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【第1013回】iPhoneからAndroidへ乗り換え、実はケーブル1本で簡単

 スマートフォンの代表格「iPhone」。しかし、価格高騰により、少しでも安い機種へ、あるいはもっと高機能なカメラなどに惹かれ、Androidスマートフォンに乗り換えようという方も最近は多いようですね。

 しかし、iPhoneからAndroidに乗り換えるときに気になるのはアプリやデータをどう移行するのかではないでしょうか。iPhoneからAndroidスマホへスムーズに乗り換えるにはどうしたら良いのでしょうか? その手順と注意事項を見ていきます。

iPhoneからの乗り換えには

 実はOSが異なる機種間でも、データ移行は意外と簡単にできます。いくつか方法がありますが、Google推奨の「有線接続」「初期設定時」パターンで見ていきましょう。iPhoneと初期設定前のAndroidスマホをケーブルで接続します。

写真は、iPhone SE(第3世代)とPixel 6aを接続した例

 すでにGoogleアカウントがある場合はそれを入力するか、新しいGoogleアカウントでログインします。いくつかの手順の後、Androidスマホ上に、iPhoneの中にはいくつアプリが入っているか表示されます。全てAndroidでも使う場合はそのまま「コピー」をタップします。

そのままコピーをタップ

 こうすることでiPhoneからAndroidへ、連絡先、カレンダーの予定、メッセージ、どのアプリがインストールされていたかなどのデータが伝送されます。気になるのは、iPhoneで使っていたアプリがどうなるかです。たとえば「PayPay」や「ChatGPT」と言ったApp StoreとGoogle Playで同名で同じ開発元・機能のアプリが存在すれば、同じアプリがAndroidにもインストールされます。

グレーアウトされているアイコンはiPhoneにもインストールされていたもので、現在インストール準備中のアプリ
iPhoneと同じアプリが利用可能になったPixelの画面

 ワイヤレスでの移行も可能ですが、ケーブルでつなぐ場合よりも転送できるデータの種類に制限があります。

LINE、写真・音楽データは?

 しかし、注意点もあります。アプリは自動でインストールされても、ログインデータなどは受け継がれません。これに関しては、自分で設定する必要があります。LINEなどはQRコードを使って自分で引っ越し設定をする必要があります。

 ただし、iPhoneとAndroidではトークのバックアップに関する仕組みが異なります。このため、サムスン電子の「Galaxy」シリーズのような例外を除くと、過去14日分のみしかトーク履歴が引き継がれませんので、ここは注意すべきポイントでしょう。

LINEの引っ越し用QRコード

 また「iCouldの写真とビデオ」や「Apple Musicのプレイリスト」に関してはそれぞれ、「Googleフォト」「YouTube Music」にデータを自動で移す方法をAppleが用意してくれていますのでこれを使うといいでしょう。

 詳細はアップルのWebサイト内の「データとプライバシー」で確認できます。

iCloud写真に関してはGoogleフォトに転送コピーしてくれる機能がある。
プレイリストに関してもYoutube Musicへコピーしてくれる
大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)