みんなのケータイ
室内サイクリングしながら動画とアプリも見たかったので1画面にまとめた
【arrows 5G F-51A】
2021年3月5日 06:00
コロナ禍で運動不足になることを見越し、2020年に本格的に始めたバーチャルサイクリングソフト「Zwift」。最初はとにかく習慣づけるため、仕事が終わったらすぐ始められる&始めたくなるように、快適な室内サイクリング環境を作り上げることに心血を注いでいた。しかし、かれこれ1年近くZwiftを続けてきた今となっては、よほど忙しくて時間が空けられない日以外は普通に毎日自転車にまたがるようになった。もう完璧に生活習慣として染みついた感じだ。
とはいえ、毎日ただただ画面を見ながら自転車をこぐだけでは飽きもくる。美しい3Dのバーチャル空間も、そこで競い合う世界中のサイクリストたちの姿も、たしかにモチベーションの1要素にはなるけれど、いわばただの飾りである。本質的には、どれだけ頑張って自転車をこいでパワーを出すか、どれだけ汗をかいて消費カロリーを増やすか、という自分との戦いでしかない。その結果が画面に映像で表現されているだけなのだ。
ということを考えていくと、あまりじっくりZwiftの画面を見る必要もなくなってしまう。もちろんレースではライバルがいるわけで、その人たちの動きを見ながら駆け引きすることもある。けれども、そういうレースに参加するのはせいぜい週に1回程度。他の日は、あらかじめ決められたメニューをこなしていくワークアウトで基礎トレーニングを積み重ねる(もしくはカロリーを減らす)だけだ。そうなると画面を見る必要はほとんどないし、画面内容に面白味を感じることもない。暇である。だったら時間を有効に使うために別のことをやっていたい。
なので、最近はトレーニングしながらスマートフォンで動画を見ている(動画鑑賞が有効な時間の使い方かどうかは置いておくとして)。話題の音声SNS「Clubhouse」で「ZwiftしながらしゃべるRoom」みたいなのを作ってみたりもしたが、当然のようにハァハァしか言えなかったし、無理矢理しゃべっていたら半端なく心肺に負担がかかって吐きそうになったのでやめた。やはり動画を見るだけの方がいい。
Zwiftを表示するパソコンのディスプレイの前に、スマートフォンを固定して動画視聴する。これはこれで快適なのだけれど、自転車に乗車している体勢や機材配置の都合上、動画が小さく見えるのが気になる。もっと言うと、Zwiftの操作を補助するスマートフォンアプリ(コンパニオンアプリ)もあり、これも同時に使いたい。そんなこともあって、これまではZwiftをパソコンで、コンパニオンアプリをスマートフォン(iPhone)でそれぞれ動かし、さらに動画をメイン端末のarrows 5G F-51Aで見る、というスタイルで自転車をこいでいた。
ただでさえハァハァして頭の酸素が不足気味のところに、3つの画面それぞれを個別に見る必要があるというのは、なかなかにストレスである。どうにかしてパソコンの1画面にZwiftと、動画と、スマートフォンの画面をまとめられないだろうか、と考えた。Zwiftと動画はパソコン上で動かすのでウィンドウを並べればそれだけで済む。問題はスマートフォンの画面だ。
Windows 10であれば、「このPCへのプロジェクション」という機能があり、スマホ画面をWi-Fiで飛ばしてパソコン画面に表示させることができる。だが、この場合は画質がよろしくない。圧縮率が高いせいかノイズで画面がぼやけて見にくく、画面全体の表示が崩れることもある。マウスやキーボードでスマホ画面を操作することもできるけれど、遅延のせいで実用性は乏しい。
高画質で遅延が少なく、それでいてマウス・キーボードからスマホ操作ができるものを探し、行き着いたのが「Vysor」というアプリだ。無料で使うこともできるが、その場合はUSB接続かつ低画質設定でしか利用できないのがネックとなる。なので、できれば毎月2.5ドルからのPro版で全機能を使えるようにするのがおすすめ。
Vysorを組み合わせることで、状況把握だけしたいZwiftはそこそこに、動画と、ステータス確認用のスマホ画面は今までより大きく表示できる。しかもスマホ画面はマウス・キーボードから直接操作できるので、1画面に情報がまとまっただけでなく、操作系も統一された。おかげで次の1年も毎日楽しくZwiftできそうである。