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やっぱりほしいデュアルeSIM、Galaxy Z Fold5は未対応
【Galaxy Z Fold5】
2024年6月14日 00:00
5月は海外旅行や出張が相次いだが、現地での回線をどうするかが悩みどころだった。と言うのも、メイン端末として使っている「Galaxy Z Fold5」が、物理SIMとeSIMそれぞれ1回線ずつのデュアルSIMだからだ。
日本では、irumoで維持したドコモ回線で電話やSMSを使いつつ、ソフトバンクは「ペイトク無制限」にしてデータ通信に活用している。前者はeSIM、後者は物理SIMを選択した。
これは、海外出張時に電話番号は生かしつつ、データ通信を現地SIMにするためだ。海外キャリアがeSIMを用意していないケースがあるため、物理SIMを交換可能にしておいた方がいい。
これなら、物理SIMを交換し、データ通信するキャリアを変更するだけで済み、ドコモ回線は入れっぱなしにできる。海外では転送電話でIP電話に転送をかけているが、SMSも届くため着信に気づきやすくなる。
この方法だと、当然ながら何らかの方法で物理SIMを調達する必要が生じる。現地の空港で購入できる場合は比較的イージー。最近では、Amazonなどの通販サイトで現地SIMを売っていることもあり、それも併用している。
実際、5月に行った台湾では、台北の松山空港で中華電信のSIMを購入、英ロンドンでは事前に購入しておいた3のSIMカードを入れて活用した。
一方で、米国ではソフトバンクのアメリカ放題が使えたため、SIM交換はなし。日本にいるときと同様、ドコモ回線のeSIMとソフトバンク回線の物理SIMで過ごした。アメリカ限定ながら、ローミングが無料で、かつデータ通信が容量無制限になるのはうれしいポイントと言える。
それはさておき、事前にSIMカードを購入しておくのはなかなか面倒。空港で調達しようとすると、入国後になってしまうため、着陸直後は通信ができない。
また、TransatelのUbigiや、Airaloなどのローミング専業MVNOもその多くはeSIMでサービスが提供されている。国や地域によっては十分料金が安いうえ、何より手軽に使えることもあり、もう1台のiPhoneでは海外用のローミングeSIMを活用することが多い。
また、最近ではオンライン旅行代理店が、現地キャリアのeSIMを販売している場合がある。しかも、割引やポイントなどで、現地キャリアより安いこともある。
例えば、昨年韓国に取材に行った時には、コネストというサイトでSK telecomのeSIMを購入した。この手のサービスだと、台湾に本拠地を構えるKKdayや、香港のKlookなども主にアジア圏各国のeSIMを取り扱っている。
Galaxy Z Fold5でも利用は可能だが、それをすると、電話番号が必要なドコモ回線をオフにしなければならない。物理SIMとeSIM、それぞれ1回線ずつという制約があるため、組み合わせ方が限定されてしまうというわけだ。
先に述べたように電話は転送しているため、どうしてもという場合はドコモ回線側をオフにしてもいいが、可能であれば避けたい。そんなわけもあって、物理SIMを調達するようにしている。
一方で、端末によっては2回線ともeSIMに設定できる「デュアルeSIM」に対応していることがある。iPhone 13シリーズ以降のiPhoneや、Pixel 7シリーズ以降のPixelは、これに対応。
実はGalaxyも、4月に発売された「Galaxy S24」「Galaxy S24 Ultra」が、デュアルeSIM対応モデル。サムスン電子が24年に発売するフラッグシップモデルは、この仕様に準拠するのではないかと思われる。
Galaxy Z Fold5も、4月のアップデートで「Galaxy AI」に対応したほか、ひっそりと「eSIM転送」の機能も追加されている。
現時点で利用できるのは“ドコモだけ”だが、端末上の操作だけで簡単にeSIMプロファイルを転送可能。この機能、国際的な携帯電話業界の団体GSMAが策定した標準仕様に則っているため、GalaxyとPixelの間でeSIMプロファイルを転送するといったこともできる。
過去には「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」が後からデュアルeSIMに対応したこともあり、Galaxyもシレっと4月のアップデートで対応しないかな……と、ひそかに期待していたが、残念ながらそれはなかったようだ。
端末内に組み込まれているチップの違いもあり、ソフトウェアだけでどうにかなる話でもないため、仕方がないと言えば仕方がないのだが。
端末購入から約9カ月使ってきて、SIMの入れ替えもそれなりにしたが、やはり次に買い替えるならデュアルeSIM対応機種がいいなと思った次第だ。もし「Galaxy Z Fold6(仮)」がデュアルeSIMなら、またまたフォルダブル端末同士の機種変更をしてしまうかもしれない。
ちょうど「いつでもカエドキプログラム+」での利用期間も、あと少しで1年。次の発表が、今から楽しみになってきた。