みんなのケータイ

思い出と写真とiPhone/iCloudのストレージ節約

【iPhone SE】

スタンド型の簡易スキャナ「SnapLite」(実際にはACアダプターが必要)

 先日、父が亡くなり、遺品のアルバム数十冊分の写真を、PFU製の簡易スキャナ「SnapLite」で撮影してデジタル化した。SnapLiteはiPhoneのカメラを使うスキャナだ。今回のような用途では、6月下旬発売のPFU製「Omoidori」の方が適しているが、Omoidoriの発表直前に取り込み作業とアルバム処分をしたので、微妙に間に合わず、SnapLiteを使っている。

 アルバムには亡き祖父母のものも多く、父の幼少期の写真や祖母の旅行写真、祖父の青年期の写真、曾祖父母世代とおぼしき写真などもあった。アルバムのページ単位で雑に取り込んだので、取り込みに失敗している写真も多数あったが、その数は約1100枚、約900MBとなった。

 SnapLiteで撮影した写真は、iPhoneの「写真」アプリに取り込まれる。筆者はiCloudフォトライブラリを使っているので、これらの写真はiCloud経由でほかのiPhone/iPad/Macと同期する。

iCloudのストレージ状況。筆者の場合、写真とiOSバックアップ、メール(約6.6GB)が多くを占める

 写真はiCloudストレージ上ではフルサイズで保存され、その分、iCloudストレージの容量を消費するが、各iOSデバイス上では、縮小版に自動変換して容量を節約できる。たとえばiCloudドライブ上で写真は全3863項目、約7.1GBあるが、メイン以外のiOS端末上では3863項目で4~4.4GB程度になっている。

 iCloudフォトライブラリをオンにしていると、各iOSデバイスがバックアップをiCloud上に生成するとき、写真データを含めなくなる。写真はiCloudフォトライブラリにあるから、各デバイスでのバックアップは不要、というわけだ。複数のiOSデバイスを併用している場合、iCloudフォトライブラリを使うことでむしろiCloudのストレージ容量を節約できる。

 筆者の場合、iCloudは月額140円の50GBプランにしているので、1GBの写真データくらいならあまり問題ないのだが、調べてみると無駄なデータがiCloudのストレージを消費していたので、ちょっと整理することにした。

「設定」アプリの「一般」-「ストレージとiCloudの使用状況」-「iCloud」の「ストレージを管理」-「このiPhone」からアプリごとのバックアップのオン・オフを切り替えられる
バックアップ整理後の容量。残容量を12GB以上増やすことができた

 まず、メインのiPhone SEのバックアップがiCloud上で約7GBを消費していたが、これはバックアップの必要のないパソコンから転送したハイレゾ音源ファイルを含んでいて、そのアプリデータのバックアップをオフにすることで、約2.4GBまで減らすことができた。ほかにも電源を入れていないiPhone 6やiPhone 5sのバックアップも残っていたので、それらも削除することで17GB程度だった空き容量を30GBにまで増やすことができた。

 30GBあれば、いまのペースで写真やメールが増えていっても10年はもちそうだし、10年あればiCloudの値下げや容量増加も期待できる。

父や祖父母のアルバムには昭和初期の写真が多数あった

 写真は思い出を記録し、人に伝える有効な手段のひとつだ。iCloudなどのオンラインストレージを使っていれば、スマートフォンを紛失したり壊しても写真を守ることができるし、ほかの人との共有もやりやすい。

 父や祖父母のアルバムの写真は、筆者が生まれる前の父や祖父母の姿を伝えてくれた。いま筆者がiCloudフォトストレージに保存している写真も、時代に合わせて記録媒体を変えるかもしれないが、もしかすると数十年後、孫・ひ孫の代にまで伝わるかも知れないので、写真データが消えないように扱っていきたい。もっとも、筆者には子どもどころか嫁もいないので、撮りためた写真を誰も受け継いでくれなさそうではあるけど……。