みんなのケータイ

久しぶりにiCloudのストレージを整理したら8GBくらい減らせた

【iPhone X】

「設定」トップのApple IDメニューにある「iCloud」でメッセージの同期設定ができるのだが、ここで容量が逼迫していることに気がついた

 先日のiOS 11.4へのアップデートで、iOS標準の「メッセージ」アプリのメッセージ履歴データがiCloud同期するようになった。

 iPhoneはずっとバックアップ&復元をしているので、基本的に以前使っていたiPhoneで受信したメッセージも現在のiPhone Xに入っているが、今回のiCloud同期により、バックアップ復元していないほかのiPadやMacなどでも過去ログを参照できるようになった。筆者のように複数の端末を併用している環境では、こうしたiCloudによる連携が非常に便利である。

 が、今回メッセージをiCloud同期させる設定操作をしていたら、一つの問題に気がついた。iCloudのストレージ残量がかなり逼迫しつつあるのである。もっと余裕があったつもりだったが、残量はすでに10GB程度となっていた。

 筆者は月額130円で50GBのストレージを契約している。iCloudのストレージプランは、無料だと5GB、月額130円で50GB、月額400円で200GB、月額1300円で2TBの4種類。50GBで足りないとなると次は月額400円だ。長者として名高い筆者にとって、400円など1日の食費の半分程度、使うかどうかに1時間も悩まない程度の金額だが、それでも使うリソースは少ない方がスマートである。

 なぜストレージ容量が逼迫しているか、原因を知っておくべきである。お金も体重もコンピューターリソースも、何だってだいたい同じだ。なぜ増えるか(あるいは減るか)を意識しなければ増減をコントロールできない。現時点で問題がなくとも、数年後にコントロール不可能な事態になっていてもおかしくない。

 ちょうど一昨年の本コーナーでもiCloudのストレージ整理について書いていた。そのときは整理した結果、iCloudのストレージ残量を30GBまで増やしている。それが2年で残量10GB。いったい何が起きたのか。

 まずバックアップのサイズだが、これはメイン機のiPhone Xが5.8GB、予備機のiPhone SEが4.4GBとやけに大きかった。稼働中のiOS端末は10台ほどあり、全部で10GB近くなるのは避けられないところだが、しかし通常は1GB未満なのに、1端末で5GB以上は大きすぎる。

 このバックアップサイズの増大については、ここ2年ほど怠っていたボイスメモのデータをバックアップすることで削減できた。筆者は発表会やインタビューでのボイスメモをiPhoneで録っているのだが、これが年間2GBくらいのペースで増えている。これらのボイスメモファイルをNASにバックアップし、端末上から削除し(アプリごと消すのが手っ取り早い)、それからバックアップを一旦iCloud上から消してから作り直すことで、一気にバックアップのサイズを1GBほどにまで減らせた。とても良い。ディ・モールト・ベネだ。

iCloud上の各要素の容量も確認できる。バックアップがかなり大きい
バックアップのサイズ。全14GB中、2端末で10GBを占めていた
ボイスメモ整理後のバックアップサイズ。一気に小さくなっている

 そういえば次期iOS 12ではボイスメモもiCloud同期するらしい。さらにiCloudのストレージ容量を使ってしまいそうだが、写真がiCloud同期したときと同様、ボイスメモもバックアップ対象から除外されると思うので、結果的にはiCloud容量の節約につながりそうだ。また、管理しやすくなることも期待できる。

 もう一つ容量が急増していたのは、写真とビデオである。2年前の記事執筆時点では7.1GBだったのが、現在は14.23GB、2年で2倍に増えている。2年前の記事では「(残り容量が)30GBあれば、今のペースで写真やメールが増えていっても10年は持ちそうだ」などと書いているが、とんでもない、増加ペースが増えていくと2年後には28GBとかになりかねない。

 写真の容量が急増した原因は、旅行の写真や動画をほぼほぼiPhoneで撮影するようになったことが大きい。たとえば今年のMWCついでのイギリス旅行では、写真と動画あわせて723項目、合計1.93GBほど撮影している。撮る数も増えているが、写真の高精細化やパノラマ撮影、タイムラプス動画など、1項目あたりの容量も増えているのもポイントだ。HEIFによって容量が減るかとも思ったが、そうでもなかったようだ。

 ボイスメモ同様に写真もNASに避難させることを検討した方が良いかも知れない。が、現時点ではギリギリ容量が間に合っているので、しばらくはiCloud上で粘りたいとも思っている。というのも、NAS上に避難させると汎用のファイルビュアーを使うことになり、自動分類や地図表示など、写真アプリの便利な機能が使えなくなってしまう。

 ただ、将来的に手が付けられないくらい容量が増えそうだったら、Googleフォトを利用しようかな、とは思っている。Googleフォトは枚数無制限・無料サービスだと写真を圧縮縮小するが、それでも普通に見るのに困るような画質ではない。iOS/macOSの写真アプリのような地図表示はないが、ワード検索の精度はiOS/macOSの写真アプリより精度が高いような気もする。

 すでにiPhoneとmacOSには同期アプリをインストール済みで、iPhoneで撮影した写真や動画はGoogleフォトに転送するようにしているので、写真アプリの内容はほぼGoogleフォトと同期している。いつでもiCloudフォトストレージの写真を減らしても良い状態を整えている。

旅行写真。これが調子に乗って撮りまくると凄い量になるのである
iOS/macOSの写真アプリも被写体検索できるが、Googleフォトの方が精度も検索対象も多い気がする
iCloudはmacOSからも細かく設定や整理ができる

 あとはメールも合計で10GBを超え、年間1GBくらいのペースで順調に増えているが、こちらの対処はしばらく保留とするつもりだ。デカい添付ファイル付きのメールの送受信をなるべく避けたり、不要なメルマガを解除することで受信メール数自体を減らしていく必要はあるが、しかし情報収集が仕事の一環である以上、メールが増えることを避けることはできないし、過去のメールをバックアップして検索しにくくなるのも避けたい。

 ちなみにiCloudではmacOSの作業フォルダ(書類フォルダ)も同期させていて、作業中の原稿テキストから参照中のPDFまで保存しているのだが(撮影した写真は別管理)、そちらは定期的に整理していることもあり、合計で1.3GBほどに収まっている。また、新たに同期するようになったメッセージに関しては、33MBほどしか使っていない。

 とりあえずiCloudの容量を大きく使っていたバックアップについては、8GBほど節約できた。今後もボイスメモの整理を怠らなければバックアップサイズが爆発的に増えることはないはずだ。しかし写真とメールが増え続けるのだけは避けられそうにない。まぁ200GBのプランもそれほど高くないので、足りなくなったらそっちに移行すればいいだけのことなのだが、少ないリソースをやりくりするのって、なんかそれ自体が楽しくなってしまうのよね……。

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