みんなのケータイ

SIMカード2枚使用時だけ使える設定メニュー

【Moto G4 Plus】

「使用状況プロファイル」の起動画面

 前回の記事では、SIMカード2枚同時運用について、LINEモバイルの仕様・料金面からご紹介しましたが、その際のMoto G4 Plusの挙動・設定について補足したいと思います。

 Moto G4 Plusでは、SIMカードを2枚同時に装着したときだけ、端末設定画面で「使用状況プロファイル」という機能が有効化されます。1枚挿し、もしくは2枚挿ししていても1枚しか有効化されていない時は、そもそもリンクがグレーアウトされ、実行できないようになっています。

SIMが2枚同時に有効化されていないと、このように「使用状況プロファイル」の文字列がグレーアウトされている
有効化された状態。下部の「優先する接続」なども選択できるようになる

 この「使用状況プロファイル」では、通話・SMS・データ(モバイル通信)をどう組み合わせ、そして優先するかを設定するもので、「基本」「自動」「個人用と仕事用」「メインと個別」の4つの項目から1つを選び、細目を調整していきます。

 最初にこの4つの選択肢を見たときは、正直つっけんどんな印象を受けましたが、まずは「基本」を選ぶのがいいと思います。前述の通話・SMS・データごとにどちらのSIMを使うか選ぶという、シンプルな決め方です。

SIMカード2枚運用の形態はこの4つから選ぶ
「基本」では通話・SMS・データのそれぞれで優先SIMを選ぶ

 残る3つは、乱暴にまとめてしまうと「通話時の発信元をどう切り換えるか」の選択になります。ですので、通話SIMとデータ専用SIMを組み合わせている場合(SIMカードが2枚あっても電話の発着信ができるのは1枚だけの時)はあまり関係ありません。

 例えば「個人用と仕事用」だと、「連絡先」アプリと連携して、登録されている電話番号1件ごとにどちらのSIMを使うか、チェックボックスで複数選択します。また、GoogleアカウントやMicrosoftアカウント(に紐付けられた連絡先)といった単位での指定も可能です。

 「メインと個別」はその名の通り通話・SMSを行うメインのSIMカードを指定して、例外的にサブのSIMカードで発信したい先を選びます。連絡先データが100件近くあって、そのうち1~2件だけ特定のSIMカードで発信したい場合などであれば、選択の手間などが減って便利かもしれません。

 そして「自動」は、発信元・連絡先ともに電話番号から通信事業者を判別して、その組み合わせを自動で選択する機能とのこと。詳細は不明ですが、外部事業者のデータベースを使用するため、この項目だけは利用規約への同意が別途求められます。ちょっとハードルが高そうです。

「個人用と仕事用」を選択したところ
各SIMカードに対し、「連絡先」アプリに登録された番号を割り当てる

 以上、SIMカード2枚挿し時の設定メニューをみてきました。家族間通話ないし同一キャリア間限定での無料通話に対応しているSIMカードをお持ちの方は、損をしないように上手く設定したいところです。

 一方で、データ通信で使うSIMカードをアプリごとに切り換えられたらいいな、とも思いました。LINEモバイルのSIMカードならばLINE関連のパケット消費が無料になるものの、筆者が契約するプランは全体のデータ通信上限が1GBなので、月々の通信をすべてまかなうのは難しい。かといってLINEを使うときだけ優先SIMをLINEモバイルに切り換えるのは流石に面倒すぎる。うーむ、悩ましいなぁ……。