ケータイ用語の基礎知識
第896回:Google Play Instant Appsとは
2019年3月5日 06:00
製品版アプリの一部を使って体験版に
Google Play Instant Appsは、Playストア上でユーザーがアプリをインストールせずに、アプリの一部を体験できる機能です。たとえばゲームアプリの場合、体験版やチュートリアルをプレイできます。
Google Play Instant Appsに対応しているアプリをPlayストアで見ると、「今すぐ試す」というボタンが表示され、タップするとすぐにInstant Appが起動します。
2019年3月現在、Android Studio 3.3でアプリを作成した場合、Instant Appsのサイズの上限は10MBとなっています。
Unity Asset Storeには「Google Play Instant Plug-in」が準備されています。つまり、本物のゲームのプログラム自体がUnityなどを使って作られていれば、その一部をInstant Appsのコードにすればいいので、作り方自体はそう難しくはないでしょう、
この「今すぐ試す」機能と製品版アプリが1つのバイナリとして作成されているアプリのことを、Googleでは「統合インスタントアプリ」と呼んでいます。
なお、Androidには「Android Instant Apps」(Androidプレビューアプリ)という機能もあります。こちらは、URLリンクなどのクリックによって数秒で起動、ユーザーが機能を使い終えると自動的に端末から削除されるという極小アプリのことです。
体験版プレイを製品版購入の導線へ
Google Play Instant Appsの良い点は何かと言うと、ゲームが話題になる前にも気軽にゲームの一部をプレイしてもらえる点です。
ゲームのリリース前にチュートリアルもしくは体験版の部分だけをInstant Appとして完成させておき、Playストアで発売前にゲームを体験してもらうことができます。
あるいは、製品版が既にリリースされていれば、ユーザーがそのアプリを気に入ればすぐにPlayストアで購入できます。
開発側としても、統合インスタントアプリならば体験版のコードは実際に使われるアプリの一部ですから、開発や管理が非常に楽になります。
Googleによれば、Devolver Digitalの「Umiro」、Scopelyの「Looney Tunes World of Mayhem」といったタイトルが、このInstant Appsの「今すぐ試す」機能を利用しています。