なアプリだ。しかし、一部日本語に対応しなかったり、横画面表示にならなかったりなど、初期設定の「NX!Screen」と比較すると一長一短がある。IS02ユーザーにとっては評価が分かれるアプリだろう。「SPB Mobile Shell」をインストールする際は、必ずあらかじめ端末内データのバックアップを取っておきましょうね。

IS02に初期設定されている「NX! Screen」というオリジナルのホーム画面。編集の自由度が高いので、十分に使いやすい「SPB Mobile Shell」をインストールすると、他のスマートフォンっぽいホーム画面に変えられる
「SPB Mobile Shell」のランチャーメニュー画面。なかなか心地よい操作感だったが、「NX! Screen」に戻すには「SPB Mobile Shell」をアンインストールするだけでなく、端末リセットが必要になるので要注意