スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

自転車でもバックミラーが必須派

走行中は後方が怖い~、バックミラーで確認!

 筆者は「自転車には絶対にバックミラーを装着したい派」です。単純に、即座かつ頻繁に後方を確認したいから。後ろから迫り来るクルマやオートバイの存在・挙動を把握しておかないと、何かと怖いですよね。まあ、顔を後ろに向けて後方確認すればいいというのもあるんですが、自転車走行中の状態によっては顔を後ろに向けること自体が危険。バックミラーがあれば、顔を前方を向けつつも後方をミラーで確認できるので、より安全です。

 自転車用バックミラーはイロイロと使いましたが、スポーツ自転車に限って言えば、いまひとつイイのがありません。「使えないことはない」というレベルの製品が多いかも。ママチャリとかの実用車に付けるバックミラーには使いやすいものがあり、またそういう実用車ではあまりスピードを出しませんので、バックミラーが揺れたりしにくいなどの実用性も高かったりします。

 でもスポーツ自転車だと、「あまり大げさなバックミラーは装着したくない」「装着位置が限られる」「前傾姿勢でも見やすいバックミラーが要る」「スピードが出がちなのでミラーが振動してブレて見づらい」など、いろいろなマイナス要素が。スポーツ自転車用バックミラーは品数がけっこうあり、つくりもそこそこ良いものが多いですが、実際に使ってみると「う~ん、イマイチ」という結果になったりしがちです。

三洋電機の電動ハイブリッド自転車「eneloop bike CY-SPL226」で奥多摩湖までサイクリング(レビュー記事)。道中はトラックが多い道なので、バックミラーで後方確認しつつ走行しました。こういった実用車向けのバックミラーは大型で安定性もあって使いやすいです。
こちらはロードバイク用のバックミラー。ドロップハンドルのブラケット部分に装着するタイプで、比較的に大きなミラーなのでまずまず使用感が良かったです。ただ、振動で像がブレやすく、ミラーの向きも変わりやすく、「快適」というほどでも……。

 やっぱり結局スポーツ自転車だと、走行スピードが速めでタイヤの空気圧も高めなので、路面の凸凹により車体が振動しがち。なので、車体に取り付けるタイプのバックミラーだと、どうしても振動でブレちゃいますネ。なかには振動に強くてミラーのサイズが大きいものもあったりしますが、取り付け位置が限られたりして、自分に合ったバックミラーを見つけるのは案外タイヘンだったりします。

筆者に激マッチしたのがコレ! ZEFAL「Z EYE」

 バックミラーをいろいろと試してきましたが、最終的に筆者が使っているバックミラーはZEFAL(ゼファール)の「Z EYE」(公式ページ)。ヘルメットに装着するタイプのバックミラーです。「これこそサイコー!」ってほどの良さではありませんが、筆者にとっては最もフラストレーションが少ない使い勝手の製品です。

ZEFAL「Z EYE」。自転車用ヘルメットに装着するタイプのバックミラーです。ミラー自体の向きを変えられるのはもちろん、顔と視線を少し動かすだけで後方を幅広く確認できるという利便があります。日本での入手性も悪くないようで、「ZEFAL Z EYE」をキーワードで検索するとすぐ見つかります。実勢価格は1300円前後。
メーカー推奨の取り付け方。付属の面ファスナーテープを使ってヘルメットに装着します。ヘルメットのこめかみあたりの位置に面ファスナーテープを貼り、そこにミラー根元(面ファスナーテープ付き)を押し当てて装着。この位置だと、ミラー根元がヘルメット内側とこめかみに挟まれ、脱落しにくくなるというわけです。なお、ミラーの可動部分は3箇所で、ミラーの角度調節、ミラー回転、アームの突き出し角度調節が可能です。ミラーの前後位置も少しなら変えられます。また、リバーシブルなのでヘルメットの左右どちらにも装着できます。

 ヘルメットに装着するミラーなので、車体の振動の影響をほとんど受けません。また、顔はだいたい前向きのままで、少し顔を左右に動かす程度で後方を幅広く確認できるのも便利。顔を真っ直ぐ向けたときに後方の確認したいエリアが映るようにミラー角度などを調整しておけば、顔を前に向けたままで「視線をわずかに動かすだけで後方を確認できる」という利便もあります。

 ただし難点も少々。ひとつはミラーが小型なので、確認できるエリアがやや狭いということ。また、小さなミラーを見て後方の様子を把握するのには、少々の慣れも必要です。でも慣れれば、僅かな視線移動で即座にで後方を確認できますし、首を少し動かせば後方の広い範囲を見渡す使い方もできます。

 もうひとつ、ユーザーによっては「大きな難点」となる要素が。このミラーはヘルメット内側とこめかみの間に挟み込んでセットするわけですが、ユーザーによっては「こめかみが圧迫されて痛い!」となることも。

 筆者はまさにソレでした。30分も使うと頭痛が。でも振動でブレたりしないし、顔の向きを変えずに後方確認できるし便利。自転車に装着する必要がなく、ミラー装着済みヘルメットさえかぶれば「どの自転車に乗ってもバックミラーが使える」という点も魅力的です。

結束バンドでミラーをヘルメットに固定!

 このバックミラーをヘルメットの内側に装着すると、こめかみが圧迫されて頭痛に。じゃあヘルメットの外側に装着しよう! というコトでアレコレと試しました。結果、最も良かったのが「結束バンドを使ってヘルメットに固定してしまう」という方法です。↓こんな感じ。

ミラーに付属する面ファスナーテープは使わずに、インシュロックのような結束バンドを使い、ミラー根元部分のプレートを直接ヘルメットに固定してしまいます。固定位置によっては、必要に応じてプレート部分をカット整形する必要があります(写真はカットしています/ハサミやカッターでカット可能)。巧い固定位置を見つけるのがポイントですが、それさえクリアできれば使用感はなかなか快適。ただ、結束バンドを締めすぎると、ヘルメット内側の発泡スチロールにバンドが食い込んで変形するのでご注意を。結束バンドではなく、輪ゴムなどを使って固定することも可能です(ただし日光による劣化から輪ゴムが突然プチッと切れたりしますが)。ちなみにこのヘルメットはKabutoの「AERO-R1」(公式ページ)。前方に専用バイザーを装着可能ですが、この位置にミラーを装着するとバイザーと干渉せず、バイザーを使用位置・収納位置にしても大丈夫です。
「ヘルメットから棒が!」という若干目立つ要素はありますが、ユーザーとしてはすぐ気にならなくなります。
手持ちの自転車用ヘルメット全てにZEFAL「Z EYE」を固定しています。ミラーの棒部分はスチール素材で、関節部分は樹脂ですが、けっこう耐久性があるので壊れにくい感じ。やや強引に棒部分を曲げて、ミラーをより使いやすい位置にセットすることもできます。
ミラーの根元にあるプレートは、装着位置によってはカットして固定します。また、根元のプレート部分を外し(プラスドライバーで簡単に外れます)、スチールの棒部分を直接ヘルメットに固定する方法もあります。ZEFAL「Z EYE」は案外単純な構造なので、いろいろな応用が利くと思います。

 ちなみにこのバックミラー、2010年頃に買ったものが現在でも使えています。週に2~3度の使用頻度で、途中3年くらいブランクがあったので、まあ大雑把に5年間くらいは壊れずに使えている感じ。ミラーの劣化や曇りも出ていません。扱い方にもよると思いますが、耐久性はなかなか良好です。ただ、ミラー部分は両面テープで固定されているだけなので、徐々に剥がれてくることが。その場合は強力で若干厚さのある両面テープを使い、貼り直せばOK。

 てな感じで、バックミラーをヘルメットに固定しています。とある「ミラー必須派」の自転車野郎にこのヘルメットを見せたところ、「あ~このミラー、いいですね!」と目を輝かせていました。ユーザーによって合う合わないがあるバックミラーおよびその使用法ですが、ハマれば使いやすいですので、興味があればぜひお試しください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。