みんなのケータイ

発表会での撮影に便利な「Galaxy Z Fold3 5G」のフレックスモード

 新型コロナの感染者数が減少を続けるなか、経済活動が日常に戻りつつある。5月、6月はこの2年で、リアルな取材がもっとも多かったかもしれないと思ったほどだ。逆に、オンラインだけというケースはかなり減ってしまったような気がする。オンライン取材では、スクショで写っている登壇者やスライドを記録しておくことが多いが、リアルな場ではそれができない。そのため、以前のようにデジカメを持ち運ぶ頻度が増えてきた。

 もっとも、記録が中心でたまに資料として記事内に使う程度であれば、スマホのカメラで十分。HDRの効きがよかったり、スライドだけを抜き出してくれたりと、逆にスマホの方が後処理などで“使える”写真を撮れたりもする。ただ、スマホの場合、写真を撮ろうとすると、その都度ロックを解除して持ち上げ、シャッターを切らなければならない。

メモと記事での使用を兼ね、こんな写真を撮ることが多々ある。この写真もGalaxy Z Fold3 5Gで撮影した

 「Galaxy Z Fold3 5G」であれば、そんな作業の一部を簡単にこなすことができる。以前も本コーナーで紹介した「フレックスモード」がそれだ。フレックスモードとは、半開きのまま本体を固定して使用するスタイルを指す。スタンドや三脚などのアクセサリーがなくても、机の上に端末を置いたまま撮影することができるのがメリットだ。半開きにした際の専用ユーザーインターフェイス(UI)も用意されており、操作は机に置いている下半分だけで完結する。

折り曲げたまま机の上に置けるため、構図を固定したいときの撮影が簡単だ

 構図を決めたら後は撮っていくだけでOKになり、端末を1回1回持ち上げる必要がなく便利だが、難点もある。カメラが自動で終了してしまうことだ。Galaxyシリーズは、バッテリーを節約する観点で、約2分、何も操作していないと、カメラが自動で終了する仕組みになっている。フレックスモードで撮影している際にも、この設定は引き継がれている。

 そのため、しばらく撮影しないでいいシーンが続いてしまうと、カメラを再度立ち上げ直す必要が出てくる。単にカメラを再起動するだけならいいが、構図を整えるために、わずかにズームしていたり、「プロモード」で露出やシャッター速度を修正していたりすると、再設定が少々面倒。特に後者の場合、細々とパラメーターを調整していると、チャッターチャンスを逃してしまう事態にもなりかねない。

 そこでひらめいたのが、撮影と撮影の間は、撮った写真を表示しておくという方法だ。フレックスモードで撮影していると、画面左下に撮った写真のサムネールが表示されるため、ここをタップするとギャラリーが開き、写真が全画面表示になる。この状態だと、2分間経ってもギャラリーが表示されたまま。ここから1画面戻ると、カメラアプリに戻り、撮影を再開できる。ズームやシャッター速度、露出などの設定は初期化されない。

撮影直後に表示されるサムネールをタップすると、カメラの自動終了までの時間が保留になる。サッと戻るだけで、同じ設定のまま撮影を続けられる

 欲を言えば、カメラの自動終了時間は、モードごとにユーザー側である程度設定できるようにしてほしいが、ないものは仕方がないので、上記のような方法で回避している。しばらく試しているうちに、写真を表示し忘れることもなくなった。

 当初は端末側のシャッターボタンをタップして撮影していたが、たまに指や手が当たって、位置がずれてしまうことがあった。記者会見などでは、基本的にキーボードを使ってメモを取っているため、設置場所によってはいったん入力をやめて、腕を伸ばさなければならない。これをもう少し簡略化したいと思っていたときに、「S Pen Pro」にリモートシャッター機能がついていることを思い出した。

S Pen ProをBluetoothで接続しておけば、ボタンを押すだけでシャッターが切れる

 「S Pen Pro」は「Galaxy Z Fold3 5G」とBluetoothでつながり、カメラを遠隔操作できる。遠隔シャッターは、「S Pen Pro」側のボタンをタップするだけだ。「S Pen Pro」をキーボードのそばに置いておき、必要になったらボタンをクリックすれば撮影は完了する。ただし、上記のように、カメラが自動終了してしまうのには気をつける必要がある。撮ったあと、遠隔操作でギャラリーを開く方法があればいいのだが……。

 フレックスモードでの撮影が便利な「Galaxy Z Fold3 5G」だが、最大の難点は発表会で最前列を確保しなければならないところだ。前に人が座っていると、高さが圧倒的に足りない。発表会によっては机がないこともあり、そうなると完全にお手上げだ(笑)。このように活用できるシーンは限定されてしまうが、利便性が高いのも事実。Galaxy Z Fold3 5Gなどのフォルダブルスマートフォンを持っているなら、ぜひ活用したい機能の1つと言えそうだ。