みんなのケータイ

Galaxy Z Fold3のFlexモードでロー/ハイアングルでの撮影が楽に

 中腰の姿勢がつらい年齢になってきた。先日も、ギックリ腰になりかかった(プチギックリ腰と呼んでいる)が、地元の優れた情報に精通している友人から聞いていた、優れた鍼灸院にかかったおかげで、事なきを得た。

 中腰が難しくなると、困るのは写真を撮らねばならないときだ。インタビューなど、対個人の場合は、失礼にあたるのではないかと思い、独立したデジカメ(といっても、ビッグサイズのコンデジ)を使うのだが、イベント取材などではスマホを使うことも多い。デジカメ(コンデジ)にはチルト式モニターがあるから良いが、スマホの場合ローアングルで撮影しようとすると、モニターを確認するために中腰にならざるを得ないのだ。

 ここで重宝するのが、折りたたみスマホGalaxy Z Fold3だ。Galaxy Z Fold3は、たたんだ状態でスリムなスマホ、広げればワイドなディスプレイを持ったファブレット(←死語)として使えるが、中途半端に折り曲げた状態の「Flexモード」を搭載している。これが、撮影時にいい仕事をしてくれるのだ。

 Flexモードを発動させるには、「ディスプレイを横持ちした状態」で「一定の角度に開く」必要がある。

 この、一定の角度にはかなり幅があり、90度のときだけとは限らない。

 試してみたところ、最大で154.3度~18.5度の間でFlexモードが発動していることがわかった。

ギリギリまで開いてみた状態。64.3と表示されているので、直角である90に64.3をプラスし、154.3度でも全画面モードにならないことがわかった。なお、もう少し開いてもFlexモードのままだが、開く動作のときと閉じる動作のときでは、若干、トリガーとなる角度に違いがあるようで、開く動作のときのほうがより大きな角度でもFlexモードでの表示となった
こちらはギリギリまで閉じてみた状態。「71.5」と表示されているので、直角である90から71.5をマイナスし、18.5度でもFlexモードのままであることがわかった

 たとえば、被写体をできるだけ上方から撮りたいという場合、“一画面しかない”スマホでは、スマホレンズを下にした状態で高く掲げてシャッターを切る。うまく撮れたかどうかは、撮影後にしかわからず長年の勘頼みになってしまう。もちろん、インカメラを使えばモニタリングしながらハイアングルを攻めることもできそうだが、ほとんどのスマホではインカメラではなくリアカメラがメインカメラであるため、インカメラでは若干仕上がりに差が出しまう。

 しかし、Flexモードで撮影すれば、上半分をモニターにして被写体を捉えつつ、ディスプレイをギリギリまで鋭角の状態に開く。そうすれば、下からモニタリングできる。

カメラレンズを下向きにして上半分をモニターとして利用。

 逆に、ローアングルを攻めたいときには、レンズを上向きにした状態で下半分をモニターとして使う。こちらも鋭角ギリギリに開いておけば、かがむことなくどのような写りになるかを確認できる、というわけだ。

カメラレンズは上に、モニターは下半分にして撮影すればここまで際どくローアングルを攻められる。“一画面しかない”スマホであれば、頭の半分を床にのめり込ませないと撮影できないだろう

 モニターをディスプレイの上側、もしくは下側に切り替える方法も簡単だ。カメラアプリを起動してFlexモードにした歳に左上に表示されるボタンをタップすればいい。モニターが上半分になっているときは「↓」が表示されているし、下半分になっているときは「↑」が表示されているはずだ。

こちらは、ディスプレイ上半分がモニターになっている例。矢印は下向きだ
こちらは、ディスプレイの下側をモニターにしている。モニターが上でも下でも切り替えボタンは左上に表示される

 これで、体勢をあまり変えることなく、ハイアングルでもローアングルでも撮影ができるようになった。なんと便利なことか。

 もっとも、分度器アプリの入った別のスマホで撮影中に無理な体勢を取り、「イテテテテ……」となったのは言うまでもない。