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Series 6から買い替えた「Apple Watch Series 8」、その満足度は?

 Apple Watch Ultraが登場したことで、すっかり影が薄くなってしまった感はあるが、筆者は、新モデルとして「Apple Watch Series 8」を購入した。Galaxy Z Fold4とセットで使うなら「Pixel Watch」では……というツッコミが入りそうだが、当然ながらiPhoneも利用している。

 ことスマートウォッチに関しては、やはりまだApple Watchの方が完成度が高いのが実情と言えるだろう。特に決済サービスに関しては、SuicaやNFCのタッチ決済だけでなく、iDやQUICPayまで使える利便性を一度体験してしまうと、なかなか手放せなくなる。

今年は、Apple Watchも機種変更した。購入したのは、Apple Watch Series Hermès Series 8。バンドは気温が下がるまで、ミラネーゼループを装着している

 腕時計として見たときには、ケースのサイズ / 素材の選択肢が充実していたり、バンドの種類が豊富にあったりするのも、Apple Watchの利点。今回(も)購入したのは、Hermèsコラボモデルにあたる「Apple Watch Hermès」。

 ステンレススチールのケースが美しく、付属のレザーバンドは質感が非常に高い(が、まだそこそこ暑く、汗で傷んでしまうので純正のミラネーゼループに交換している)。サードパーティ製のバンドが充実しているのも、Apple Watchの魅力と言っていいだろう。

 とは言え、さすがに8世代目まで来ると機能も成熟してくる。新モデルが出ても、前モデルとの機能差はわずかだったりもする。「Apple Watch Series 8」もそうで、ディスプレイはサイズが大きくなった「Apple Watch Series 7」を踏襲。チップの処理能力も、あまり変わっていないように見える。実際、アップルが発表会でも特に前モデルとの比較がなく、新機能の皮膚温センサーや衝突事故検出機能を紹介するのにとどまっていた。

皮膚温センサーや衝突事故検出機能に対応する

 前者は、筆者が男性のため、正直出番は少ない。体温が測れれば毎日の検温を簡略化できてよかったのだが……。後者は、先に購入した「iPhone 14 Pro」にも搭載されている。iPhoneなしで車に乗っているときには役立ちそうだが、利用シーンとしてはかなりレア。さらに、筆者は車を運転しない。この組み合わせを考えると、確率的に、ほぼほぼ出番はないと言っていいだろう。

 ではなぜ「Apple Watch Series 8」を購入したかというと、単純な話で、その前に使っていたのが「Apple Watch Series 6」だったからだ。

 Series 6との比較で言うと、ディスプレイ&ケースのサイズが大きくなっており、買い替えのメリットが出る。特に、黒以外の文字盤を使っていると、ベゼルが細くなっている効果が分かりやすい。筆者は、主にwatchOS 9で採用された馬の文字盤(Hermès限定)を使用している。背景は黒にしているが、オレンジの馬が端いっぱいまで広がるため、買い替えたことを実感できる。

買い替え直後に撮った写真。同じ文字盤だと、ベゼル幅の違いが分かりやすい

 耐久性の向上や、充電時間が短くなっていることもメリットと言えるだろう。このように見ていくと、「Apple Watch Series 8」は、Series 6以前のApple Watchを持っているユーザーなら満足できる可能性は高い。とは言え、Series 6に致命的な不満があったというわけでもなく、何となくサイズの大きなディスプレイにしたかったのと、本体の傷が気になってきたからということの方が、理由としては大きい。ステンレススチールのケースは、キレイな反面、傷がつきやすいのが難点だ。

 スマートウォッチを腕時計と考えると、スマホのようなガジェットと考えるかにもよるが、今の進化のペースを考えれば、2年に1回でも十分すぎるほど。毎年ペースだと、正直なところ、スマホ以上に違いが分かりづらいかもしれない。Series 6を売却した際の「バッテリーの状態」が87%だったことを踏まえると、あと1、2年は普通に使えたと思う。

 とは言え、5年前に発売されたSeries 3以前のモデルはwatchOS 9にアップデートできない。こうした点まで加味すると、最低でも4~5年に1回ぐらいの買い替えは必要になりそうだ。

2年間、ほぼ毎日利用したところ、バッテリーの状態は87%まで低下した。とは言え、交換が必要なレベルではなく、まだまだ使用できる。写真はPayPayフリマの出品画面。購入時にこの情報を加えておくと、売れやすくなる

 買い替えにあたり、Series 6は売却したが、ここではPayPayフリマを利用した。アップルの下取りがかなり渋い(苦笑)うえに、中古店でもiPhoneほどの高い買い取り価格がついていないからだ。

 ケースにはそこそこ小傷があり、バンドもかなり痛んでいたが、7万4000円ほどで売却できた。Series 8の価格と差し引きすると、約10万円。円安が進み、Series 8の価格が上がっていることもあるため、出費は小さくなかったものの、Hermèsモデルだと考えれば悪くない金額と言える。買い替えを考えている人は、フリマアプリの活用も検討したい。