みんなのケータイ

2018年に最もよく利用した意外な電子決済サービス

 12月上旬、怒濤のような“100億円還元”PayPay祭りが駆け抜けていきました。ボーナスシーズンだったこともあるのでしょう。SNSのタイムラインに続々と流れてくる、アレ買った、コレ買った報告に、「みんな、なんだかんだ言ってお金あるんだなぁ」と驚きつつ、ちょうどオフィスの複合機が修理不能となったこともあり、私も20%還元の恩恵を受けて複合機を新調しました。PayPay祭りのその後の顛末はご存知の通りですが、実際に還元が実施される1月10日以降、もうひと盛り上がりあるのでは? と、個人的には楽しみにしています。

 さて、前回の本コーナーでも書きましたが、PayPayに限らず、2018年は本当に「なんとかPay」の話題に事欠かなかった1年でした。私自身もいくつかの電子決済サービスを利用しましたが、振り返ってみるとモバイルSuicaに次いでよく使った電子決済サービスは、案外「Mobile Starbacks Card」だったかもしれません。外出先で仕事をするときはよくカフェを利用するのですが、中でも電源とWi-Fiが使え、おかわりができるOne more Coffeeのサービスもあるスターバックスコーヒーは、最も利用頻度の高いコーヒーチェーンのひとつ。しかしスタバは、残念ながら一般的な電子マネーには対応していません。ドトールコーヒーやエクセルシオールカフェ、タリーズコーヒー、上島珈琲店、星乃珈琲店など、たいていのコーヒーチェーンにはSuicaなどの電子マネーが導入されていますが、スタバが対応しているのは、つい最近までオリジナルのStarbacks Cardだけでした。

 Starbacks Cardはプリペイド型のプラスチックカードも販売されていますが、スマートフォンの公式アプリでMobile Starbacks Cardが利用できます。登録したクレジットカードからチャージするしくみで、1000円以下になったら2000円チャージなど、オートチャージを設定することもできます。支払時にはアプリを開いてバーコードを読み取ってもらうだけ。50ごとにスターと呼ばれるポイントが貯まり、250スター貯まるとレベルアップ。さらに150スター貯めるごとに、お店で使えるチケットがもらえるといった特典もあります。

 公式アプリではこのほか「Starbucks eGift」という、メールやSNSで500円のドリンクチケットが贈れるサービスも利用でき、この決済にもMobile Starbacks Cardが利用できます。ちょっとしたお礼に便利なので、これも今年よく利用したサービスのひとつ。なお受け取ったStarbucks eGiftも、スタバの公式アプリに保存できます。

スタバ公式アプリで使えるMobile Starbacks Card。バーコードを表示するだけと使い方は簡単。実はオートチャージもできます。入金条件は1000円、3000円、5000円のいずれかで設定可能。入金金額は2000円、3000円、5000円、1万円が選べます
スターバックスコーヒー一部店舗に設置されたLINE Pay据置端末。LINEとは店頭決済に止まらない包括的な業務提携を締結したとのことで、詳細は2019年春に公式発表予定となっています

 2018年、これだけいろいろな新しい電子決済サービスが話題になったのに、結局スタバかよと思われるかもしれませんが、実はアメリカで最も普及しているモバイル決済はApple PayでもGoogle Payでもなく、Starbucksだという調査報告もあります。そのスタバの新宿など一部の店舗で最近、LINE Payでも支払いができるようになりました。LINE PayはQUICPayと提携したり、中国のWeChatPayと提携したりと、2018年に最も勢いを感じさせてくれた電子決済サービスの1つ。スタバとの提携もまさにそんな勢いを感じるニュースと言えます。スタバヘビーユーザーとしてはLINE Payだけに限らず、いろんな電子決済サービスに対応してくれれば、もっとノマドワークがしやすくなるなぁと期待しています。