iPhone 4をデジカメ代わりに使う

2010年8月10日 06:00
(石野純也)

 iPhone 4は、カメラ機能も大幅に進化した。iPhone 3GSより画素数が上がり500万画素になったほか、センサーには裏面照射型CMOSを採用。ノイズが少なく、クッキリとした写真が撮れる。LEDフラッシュが搭載され、室内や夜など、光量が不足しがちな場所での撮影にも強くなった。ケータイのカメラが500万画素を超えた頃から、プライベートでコンパクトデジカメを持ち歩かなくなった筆者にとって、この進化は非常にうれしい。通常のデジカメケータイも持ち歩いていたものの、Twitter、mixiといったネットサービスや、PCとの連携など、撮ったあとの活用まで考えるとiPhoneに分があるからだ(もちろん、Xperiaなどのスマートフォンでもこの点は同じ)。連写や加工はできないが、足りない機能をアプリで追加できる点も、iPhoneを始めとしたスマートフォンの魅力と言えるだろう。

 正直なところ、iPhone 3GやiPhone 3GSのカメラには少々不満があった。iPhoneならではと言える“味のある写真”は撮れたが、やや暗い場所ではどうしても手ブレ、被写体ブレが起きてしまい、仮に上手く撮れたとしてもノイズが多く、あとで見るとガッカリということが多かった。その反面、iPhoneのカメラは操作が驚くほどシンプル。ピントを合わせてシャッターボタンを押すだけで、露出やホワイトバランス、感度などは、全てオートで合わせてくれる。設定を考えずにパシャパシャ撮れるので、ふと目にしたものをとりあえず記録しておき、ネットにアップしたり、メモとして使ったりしていた。ただ、これだと実用的な写真ばかりになってしまい、利用シーンも限定的。あとでカメラロールを見返しても、あまり感動はなかった。

 ところがiPhone 4のカメラは、この操作性はほぼそのままに、写りが格段に良くなっている。LEDフラッシュのメニューが加わり、設定項目が1つ増えたが、基本はピントを合わせてシャッターボタンを押すだけ。4代目で、ついに手軽さと性能を両立できたのだ。おかげで、iPhoneのカメラを利用する機会が、飛躍的に増した。以前だったらあきらめていたような夜景も撮るようになった。以下にプライベートで撮影した写真を4点ほど作例として掲載するので、ぜひiPhone 4のカメラの実力をその目で確認してみてほしい。ただ、残念ながら筆者はカメラマンではなく、腕に自信がない。その点は割り引いて見ていただければ幸いだ(笑)。

仕事で訪れたフジテレビのビルを横から撮影。青い空のグラデーションがキレイに再現されている。リンク先の画像は無加工夜にライトアップされた東京タワーを撮ったが、ノイズが非常に少なく細部もクッキリ。リンク先の画像は無加工
東京タワーの展望台から夜景を撮影。拡大すると細部はぼやけているが、十分実用に耐える。リンク先の画像は無加工六本木ヒルズの森美術館で11月7日まで開催している「ネイチャー・センス展」に展示されていた、吉岡徳仁氏の作品。iPhone 4の壁紙にしている。リンク先の画像は無加工。作品:ウォーターフォール 作家:吉岡徳仁 この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています。