2台目だからこそ「LYNX SH-10B」
日常のケータイ利用シーンを振り返って「どうしてもおサイフケータイは外せない」ことに幾度となく気づいてしまう関口にとって、今のところスマートフォン1台だけで暮らしていく、という選択肢は採りがたい。2台目としてのスマートフォンも考えてみたが、普通のケータイでも各種Webサービスはそれなりに利用できるので、持つ意味があるのだろうか、と思ってしまう。
そこに登場したシャープ製のAndroid端末「LYNX SH-10B」は、フルキーボードを備え、ノートパソコンのような風貌で「コレならイイかも」と感じた端末。おサイフケータイの機能に限らず、Webブラウジング、SNSなどでも従来型の携帯電話は十分役立っている中、まったく異なる形状の「LYNX SH-10B」だからこそという使い方ができるかも、と期待したわけだ。
発売直後から利用しはじめ、弊誌掲載のAndroidアプリ人気ランキングや僚誌「窓の杜」のAndroid研究室を参考にして、カスタマイズの愉快さと面倒さを同時に味わいながら、Twitterクライアントやカメラアプリ、ゲームアプリなど、いわゆる定番アプリをどんどんインストールしてみた。縦長なディスプレイが多いAndroid端末のなかで、横長画面の「LYNX SH-10B」でもアプリは使えるのか多少不安なところもあったが、今のところ問題はない(トラックボールで操作できる/できない、といったアプリはある)。5インチディスプレイでモリサワの新ゴというフォントもかなり見やすくて、トラックボールでくいくい操作するのも心地良い。自宅で使っていると、ずいぶんパソコンの出番が減ったように思う。
シャープならではのカスタマイズが施された「LYNX SH-10B」は、HT-03Aなどと比べ、最初からいろいろとアプリが揃っているし、終話キーを押すとアプリが終了するなど、ケータイユーザーにとってわかりやすいユーザーインターフェイスになっていて、多くの人にとって使いやすい機種だ。その一方で、独特の形状やオリジナルのカスタマイズなどから、他のAndroid端末のノウハウを参考にできるかどうか、現状ではよくわからないところもある。いろんな意味で、じっくり楽しめるデバイスと言えそうだ。