みんなのケータイ

Galaxy Z Flip4の「フレックスモード」は便利なのか?

【Galaxy Z Flip4】

 今秋、筆者にとって “初めての折りたたみスマホ” として購入したGalaxy Z Flip4。期待していた以上に使い心地はいい感じです。使うたびに開閉する作業を面倒と感じることはなく、むしろ、使わないときに閉じておけることに安心感が得られます。うっかり落としても画面にキズが付く心配はないし、ポケットの中で指が触れて誤反応してしまうこともないですからね。マナーモードにし忘れていて、電車の中で音が鳴ってしまった場合などに、パカッと閉じるだけで消音できるのも便利です。

 折りたたみスマホは、まだ使っている人がさほど多くはないので、友人や知人からうらやましがられると思っていたのですが、残念ながら、そんなことはなかったです。むしろ、同時期に買ったiPhone 14 Proのほうが「それ最新の? いいなぁ~」と言われました。カフェでこれ見よがしに使っていても、視線を感じることはなく……。そもそも、ケータイ(フィーチャーフォン)を使っていた頃は、みんなパカパカしていて、今でも折りたたみケータイを使っている人は結構いますからね。スマホをパカッと開いたり閉じたりする操作は、別段変わったことではないのでしょう。いや、ディスプレイが折り曲がるのですから、本当はすごいことなんですけどね。縦折りのスマホは、今後、ほかのメーカーも参入して機種が増えれば、自ずと普及するように思います。

 ただ折りたためるだけでも便利なGalaxy Z Flip4ですが、半分開いて机の上などに置き、指1本で操作できることも利点。その際に便利に使える「フレックスモード」が用意されていて、いくつかのアプリはあらかじめフレックスモードに最適化されています。

 たとえば、半開きで「カメラ」を起動した場合は、上半分にプレビューが表示され、下半分で設定を変えたり、シャッターを押したりできます。卓上に固定してブレずに撮影できることもメリット。インカメラで自撮りをする場合にも重宝します。

卓上に置いて「カメラ」を起動すると、上にプレビュー画面、下に操作パネルが表示される
地面に置いた場合など上の画面が見づらい場合は、このように下にプレビュー画面を表示することもできる

 撮影した写真や動画を見る「ギャラリー」もフレックスモードに対応しています。上に画像が表示され、下に表示されるタッチパッドをなぞって、画像を切り替えられます。画像編集の操作も下半分で行えます。

Galaxy純正の「ギャラリー」アプリでは、タッチパッドのなぞって見たい写真を探せる
スマホを卓上に置いて、指1本で画像を編集できる「YouTube」は、動画を再生すると、上半分に動画、下半分に詳細画面が表示されます。動画を見ながら、指1本でコメント欄を読んだり、自身がコメントを書き込んだりできます。
「YouTube」アプリもフレックスモードに対応

 ほかに「カレンダー」「時計」「電卓」「電話」などが、フレックスモードに対応しています。ただし、フレックスモードによって劇的に使い勝手がよくなるわけでもない。というのが筆者の率直な感想です。なお、「Google Meet」も対応していて、まだ使ったことはないのですが、ハンズフリーで通話できて便利かもしれません。

 フレックスモードに最適化されていないアプリも、「設定」で「フレックスモードパネル」を有効にすると、画面下部に操作パネルが表示されるようになります。

「設定」→「便利な機能」→「ラボ」→「フレックスモードパネル」でオンにすると、フレックスモードで使いたいアプリを選択できる

 例えば、「フォト」は、通常は画面中央に画像が表示されますが、「フレックスモードパネル」をオンにすると、画面が2分割されて、上に「フォト」アプリ画面がレイアウトを変えて表示されて、下に操作パネルが表示されます。ワンタップでスクショを撮ったり、タッチパッドを使って操作したりできますが、「ギャラリー」のようにタッチパッドをなぞって画像を切り替えることはできず、必ずしも便利に使えるとは言えません。アプリによっては、むしろ使いづらくなるものもありました。

初期設定のままで、半開きにして「フォト」を起動した場合
「フォト」のフレックスモードパネルをオンにすると、上にプレビューが表示され、下に操作パネルが表示される
操作パネルでタッチパッドを有効にして、プレビュー画面上のポインターを動かしたり、ダブルタップで画像を拡大したりもできる

 なお、フレックスモードパネルを表示させなくても、「Gmail」や「メッセージ」を使う際は、キーボードが画面下方に表示されるので、卓上に置いて文字入力ができて便利。画面を分割して2つのアプリを利用する「マルチウィンドウ」を使う場合も、操作を要するアプリを下に表示することで便利に使えます。たとえば、上に「YouTube」、下に「Twitter」を表示させると、動画を見ながら、その動画に関するツイートをチェックしたり、ツイートしたりできるわけです。

初期設定(フレックスモードパネルはオフ)で「Gmail」を使った場合
フレックスモードパネルをオンにすると、このような表示になるが、使い勝手はほとんど変わらない
半開きにできることで、マルチウィンドウの使い勝手も向上

 フレックスモードについては、まだ発展途上というか、もっと便利に使えるといいなぁと感じているのが本音。縦折りスマホが増えてきたら、最適化するアプリが増えてくれるかもしれませんね。でも、フレックスモードを使わずとも、半開きで卓上に置いて使えるのは非常に便利だと感じています。