iPhone 12 ProとMate 30 Proのカメラで撮り比べてみた

　iPhone 12シリーズが発売されましたね。もちろん私も買いました。選んだのは「iPhone 12 Pro」で、「iPhone 11 Pro」からの買い換えです。

　iPhone 12 Proのパシフィックブルーを購入。

　ケータイWatchのライター諸氏の中には4モデルすべて購入する強者もいらっしゃいますが、私は普通の人間なので1台のみ。なので、今回もどのモデルにするかしばらく悩みました。コンパクトモデルに思い入れがないので、「iPhone 12 mini」は早々に選択肢から外れたのですが、毎度高機能を持て余すことから「iPhone 12」にするか、Proモデルにするかは、かなり考えました。iPhone 12は12シリーズの標準モデルで、特にリッチなゲームをするわけでもない私には十分のスペックです。発表会で見て12のグリーンも気に入っていました。

　とはいえ、トリプルカメラからデュアルカメラにスペックダウンする思い切りがありませんでした。望遠はそれほど使わないとはいえ、あって困るものではありません。また、LiDARスキャナを活用したナイトモードでのポートレートモード撮影にも興味がありました。

　Proモデルを買おうと決めても、ProにするかPro Maxにするかという問題があります。値段は1万円程度しか変わらないのに、Pro Maxは広角カメラのセンサーや画素サイズが大きく、センサーシフトの光学式手ぶれ補正になっていて、カメラ性能の違いが大きいと感じました。寸前までPro Maxにしようかと思っていたのですが、結局Proに決めた要因は本体の重さ。226グラムもするPro Maxはやはり重すぎると判断しました。

　iPhone 12 Proは、11 Proよりも画面、本体サイズとも少し大きくなっていますが、手に感じる重量やサイズ感は変わりません。今回は側面のエッジが立っているので、そこが手に当たりますが、スルッと落としそうになる感じがなく、持って歩いていて安心感があります。そして懐かしい感覚。側面のフレームがフラットになっているので、iPhone 4や5の頃を思い出し、あのデザインが好きだったんだなぁと改めて感じます。といって、また角が丸くなったら、持ちやすくていいなぁと感じるような気がしますが。

　新しいiPhoneを購入したら、今まで使ってきた「HUAWEI Mate 30 Pro」と撮り比べをしたいと思っていました。11 Proのときは、明るい場所での写真は甲乙付けがたくも、個人的には、より色鮮やかなMate 30 Proを好んでいました。夜間の撮影については、写真とは思えない仕上がりに好き嫌いはあると思いますが、個人的には圧倒的にMate 30 Proに軍配。その印象が変わるか試してみたかったのです。以下の写真は、明るい場所は基本的に広角のオートで撮っています。

　雲のせいでiPhoneの方が空の青が鮮やかに見えますが、他の写真ではMate 30 Proも同じくらい鮮やか。Mate 30 Proのイチョウの木は、葉の色の違いがはっきりしていてインパクトはありますが、iPhoneの方が実際に近く自然に撮れています。

　これはiPhoneに軍配を上げます。濃いピンクのガーベラですが、花の色がMate 30 Proは違いすぎます。両方ともレンズが明るいせいか、ポートレートモードやアパーチャを使わなくても近寄って撮るときれいに背景がボケてくれます。

　iPhoneは自動のナイトモード（2秒）、Mate 30 Proは夜景モードで撮りました。時計の文字盤や強い光のところはさすがのMate 30 Proですが、iPhone 12 Proのナイトモードは11 Proより一段ランクアップした印象がありますし、Mate 30 Proほど撮るのに時間がかからず、モード変更が不要なのもいいですね。どちらも非常にきれいです。スマホの暗所撮影は本当に進化したと感じます。

　これまた評価が難しい。店内は少し暗めでしたが、テーブルの奥に明かりがある状態。どちらもリアルに撮れています。強いて言えば、質感がより表現されていると感じるiPhoneが好きです。

　見比べてみて、正直、カメラはどちらでもいいと思いました。そして、Mate 30 Proが圧勝という印象はなくなりました。12 Proのカメラは11 Proからそれほど変わったと思っていなかったのですが、夜景が美しく、寄りの写真で背景がきれいにボケてくれました。広角レンズがF1.8からF1.6へと明るくなった効果があるようです。