みんなのケータイ

ショートカット多用派も納得。Androidのビジネス利用が便利

【ZenPad 3 8.0】

 先日外出先で仕事をしようとしたときのこと。いつも持ち歩いているパソコンがまさかのバッテリー切れでうんともすんとも言わず。外出先での作業時間を見込んでいただけにここでパソコンが動かないのは予定が狂う……、と真っ青になりかけた時に思い出したのが、一緒に持ち歩いているZenPad 3 8.0のこと。結果から言うとZenPad 3 8.0に加えて、いざというときのために持ち歩いているBluetoothキーボードを組み合わせることで、予想よりもパソコンと近い作業効率を確保できました。

マイクロソフトの「Universal Foldable Keyboard」
開くだけで電源が入る

 いつも持ち歩いているBluetoothキーボードというのは、マイクロソフトの「Universal Foldable Keyboard」。CDケース1枚くらいの大きさというコンパクトさに加え、開くだけで電源が入るという手軽さ、最大2つまで機器をペアリングでき、さらにOSによってキーボード配置を変更できるという多機能さが魅力で、いざというときに備えていつも鞄に入れて持ち歩いています。しばらくバッテリーを充電した記憶もなかったのですが、1~2時間くらいの動作では問題なく動いたのも幸運でした。

 パソコンとタブレットを比べたときに最も感じる作業効率の違いはなんといっても文字入力のスピード。タッチ入力ではどうやってもキーボード入力に敵わないのですが、Bluetoothキーボードを使えばそのスピードをかなり近づけることができます。Universal Foldable Keyboardは中央で2つに分かれる変則的なキー配置ではありますが、何度か使っているうちにこのキー配置はだいぶ慣れで対応できるようになりました。

 なお、ZenPad 3 8.0が採用している日本語入力はATOKなのですが、ATOKはキーボードをつないだ場合US配列扱いとなってしまい、JIS配列のキーボードでは記号などが刻印通り入力できませんが、これはキーボード配列変更アプリをインストールすることで解決できます。筆者の場合は「日本語106/109キーボードレイアウト」を愛用しています。こうやってキー配列すらもアプリで解決できるカスタマイズ性の高さがAndroidの魅力のいいところです。

Chrome経由のGmailはキーボードショートカットが使える

 肝心の作業内容はメールのやり取りが中心。メールはGmailを利用しているのですが、ここで便利なのがGmailアプリではなくChromeからブラウザ経由でGmailを使う方法。というのも、Gmailアプリではキーボードショートカットが働かないのですが、ブラウザ経由だとPCと近いキーボードショートカットがほぼ使えるからです。

 普段は「J」「K」でカーソルを移動、読みたいメールをEnterで決めて読み終わったら「Y」でアーカイブ、返信するときは「A」で全員に返信、タイトルだけで自分に関係ないとわかるメールは「X」でチェックを入れて「Shift+I」で既読、「Y」でアーカイブ、というのがよく使うGmailのショートカットなのですが、これらのキーボードがタブレットビューのGmailでもすべて動きます。また、PCではショートカットで入力欄を追加しているCC/BCCの入力欄も、タブレットビューだと最初から表示されており、Tabキーで移動できるという、この点についてはPCよりもむしろ操作性が上です。

Chromeもキーボードショートカットが使える

 以前はブラウザでGmailを開くとよく落ちるというイメージだったのですが、ZenPad 3 8.0での作業中は画面が落ちることもなく、操作性もサクサクでストレスは感じないレベル。また、Chromeも「Cntrol+T」でタブ追加、「Cntrol+L」でカーソルをURL入力欄に移動、といったショートカットが使えるため、ブラウザベースの作業はほぼほぼPCと同じ感覚で行なうことができました。

 ZenPad 3 8.0はファイラーアプリも標準でインストールされているため、メールのファイル添付も端末内にある好きなファイルを添付できるだけでなく、OneDriveやDropboxといったクラウドストレージのファイルを添付することも可能。ビジネスシーンでは端末内のファイルを自由に添付できるという機能は必要不可欠といってもよく、自由度の高いファイラー機能もAndroidの魅力の1つです。ちなみにiOSも次のバージョンでファイラー機能が搭載されるとのことで、どのような使い勝手なのかは今から楽しみにしています。

テキストファイルをそのまま編集できるJota+

 ライター業務で利用頻度の高いテキストエディタは「Jota+」というエディターを愛用。txt形式のファイルをそのまま編集して保存でき、クラウドストレージにあるテキストファイルも編集できるので、有料版を購入して活用しています。

 かなりの作業を効率化できた中で、これだけは難しかったのがOffice周り。AndroidにもOfficeアプリはあるのですがPCに比べると簡易的な機能に留まるため、基本的には閲覧のみであまり細かい編集作業はできません。このあたりはあくまで外出時の緊急利用と割り切りが必要そうです。

 また、1つ残念だったのが愛用しているマウス「Arc Touch Bluetooth Mouse」が使えなかったこと。このマウスも普段は板のような形状を折り曲げるだけで電源が入る手軽さとコンパクトさで、これまた普段から持ち歩いているのですが、残念ながらZenPad 3 8.0とペアリングできませんでした。他のBluetoothマウスは問題なくつながったことと、機種個体の可能性もありますが、マウスがあればさらに作業効率が高まるだけに少し残念。Arc touch Bluetooth Mouse並みにコンパクトで持ち歩きやすいマウスの導入を検討しているところです。

 予想以上にPC的な使い方が便利だったので、今まで本体のみで持ち歩いていたZenPad 3 8.0用のケースも購入。iPadのような三つ折り型のケースで、マグネットを使ってカバーを閉じるだけで画面をオフにしたり、ケースを折りたたんでスタンド的に置くことでよりPCライクに作業ができます。

ZenPad 3 8.0用ケースを購入
折りたたんでスタンド代わりに使える

 8インチという画面もビジネス利用にはありがたく、添付資料なども大きな画面でしっかり確認できます。持ち運びやすいサイズ感と画面の見やすさというバランスとして8インチはちょうどいいなと改めて感じました。

 予想以上に使いやすくなっていたAndroidのビジネス利用。ちょっとした外出時であればZenPad 3 8.0とUniversal Foldable Keyboardだけでかなり荷物を減らせそうです。