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「国税庁からの重要なお知らせ」でフィッシング、トビラシステムズの調査レポート

 トビラシステムズは、2025年1月に同社の調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する調査レポートを公開した。調査期間は1月1日~1月31日まで。

詐欺電話は国際電話が最多

 2025年1月に同社の迷惑電話番号DBに登録された電話番号は、国際電話の番号が61.6%で最多となった。050番号を使うIP電話、固定電話、携帯電話の割合については横ばい傾向となる。

 国際電話の着信件数ランキングでは、アメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、中国のほか、+800から始まる国際フリーフォンを発信元とする電話が多く検出された。

 これらの電話は、「NTTファイナンス」などの事業者や、総務省をかたる自動音声ガイダンスを用いた架空料金詐欺とみられる手口が継続的に多発しているという。また、航空会社を名乗り架空の航空券購入などについて話す不審な電話や、国際フリーフォンでは末尾が警察署などで使われる「0110」番号からの着信が多発しており、警察関係者を装った特殊詐欺(オレオレ詐欺)などの可能性が考えられる。

詐欺SMS、宅配事業者を装う手口が最多

 2025年1月に確認されたフィッシング詐欺のSMS種別では、宅配事業者を装った手口が全体で最も多い69.3%で、次いで金融・決済サービスをかたる手口が22.4%となった。また、国税庁を装ったSMSが急増している。

 実在の企業やブランドを騙るSMSでは、りそな銀行を装ったSMSの発生割合が最多となった。また、東京電力、日本郵便、Mastercardなどを装ったSMSも確認されたほか、1月下旬からは国税庁をかたるSMSが急増している。これは、確定申告時期にあわせたものと推測される。

 国税庁をかたるSMSでは、国税庁を装い「重要なお知らせ」と記載されたSMSが多数確認されている。SMSに記載されたURLにアクセスすると、プリペイドカードによる架空の税金支払いを要求される。同社では、これらのSMSに記載されたURLにはアクセスしないように呼びかけている。