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iOS 18.2でAE/AFロックに対応したiPhoneのカメラコントロールだけどどうしても使い慣れない
2025年1月24日 00:00
2024年9月に発売されたiPhone 16シリーズ。注目は新しいAI機能となるApple Intelligenceですが、日本語対応は2025年中を予定しており、1月時点ではいまだに利用できない状況が続いています。
Apple Intelligenceは、引き続き期待をして待つとして、iPhone 16シリーズのもう1つの特徴が、本体側面に搭載されているカメラコントロールでしょう。iPhone 16シリーズへの機種変更を検討している人の多くは、ここの使い勝手が気になっているのではないでしょうか。
筆者は発売日にiPhone 16 Proを購入し、カメラコントロールを積極的に使ってきましたが、便利なポイントと、イマイチ使いにくさを感じるポイントがあります。また、2024年12月にリリースされたiOS 18.2で、カメラコントロールに新機能の追加、機能改善が行われているので、こちらの詳細についても触れていきましょう。
カメラコントロールは、ロック画面では長押し、ホーム画面やその他アプリを開いている画面では単押しをすることで、カメラアプリの起動ができます。Androidスマートフォンの中には、電源ボタンの長押しでカメラアプリを起動する機種もありますが、iPhoneの場合は電源ボタンでSiri起動、カメラコントロールでカメラアプリの起動と棲み分けられており、さっとカメラを起動できる点は、純粋に便利だなと感じています。特にロック画面からでも、ディスプレイ下部のショートカットではなく、物理ボタン(正確にはセンサーですが)で、誤操作なくカメラアプリが起動できる機能は重宝しています。
iPhoneを縦に持って写真を撮影する場合は、親指で握り込むようにカメラコントロールを押せるので、片手でも比較的簡単に撮影できます。カメラアプリの起動、撮影という動線が、片手で簡単に行えるのが、カメラコントロールの大きな利点でしょう。
一方で、iPhoneを横向きに持って撮影する場合は、カメラコントロールの位置が遠すぎて、使いにくさを感じます。手が大きい人、指が長い人であれば苦労しないのかもしれませんが、筆者の場合は、人差し指で押そうとすると、どうしても手がディスプレイに被ってしまい、せっかくのカメラ専用ボタンを活かせない状態になってしまいます。
いろいろと解決方法を探った結果、左手でiPhoneを持ち、親指でカメラコントロールに触る形に収まりました。こうすれば、手がディスプレイにかぶることなく、カメラコントロールにも苦しくない形で触ることができます。とはいえ、これは筆者が両利きだからうまくいっているだけなのでは? とも感じてしまいます。
シャッターを切る動作についてここまで紹介してきましたが、カメラコントロールはただのシャッターボタンではなく、iPhone SEシリーズのホームボタンと似た、静電式センサーになっており、スライド操作にも対応しているのが特徴です。
カメラコントロールを軽くタブルクリックすると、設定項目が表示され、ズーム倍率や露出度、被写界深度といった項目にアクセス可能。スライド操作で、写真の細かな設定が行えるのですが、操作にはかなり慣れが必要な印象です。
というのも、カメラコントロールをしっかりとクリックしてしまうと、シャッターボタンとして動作してしまうため、設定の調節には、半押しのクリック、ダブルクリックが要求されます。これが意外と難しくて、思わぬタイミングでシャッターを切ってしまったり、逆に設定が変わってしまうことがあります。
また、カメラアプリの起動を単押しに設定していると、iPhone本体を握った際に、意図せずカメラアプリが起動してしまうこともあります。こちらは、設定アプリのカメラから、カメラコントロールを開き、カメラの起動をダブルクリックに設定することで、誤操作が防げます。
さて、カメラコントロールの機能について語る上で外せないのが、iOS 18.2のアップデート。これにより、設定をすることで、カメラコントロールでのAE/AFロック機能が利用できるようになっています。
AE/AFロック自体は便利な機能で、シャッターキー風のパーツを搭載するのであれば、何よりも大事とすら思える機能です。iPhoneの場合、カメラコントロールを半押しすると、画面中央付近に合わせてロックがかかる仕様になっています。
ただし、被写体を認識してAE/AFロックをかける機能はないようで、特定の位置に照準を合わせたい場合には、一度ディスプレイをタップする必要があるのが難点。ディスプレイを触らずにカメラ機能が利用できるカメラコントロールだけに、このワンクッションは、結構煩わしく感じています。
また、AE/AFロックにはカメラコントロールの半押しが必要ですが、半押しの状態では、先に触れたスライド操作の項目が表示されてしまい、倍率や露出度が変わってしまうことがあります。半押しでAE/AFのロックを行い、シャッターを切るまでの流れを、スムーズに行わないと、写真撮影に失敗してしまうことが多々あります。
被写体の自動検出機能やスライド操作の設定などは、今後のアップデートにて変更される可能性もあるので、慣れるのが先か、UIが少しずつ変わっていくのが先か、といったところでしょう。
もう一点紹介しておきたいのが、カメラコントロールがサードパーティ製のカメラアプリにも対応している点。対応時期はアプリごとに異なるので、皆さんが普段使用しているアプリで利用できるかは分かりませんが、対応さえしてくれれば、便利な機能でしょう。
個人的には、以前から使用している「Leica LUX」アプリにカメラコントロールが対応しているので、デフォルトのカメラアプリと合わせ、こちらも活用しています。Leica LUXアプリの場合、カメラコントロールでのシャッター、スライド操作での露出度変更にのみ対応しており、ズーム倍率などは変えられないので、こちらもアップデートにより、もっと多機能になればいいなと感じています。