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「Xperia 1 II」でライブ配信、「無音」と「StreamYard」の課題を解決する方法

【Xperia 1 II SO-51A】

 前回「Xperia 1 II SO-51A」と「UVCアダプター」との組み合わせで、動画配信を行うレポートをしましたが、結果としてはうまくいきませんでした。今回はその続きとなります。

 前回3つのUVCアダプターでテストしたところ、そのうち「8RGR2-H01C01T0PE」と「JVA02」の2つは、どうしても想定したような動作はしませんでした。そこで今回はアイ・オー・データ機器の「GV-HUVC」にしぼってテストしています。

GV-HUVC/アイ・オー・データ機器(実売価格:1万6400円前後)でテスト

 想定どおりに動作しなかった問題は2つ。ひとつはYouTubeアプリからの生配信で、映像は出力されるものの、音声は出ずに無音になってしまう問題です。使用しているデジカメ(E-M1 Mark III)からHDMIでスピーカー付きのモバイルディスプレイにつなげると、デジカメのマイクが拾った音声がスピーカーから鳴っています。なので、「そもそもデジカメから音声は出ていない」という可能性はありません。

 またXperia 1 IIではなく、パソコンにGV-HUVCを接続した場合もちゃんと映像だけでなくデジカメのマイクからの音声がきていました。なので「GV-HUVCから音声信号が出ていない」わけでもなさそう。

 万策尽きたかと思ったのですが、ふとXperia 1 IIの3.5mmイヤホンジャックにマイクを接続したらどうなるかと試してみたら、これがビンゴ。接続したのはスマートフォンに直接挿して使える、4極タイプのプラグを装備したマイク。マイクを接続すると、動画と一緒に音声も出力されるようになりました。

4極プラグのマイクをXperia 1 IIの3.5mmイヤホンジャックに装着
このスタイルならYouTubeアプリでデジカメからの動画と、外付けマイクからの音声を合わせて配信できた

 結局デジカメのマイクからの音声は拾えませんが、もともと高音質で配信するために、デジカメに外部マイクを付けようと思っていたので問題なし。映像はUVCアダプターを経由して、音声はXperia 1 IIに直接マイクを装着という方法で、YouTubeアプリからの生配信はクリアできました。

YouTubeで配信中の画面

 想定どおりに動作しなかったもうひとつの問題は、Chromeから配信サービスのStreamYardにアクセスして動画配信を行う際に、UVCアダプターを指定するとエラー表示で映像が出ないという問題です。

このエラー表示でUVCアダプターからの映像が表示されない

 この解決方法は、意外なところで気がつきました。それは、同じくソニーモバイルの「Xperia PRO」を別件で使用していたときのこと。Xperia PROはHDMI入力の機能があり、UVCアダプターなしでデジカメなどの映像を取り込んで動画配信ができますが、このXperia PROでもXperia 1 IIと同じエラーがでて使用できなかったのです。

 Xperia PROの場合、正確には最初はちゃんと動作していたのに、しばらくしてから再度トライしてみるとエラーが出たという感じ。その間にしたことといえば、「Chrome」アプリのアップデートです。そこでChromeのアップデートを削除して、再起動後にテストしてみると、Xperia PROでエラーが出なくなりました。

 ちなみにChromeのアップデート削除は、設定アプリの「アプリと通知」からChromeの情報にアクセスし、右上のメニューから「アップデートのアンインストール」を選べばオーケー。

Chromeのアプリ情報からアップデートをアンインストールする

 同じようにXperia 1 IIでもChromeのアップデートを削除して、再起動後テストしてみたところ、GV-HUVCからの映像が表示されました。どうやら最新版のChromeアプリでは何かしらの仕様変更かバグがあるようです。

StreamYardの設定から、GV-HUVCの映像を選んで表示できるようになった

 ちなみにChromeからStreamYardでの配信合も、3.5mmのイヤホンジャックに外付けマイクを接続すれば外付けマイクからの音声を拾ってくれます。外付けマイクを使わない場合は、Xperia 1 II本体内蔵マイクからの音声になります。

StreamYardでも高音質で配信するなら「UVCアダプター+外付けマイク」スタイルに
StreamYardはテロップや名前、コメントなどが表示できるので凝った配信もできる

 ただアプリのアップデートをアンインストールするのは、セキュリティーなどの問題もあるので、できれば最新版にしておきたいところ。今後修正されることを期待したいですね。